株式会社VOLLMONTホールディングスは、交通誘導警備の片側交互通行を自動化するAI交通誘導システム「Comune+ model-S 2.0アドバンス」を開発したと発表した。ヒューマノイドロボット「Comune+ Walker」との連携により、よりきめ細かな誘導を可能にした。
なお、同社は2025年の3月に「システムに連携したヒューマノイド「Comune+ Walker(コミューンプラス ウォーカー)」の導入を発表している。同社スローガンは「安全よ、もっともっと強くなれ。」

「Comune+ model-S 2.0アドバンス」は、熟練誘導員の技術をシステム化した従来版を基盤に、現場実証と交通シミュレーターで機能を向上。自動セットアップ機能で立ち上げ時に固定時間の「すすめ/とまれ」運用を行え、信号誘導の開始までの時間短縮を図った。さらに「Walker」と同期し、誘導動作に合わせて「進め」「止まれ」の音声を発する。
「Comune+ Walker」は自立歩行に対応し、人に近い誘導動作を実現。身長127cm、約35kg、全身43関節を稼働し、専用車両「Comune+ mini」と同デザインのラッピングを施した。
「Comune+® Walker」画像

「Comune+ model-S 2.0アドバンス」が搭載された専用車「Comune+ mini」画像


歩行者向けには「工事現場包括見守りシステム25」を新開発。360度カメラの画像認識で誘導路に向かう人流を検知し、バルーンの自動伸縮で流入を制御する。主な改良は、バルーン可変長(最大150cm)と高さ90cm、音声とパトライト連動、画像認識による自動モード、LTE遠隔操作、全伸長デフォルト化で自転車の降車促進、三段階開閉と音声・LED連動、分割構造による組立・移設の省力化。

同社は2026年度に新会社「株式会社VOLLMONT AI誘導テクノロジーズ」を設立し、開発・実証・運用機能を集約。VOLLMONTセキュリティサービスと連携し、オペレーターが「Comune+」を現場に搬入しつつ、交通誘導員と協働してAI誘導を提供する体制を構築する。片側交互通行の難易度はLevel1~6で定義し、現行は信号隣接や枝道を含むLevel2以上への対応を進め、首都圏の複雑な現場での実装を目指す。
展示は「SECURITY SHOW 2026」(2026年3月3日~6日、東京ビッグサイト東展示棟)で実施し、「Comune+ model-S 2.0アドバンス」「Comune+ Walker」「Comune+ mini」「工事現場包括見守りシステム25」のデモを行う。ブースは東7ホール/SS7006。
交通誘導警備では人手不足と高齢化が課題で、ライフライン更新に伴う工事需要で重要性は増している。VOLLMONTは2020年の「model-1」、2023年の「model-2」コンセプト、2024年の「model-S」、2025年の「model-S 2.0」「Comune+ mini」「Walker」を経て「Comune+」シリーズを継続的に拡充し、事故抑止と省人化の両立を狙う。





