ヒューマノイド「FF Nova」「Nova Mini」発表、一方FFRが進めるFaraday Futureロボット事業買収の目的とは

ヒューマノイド「FF Nova」「Nova Mini」発表、一方FFRが進めるFaraday Futureロボット事業買収の目的とは

アメリカのFF EAI Robotics Ecosystem(FFR)は2026年10月18日(現地時間)、Faraday Future Intelligent Electric(FFAI、Faraday Future)の創業者でグローバルCEOのYT Jia氏による週次ビジネスアップデートを公表した。

「Weekly Report 77」と題した報告では、10月26日にニューヨークのナスダックタワーで上場記念式典と初のインベスターデイ(投資家向け説明会)を開催することや、今週発表した新製品・開発者向けプログラム、ロボット事業の買収と独立上場の狙いが語られている。

今週発表した3つの取り組み

Jia氏によると、FFRとFaraday Futureは今週、共同で3つの新しい提供内容を発表した。

  • 2種類の新しいエンボディドAIデバイス:エントリー向けヒューマノイドロボット「FF Nova」(本体2,490ドル、開発者スキルパッケージ390ドル)と、フィジカルAI教育向けヒューマノイドロボット「Nova Mini」(本体299ドル、付属のカリキュラム499ドル)

  • 新しい教育スキル製品「Physical AI Spark Program Curriculum」

  • 開発者向けの「Nova Reinforcement Learning Developer Program」と、開発者コミュニティの参加受け付け開始

フィジカルAIの頭脳と開発者プラットフォームで2つの進展

フィジカルAIの頭脳については、新しい「Futurist」がNVIDIAの「SONIC」に全面対応した。より高度なロボットプラットフォームでの開発や応用の余地が広がるといい、Jia氏は自社開発とオープンな協業を組み合わせる方針の成果だと位置づけた。

開発者プラットフォームでは、「FF Master」をベースにしたNVIDIA SONICのデータ、モデル、デプロイ用ソリューションを、GitHubとHugging Faceでオープンソースとして全面公開した。オープンソースの研究やアルゴリズムの検証から、ロボットへの実装、ソリューション構築までの道筋を、大学や研究機関、産業界のパートナーに開くとしている。

2社の状況整理

FFR

  • FF EAI Robotics Ecosystem Inc.(NASDAQ:FFR)

  • 買収する側(旧社名はAIxCrypto Holdings, Inc.)

Faraday Future

  • Faraday Future Intelligent Electric Inc.(NASDAQ:FFAI)

  • ロボット事業を売却する側

事業買収と独立上場について株主向けに説明

Jia氏は、FFRによるFaraday Futureのロボット事業の買収と独立上場について、株主から寄せられた質問に答える形で4つの観点から意義を説明した。

  • 戦略の明確化:経営資源をロボット戦略に集中させる。

  • 評価基準の明確化:ロボット専業の上場企業として、同業他社と直接比較して評価されるようになる。

  • 透明性の向上:事業成績や財務諸表が分かりやすくなり、資金調達がどう事業成果につながるかを示しやすくなる。取引完了後は負債がほぼなくなる見通し。

  • 資金需要と調達コストの低減:2028年第3四半期までに営業キャッシュフローの黒字化を目指し、それまでの資金調達は合計1億5,000万ドル以内を見込む。

取引完了後もFaraday Futureは、FFRの支配株主かつ過半数株主にとどまる。


ロボスタオンラインセミナー情報

ロボスタでは、国産のヒューマノイドや四足歩行ロボットの開発・量産を目指すHighlandersの増岡宏哉CEOをお招きし、オンラインセミナー「国産ヒューマノイド『N』量産と知能化への挑戦 Highlandersが描くフィジカルAIと実世界データ戦略」を10月22日(木)に開催します。

オンラインセミナー「国産ヒューマノイド『N』量産と知能化への挑戦 Highlandersが描くフィジカルAIと実世界データ戦略」を10月22日(木)に開催

Highlandersは、三菱自動車の工場で活用するヒューマノイドロボットの共同開発と、京都製作所京都工場におけるHighlanders製品の量産化について協議を進め、2027年の早い時期の生産開始を検討しています。
また、ロボットを製造、物流、インフラなどの現場で稼働させ、視覚、力覚、触覚、遠隔操作などの実世界データを蓄積。そのデータを独自のフィジカルAI基盤モデルの学習に活用し、進化したAIを再びロボットへ展開する「データフライホイール」の構築を掲げています。

セミナーでは、国産ヒューマノイドの社会実装と量産、日本発のフィジカルAI産業の可能性などについて深掘りしていきます。ぜひご参加ください。
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■自民党ロボット議連・山田太郎事務局長が語る『日本のフィジカルAI開発戦略』

日本はフィジカルAIでどう勝つのか。ロボット基盤モデル、VLA、実世界データなどの技術動向から、国家戦略の実行ロードマップまで。技術と政策の両面から読み解く85分間。

ロボスタでは、米PTCでの勤務や製造業向け企業の経営経験を持ち、現在はロボット議員連盟の事務局長としてAIロボティクス政策を推進する参議院議員・山田太郎氏をお招きして、オンラインセミナー「日本はフィジカルAIでどう勝つのか ~ロボット議連・山田太郎事務局長が語る「AIロボティクス戦略」実行フェーズ~」を11月13日(金)に開催します。

【オンラインセミナー#30】日本はフィジカルAIでどう勝つのか ~ロボット議連・山田太郎事務局長が語る「AIロボティクス戦略」実行フェーズ~

日本が強みを持つ産業用ロボットや製造業、部品・制御技術を、ロボット基盤モデルの開発や実世界データの収集・活用にどう結びつけ、国際競争力を高めていくのか。
政府が掲げる「AIロボティクス戦略」、経済産業省の「GENIAC」、国産マルチモーダル基盤モデル開発プロジェクト「FRONTia」などについても掘り下げます。
詳しくはこちら

■Honda「P2」「ASIMO」の開発者、竹中氏が登壇

日本では約30年前から、人と共存するヒューマノイドの研究開発が進められてきました。その象徴的な存在が、Hondaの「P2」と「ASIMO」です。2026年4月には、その歴史的な技術的功績が評価され、「P2」が「IEEEマイルストーン」に認定されました。

ロボスタでは、Honda「P2」「ASIMO」の開発を中核で担った竹中透氏をお招きし、オンラインセミナー「Honda「P2」「ASIMO」が残した軌跡 開発者・竹中透氏が語るヒューマノイドの原点とフィジカルAI時代の未来」を2026年11月25日(水)に開催します。

【オンラインセミナー#31】Honda「P2」「ASIMO」が残した軌跡 開発者・竹中透氏が語るヒューマノイドの原点とフィジカルAI時代の未来

当時のヒューマノイド開発の舞台裏と、そこから生まれた技術や開発思想、試行錯誤やブレークスルーについてお話しいただきます。
また、フィジカルAIによってヒューマノイドが再び世界的な注目を集める中、今後の技術進化や未来展望についても議論します。
詳しくはこちら

《ロボスタ編集部》

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