ヒューマノイドロボット導入意向が4割超【山善が実態調査を実施】

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ものづくり商社の株式会社山善は2026年3月25日(水)、ものづくり産業11業種の管理職以上1100人を対象に実施した「ヒューマノイドロボット導入における課題と期待に関する業種別実態調査」の結果を発表した。

ヒューマノイドロボット導入意向は4割超に

調査によると、ヒューマノイドロボットの導入意向率(「導入済み・導入予定」「ぜひ導入したい」「条件が整えば導入したい」の合計)は44.2%と4割以上に達した。一方、非導入意向は18.7%、「判断できない」は37.1%となった。

導入意向の理由として最も多かったのは「人手不足の解消につながると感じるため」で63.2%。次いで「人によってばらつきが出る作業を安定化できそうなため」が47.3%、「単調な繰り返し作業を自動化できそうなため」が42.2%、「重量物の運搬や身体的負担の大きい作業を任せられるため」が41.6%と続いた。

「人件費削減が見込めるため」は18.5%にとどまり、単にコストメリットを求めて導入したいと考える傾向は低いことが明らかになった。

ヒューマノイドロボット導入意向が4割超【山善が実態調査を実施】

半導体業界が導入意向トップ、5割超に

業種別の導入意向率では、「半導体」が54.0%で1位となり、5割以上に達した。導入意向のうち「ぜひ導入したい」の割合が17.0%と11業種中で最も高く、ものづくり産業におけるヒューマノイドロボット導入の牽引役となりそうだ。

2位は「自動車」「一般機械」「ロボット・産業用自動化機器」がそれぞれ50.0%で並んだ。5位は「食品」で48.0%、6位は「電子部品」で47.0%となった。

全11業種すべてで、ヒューマノイドロボット導入意向率が非導入意向率を上回る結果である。

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活用したい場面は「属人化作業」が最多

ヒューマノイドロボットを活用したい場面・業務については、「これまでのロボットではできなかった属人化している作業」が54.5%で1位に。2位は「重量物の運搬・持ち上げ」で51.2%、3位は「単調だが人手を取られる繰り返し作業」で50.4%となり、上位3項目は5割以上に達した。

業種別に見ると、「属人化作業」は「電子部品」で76.6%、「電気機械」で65.9%、「半導体」で61.1%と高く、精密性や品質管理が特に重視される分野で、属人化している工程への補完ニーズの高さがうかがえる。

「重量物」の運搬・持ち上げは「電気機械」で68.3%、「化粧品」で61.1%で高い結果となった。

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導入の障壁は「コスト」が最多

導入にあたっての不安や障壁では、「導入・運用コスト」が50.8%で最も高かった。次いで「作業中の安全性」が33.1%、「故障・停止時の影響」が25.8%となった。

導入意向率が最も高い「半導体」では、「故障・停止時の影響」が39.0%、「既存設備との相性」が27.0%、「雇用への影響」が19.0%、「自社データの外部との連携」が17.0%の4項目で業種中最も多く、導入実現に向けて不安や障壁も具体的であることがうかがえる。

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前向きに検討するための条件は「コストの明確化」

製造や物流の現場におけるヒューマノイドロボット導入を前向きに検討できるようになるための条件では、「導入・運用コスト(初期・月額・保守等)の目安が明確である」が34.5%で1位となった。

2位は「人が最終判断・監督する運用体制」で28.5%、3位は「明確な安全基準・ガイドライン」で25.0%、4位は「トライアル導入や、一部工程からの試験的な導入」で24.6%となった。

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業種別では、多くの業種で最も重視される「導入・運用コストの目安が明確」は、特に「一般機械」で43.0%、「食品」で42.5%、「半導体」で40.0%と4割を超えた。

フィジカルAI・ロボットデータ収集センターへの期待

山善が参画する「フィジカルAI・ロボットデータ収集センター」構築プロジェクトに対しては、54.9%と過半数が期待していると回答した。

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業種別では「半導体」が64.0%、「医薬品」が60.0%と6割以上が期待を示した。高精度の技術や厳格な品質管理が求められる業種で特に高い期待度となった。

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同センターが提供するデータや仕組みに期待することでは、「動作精度・安全性が向上すること」が52.0%で最多となった。次いで「高品質で信頼性の高いデータが得られること」が38.6%、「自社でデータ収集を行う負担やコストが軽減されること」が32.3%となった。

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業種別の特徴と導入タイプ分析

調査では、導入の意向と導入の確度(強意向比率)をプロットし、業種ごとの導入意向タイプを分析した。

「半導体」は導入の意向・導入の確度がともに最も高く、ヒューマノイドロボット導入の牽引役に位置づけられた。「電子部品」「一般機械」「食品」も確度が高めで、導入を推進しやすい傾向が見られた。

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「自動車」は意向は高いが確度は平均よりやや低い「意向先行(条件待ち)」型となり、導入判断に必要な条件が整うことを待っている傾向だ。

「医薬品」は確度が低く、「運輸・運送・倉庫業」「化粧品」も低めで、現状は導入に慎重な姿勢となった。

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業種による導入条件の違い

前向きに検討するための条件を業種別に見ると、主な傾向として以下がまとめられた。

「一般機械」はコストの透明性に加え、小さなステップから進める段階的な導入設計を重視。「食品」は人による管理体制や安全基準への関心が高く、安全・安心を担保する運用設計が求められる。「半導体」は安全基準・セキュリティに加え、既存工程との連携など現場導入の確度を高める設計が必要とされた。

「ロボット・産業用自動化機器」は人による管理体制・安全・現場との適合を重視した導入設計、「医薬品」はセキュリティに加え、既存工程との適合を明確にする運用設計が求められている。

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調査概要

調査は全国の20歳から69歳の男女のうち、ものづくり産業(運輸・運送・倉庫業、一般機械、自動車、電子部品、電気機械、半導体、化学工業、食品、医薬品、化粧品、ロボット・産業用自動化機器)に携わる管理職以上の責任者1100人を対象に、インターネット調査で実施された。

調査期間:2026年2月5日(木)か~2月9日(月)

フィジカルAI・ロボットデータ収集センターについて

山善は、ヒューマノイドロボット向けに最適化された「フィジカルAI・ロボットデータ収集センター」の構築プロジェクトに参画している。
本プロジェクトは山善が2025年4月より業務提携しているINSOL-HIGH株式会社が中心となって運営するコンソーシアム型の取り組みで、最大50台のヒューマノイドロボットが同時稼働する大規模なトレーニング環境を構築できる。

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参画企業は複数台のロボットを活用して動作データを収集し、データ化のノウハウを習得するとともに、作業自動化に向けた学習モデルを構築する。
さらに、各社が取得したデータを活用し合うための共有データ基盤を整備し、実作業に基づくデータを体系化してINSOL-HIGH社のデータプラットフォームに集約できる。

これにより、高品質で汎用的な学習データを蓄積し、人の作業を幅広く再現可能にすることを目指している。2026年夏の稼働を予定している。

《ロボスタ編集部》

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