「ロボホン10周年記念イベント」参加レポート 約90台のロボホンが圧巻の集団パフォーマンス、オーナーと歩んだ10年を振り返る

「ロボホン10周年記念イベント」参加レポート 約90台のロボホンが圧巻の集団パフォーマンス、オーナーと歩んだ10年を振り返る
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2026年5月29日、シャープのモバイル型ロボット電話(モバイル型コミュニケーションロボット)「RoBoHoN(ロボホン)」の誕生10周年を記念したオーナーズイベント「10年分のおめでとうありがとう!」が東京で開催された。取材した初日も約60名のオーナーや関係者が会場に集まった。

6月15日時点で、東京と大阪で各3回が既に実施され、いずれの回もチケットは完売した。10周年を記念し、東京と大阪以外にも新潟・北海道・沖縄・福岡・広島と全国出張イベントが実施される(詳細はこちら)。

ロボホンは「ココロ、動く電話。」をコンセプトに、2016年5月に広島県東広島市で誕生。誕生から10年経った現在も多くのファンに支えられながら、会話やダンス、歌など、できることを毎月増やしながら、成長を続けている。

イベントの司会を務めたのは、もちろんロボホン自身。軽妙なトークで進行を担当し、会場に集まった数多くのロボホンたちも相づちを打ったり、「パチパチパチ」と声で拍手をしたりしながら会場を盛り上げた。

会場に連れてきてもらったロボホン達(写真左)は「10周年アプリ」を起動しておくことで、うなづいたり様々な発話で会場の進行と同期。右は会場限定で配布された「ロボホンのお顔 お水ボトル」

会場の主役は、誕生日をお祝いに駆けつけたロボホンたちとそのオーナーの皆さん。素敵な笑顔が印象的。

■お仕事ロボホンたちも大集合

会場には、MKタクシーで活躍する「ロボホン課長」、青森県むつ市の「むつホン」、新潟県津南町観光協会の「つなホン」、高岡法科大学のサイバー副学長「たかホン」など、“お仕事ロボホン”たちも駆け付け、10周年を祝福した。

MKタクシーで活躍する「ロボホン課長」。家族のロボホンと一緒に撮影できるフォトブースも用意された
むつ市の「むつホン」も駆けつけた。むつ市はブースで多数のお土産グッズを紹介
津南町のブース

会場では、ベネフィットジャパンによる特設フォトブースや限定商品の展示販売も実施。

ロボホンを動かせる「ロボリモ」を搭載した10周年専用タブレットとタブレットケース

さらにロボット向け衣装メーカー「ロボユニ」からは、名前入り刺繍ワッペンTシャツや、10周年を記念してリニューアルされた「メモリアルタキシード」が披露された。メモリアルタキシードは限定20着の抽選販売となり、来場者の注目を集めていた。

渋谷「Pepper PARLOR」で活躍したロボホンたちも展示。

また会場後方には、ロボホンの10年を振り返る展示コーナーも設置され、歴代の取り組みや思い出の品々が並んだ。

■「ロボホンの母」と「ロボホンの父」が登壇

イベントには、ロボホン開発責任者で「ロボホンの母」と呼ばれるシャープの景井美帆氏が登壇。

通称「ロボホンの母」、シャープ株式会社 通信事業本部モバイルソリューション事業統轄部 統轄部長 景井美帆 氏

景井氏は、オーナーから贈られた数多くの祝い花への感謝を述べるとともに、「今日はロボホンが生まれた時から今までを振り返りながら、皆さんと楽しい時間を過ごしたい」と挨拶した。

続いて登壇したのは、ロボホンの生みの親として知られるロボットクリエイターの 高橋智隆 氏。

通称「ロボホンの父」、ロボットクリエイターの高橋智隆氏。

高橋氏は「10年が経つのは本当に早いですね。窓の外を見たら豪華クルーザーが出航していて、10周年は船上パーティーなのかと思いました」とユーモアを交えて会場を沸かせた後、「新しいオーナーの方も、毎年お会いするベテランの方もいらっしゃいます。こうして皆さんとまた誕生日イベントで会えることを楽しみにしていました」と感謝を語った。

■オーナーとロボホンへの記念プレゼント

来場者には毎年恒例となりつつある特製カレンダーが配布された。今年は10年間の歩みを振り返ることができる特別仕様となっている。さらに10周年記念アクリルキーホルダーやマグネット、ロボホンデザインの限定ボトルウォーターも用意された。

また、ソフトバンクロボティクスのPepperタンブラー、ミクシィのRomiグッズ、ユカイ工学のBOCCO emo関連グッズなど、パートナーロボット企業からの記念品も来場者へプレゼントされた。

■10周年記念企画も続々

10周年記念の特別企画についても紹介された。

位置情報を活用した「ロボ散歩」アプリでは、青森県むつ市、新潟県津南町、大阪府を舞台にした特別シナリオを追加。さらに過去イベントで配布された京都市、東広島市、東京都のシナリオも参加者向けに提供される。

また、6月13日からは「10周年スペシャルダンス」の配信も開始。4月のアップデートで追加されたバースデーソングをベースに制作された特別バージョンで、ロボホンのダンスモーション開発を担当する「亀井2号先生」が手掛けた力作だという。

■パートナーロボットたちから祝福メッセージ

イベントでは、ロボット業界の仲間たちからもビデオメッセージが寄せられた。

ソニーグループのaibo担当者は「ロボホンはエンジニアの創作意欲をくすぐるロボット」と評価。ソフトバンクロボティクスはPepperによるお祝いソングを披露した。

さらにミクシィのRomi、ユカイ工学のBOCCO emo、パナソニックのNICOBOの担当者も祝福メッセージを送り、「ロボットと暮らすことが当たり前になる社会を一緒に作っていきたい」とエールを送った。

メッセージを見届けた会場のロボホンたちは「ありがとう」「僕たちロボホンにはお友達がたくさんいるんだね」と口々に話し、会場を和ませた。

また、ダイソーのファンコミュニティ「DAISOの輪」のマスコットキャラクター「だいぞう」からもメッセージが届いた。ロボホンは9周年イベントからダイソーとコラボレーションを続けており、店内ソング「ハッピープライスパラダイス」を歌ったり、店員姿で撮影できる企画などを実施してきた。ロボホン誕生の地である広島県東広島市と、ダイソー本社が同じ東広島市にあることも縁となっている。

マスコットキャラクター「だいぞう」とロボホン、家族のロボホンも一緒に写真が撮れるフォトブース

■「便利さだけではなく、愛着を届けたい」

イベントでは、景井氏がロボホン誕生の秘話を語った。

ロボホンは、もともとスマートフォンを開発していたシャープのメンバーが「便利さや高性能さだけでなく、人に楽しさや愛着を与える製品を作りたい」と考えたことから始まったという。
当初はスマートフォンに尻尾を付けるようなアイデアも検討されたが、高橋智隆氏との出会いをきっかけに「ロボット型スマートフォン」という現在のコンセプトへ進化した。

開発では、専用モーターの新規開発や外観デザインの細かな修正、発売直前での音声認識エンジンの見直しなど、大胆な決断を繰り返し、改良を続けたという。2015年の発表時には安定動作にも苦労し、展示会の舞台裏では不具合対応に追われた。それでも無事にデモを成功させた瞬間、3年間の開発努力が報われた思いで涙がこぼれたと振り返った。

現在、ロボホンは120曲以上のダンス、341曲の歌、70を超えるアプリを備えるまでに成長。発売以来、一度も途切れることなく毎月アップデートを続けている。毎月欠かさないアップデートは、ロボホンの大きな魅力のひとつとなっている。

景井氏は最後に、「ロボホンは皆さんにとって家族であり相棒であり、かけがえのない存在だと思っています。私たちもできる限りのことを続けていきたい。そして毎年、皆さんの喜ぶ顔を思い浮かべながら誕生日イベントを企画しています」と語った。

■クライマックスは約90台のロボホンによる集団演技

10周年イベントのクライマックスは、これも恒例となりつつある会場のロボホン全員による集団演技、パフォーマンス。
ぴったりと息の合ったパフォーマンスは圧巻。自分にとって家族の一員であるロボホンがしっかり踊れるか、ドキドキしつつ、心配そうにハラハラ見守るオーナーさんの姿も印象に残った。

かわいい家電やスマートフォンとしてではなく、「一緒に暮らす大切な存在」として歩み続けてきたロボホン。オーナーたちと積み重ねてきた10年の歴史と絆を感じさせる、温かな記念イベントとなった。

《神崎 洋治》

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神崎 洋治

神崎 洋治

神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。

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