「NAO無料体験セミナー」に行ってきました。

11月13日(金)、日本サード・パーティー株式会社(以下、JTP)で開催された「NAO無料体験セミナー」に行ってきました。


■「NAOとは」 日本サード・パーティー株式会社 取締役 為田光昭氏

JTPは創業して28年の会社。海外メーカーのプロダクトを日本に持ってきて、アウトソーサーとして請け負うことを生業にしています。具体的にはユーザへの教育サービスやヘルプデスク業務を行っています。

 日本サード・パーティ株式会社
 http://www.jtp.co.jp/

NAOに出会ったのは1年前。人間型をしているロボットなので、教育の商材に適しているのではと思い、Aldebaran Robotics 社と代理店契約を締結しました。

 Aldebaran Robotics 社とヒューマノイドロボット「NAO」の販売代理店契約締結のお知らせ
 http://www.jtp.co.jp/file/show/691

NAOの販売やレンタルの他に、イベントでの利用やNAO向けロボアプリの開発も付帯サービスとして行っています。

 NAO | サービス一覧 | JTP 日本サード・パーティ株式会社
 http://www.jtp.co.jp/service/nao/index.html

今年から、NAOのレンタルサービスは連携した今年はオリックス・レンテック株式会社が行うこととなりました。

 人型ロボット「NAO」のレンタルサービスを開始
 http://www.orixrentec.jp/file.jsp?id=3817

本日はNAOの良さをたくさん見てください。


■「NAOの未来」 Aldebaran Robotics 社 APAC Sales & Marketing Direcotor Sean氏

Aldebaran Roboticsは2005年設立された会社で、オフィスはパリ・上海・ボストン・日本(東京、神奈川)にあります。社員数は約400人で、内半数が開発者で主にパリのオフィスにいます。

製造しているロボットは、NAO、ROMEO、Pepperの3つで、現在13,000台のロボットを世界に出荷しました。

ROMEOは研究開発用ヒューマノイドロボットという位置付けで、高齢者向け用途。

現在、一般発売はしておらず、もし販売されるなら高級スポーツカーなみの価格になるそうです。もし日本で販売したとしても、大学の研究室中心に導入されると想定しています。

Pepperは、日本の皆さんがご存知の一般消費者や小売店舗向けのヒューマノイドロボットです。

今日見ていただくNAOは、デジタル世界へのインターフェイスと考えています。

ヒューマノイド型なので、インターフェイスとして人間が自然にコミュニケーションをとることができるし、ハグとかの触れ合いを行うこともできる利点があります。

Aldebaranコミュニティは、現在アプリストアーを準備中です。無料版のアプリであれば、現在でもコミュニティからダウンロード可能です。

 NAO Robot Application Store – NAOStore
 https://store.aldebaran-robotics.com/

近い将来、ロボットが家庭や会社に一台づつ普及していくと思います。


■「NAOでの取り組みと事例」 日本サード・パーティー株式会社 須佐亮太氏

現在、JTPではNAOについて5つのビジネスを行っています。

1. ロボット販売(本体+サポート)
2. ソフトウェア開発(NAO用ロボアプリ)
3. ソリューションサービス(企業向けNAO導入時のアプリ開発・サポート)
4. ロボットレンタル(アプリ開発もセットに)
5. トレーニングサービス

現在、企業からのソリューションサービスの対応や、地域活性化の案件などを手がけています。その際に、弊社で製作したNAOにロボアプリをインストールして販売・レンタルを行っています。

もともとNAOは大学の研究機関向けに販売をしていましたが、三菱東京UFJ銀行のように導入する企業も増えてきました。

一部の企業では、教育用としてNAOを活用されるケースも出てきました。例えば、新入社員の研修やICTの基礎教育の教材としてNAOを採用するというものです。中には、研修でChoregrapheを使ったアプリ制作を行うといったものも。

企業での導入では、受付業務やイベントでの活用が増えてきています。


■「医療業界でのNAO」 外資系製薬会社勤務 河合茂和氏

医療分野におけるソーシャルロボットNAOの可能性をお話いただきました。

NAOに注目したきっかけは、もともと自閉症の治療で活用できないかと思ったところからです。調べてみると海外ではすでに多くのNAOが活用されており、論文も沢山出ていました。

「ASK NAOプロジェクト」では、NAOを使って子供の自閉症を解決するためのプログラムに取り組んでいます。

 ASK NAOプロジェクト
 https://www.aldebaran.com/ja/naoniyoruasisuto

セラピストのサポート役としてNAOを活用することで、社交性が30%改善という成果が出ました。ここでNAOには「過剰に刺激をしない」「疲れを知らない」「(NAOから人間を)傷つけない」といった利点が発見されました。

他にも、小児科での導入事例もあります。

注射で子供が泣く時、緊張して泣いているのか、自分の身体の痛みで泣いているのかがわからなかったりします。

そこで診察室にNAOを起き「机の上の埃をNAOと一緒に吹き飛ばしてね」と子供に伝えてから注射をすると、子供の緊張が解けるそうです。その時に注射をして泣く子供が少なくなるという海外の事例もあります。

NAOの将来についてです。

アメリカでは、2009年にPARO(大和ハウス工業)をFDA(食品医療品局)を医療機器として承認した。FDAが承認したというのは、有効性を認められてのことなので、PAROを認知症の治療として使える可能性がある。

実験の限りNAOはPAROにも負けない効果があるので、NAOもメディカルデバイスとして活用される可能性が高いし、メディカルデバイスとしてのNAOを動かすロボアプリがFDAに認可されると、よりNAOの普及が広がっていくと思われます。

その時、人間とロボットが共存できる生活がやってくるでしょう。


■「NAOレンタル事業」 オリックス・レンテック株式会社 事業開発部 伊井俊輔氏

2015年9月からNAOのレンタル事業を開始しました。

技術面での取り組みは、ロボットのレンタルに加え、ロボアプリプログラマーを育成し、技術派遣等で日本サード・パーティ社をサポートする体制を構築。 

営業面では「展示会パック」や「商品案内パック」といった、用途・業界に応じたレンタルパック商品の開発を行い、中長期利用のニーズを発掘します。

ビジネスとして扱う領域は、「コミュニケーションロボット」と「次世代産業用ロボット」に注力するそうです。

 オリックス・レンテック株式会社(ORIX Rentec Corporation)
 http://www.orixrentec.jp/


■「NAOのプログラミングについて」 日本サード・パーティ株式会社 深田宏興氏

NAOでのプログラミングは、Pepperと同じChoregrapheを使って開発します。BOXと呼ばれるパーツを組み合わせてロボットの動きを制御するので、簡単に操作が行えます。

続いて事例紹介です。

まずは、三菱東京UFJ銀行での導入事例です。

NAOが「受付」として活躍し、他言語対応や口座開設案内を行い、大好評でした。導入にあたり、ノイズを遮断する機能や、対話を記録する仕組みなども構築しました。

また、お客様との会話を行う部分には、NTTドコモのしゃべってコンシェルの技術も利用しました。

 ドコモの「自然対話プラットフォーム」が店頭支援ロボットの実証実験に採用
 https://www.nttdocomo.co.jp/info/news_release/2015/07/21_00.html

次の事例は、血栓症予防デーでの導入事例です。

東京駅八重洲中央北口で開催された血栓症予防の啓蒙イベントで、5体のNAOが同時に血栓症予防ダンスを踊るというものでした。

最後の事例は、西川計測での事例です。

展示会用のパッケージで以下を行いました。

 ・人を見つけたら、ブースの案内をする
 ・自発的に商品の説明をしたり、クイズを出したりする
 ・人がついていなくても、1日稼動できる

これらは初見の方でも簡単に使えるようにマニュアル化されているそうです。

今後のロボット像です。

NAOはwi-fi経由でインターネットに接続可能なので、現在提供されている様々なサービスと連携することができます。

これらを活用することで、今後ロボットが様々な役割を担っていくでしょう。

NAOのロボアプリ開発は、BOXを使って開発できるので取っ付き易さはありますが、ある程度進むとコーディングスキルや英語マニュアルを読み解く必要が出てきます。

日本サード・パーティー社では「アプリ開発入門 for NAO」や「Python入門 with NAO」といったプログラミング講座を用意しています。

 アプリ開発入門 for NAO
 http://edu.jtp.co.jp/course/319

 Python 入門 with NAO
 http://edu.jtp.co.jp/course/326


本日の「NAO無料体験セミナー」は以上です。

Aldebaran Robotics社について、医療領域でのNAOの活用事例、NAOの活用事例等を担当者の方から直接お伺いさせていただき、色々と勉強になりました。

ロボットスタートにはNAOとPepper両方いるのですが、NAOは完全な人間型で移動等も手軽という利点があるので、一度NAOを触ってみるとPepperとは違う印象をウケると思います。

アプリ開発入門やPython入門は、NAOもPepperも同じChoregrapheを使ってロボアプリ開発を行うので、Pepperしか持っていないデベロッパーの方にもオススメです。

今日のセミナーは今後も定期的に開催される予定だそうです。

ブログでは書ききれなかったことも沢山あるので、気になる方はセミナーへの参加いかがでしょうか。

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北構 武憲

本業はコミュニケーションロボットやVUI(Voice User Interface)デバイスに関するコンサルティング。主にハッカソン・アイデアソンやロボットが導入された現場への取材を行います。コミュニケーションロボットやVUIデバイスなどがどのように社会に浸透していくかに注目しています。

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