【抱っこするとまるで赤ちゃん】遠隔操作型ロボット「テレノイド」を実機レビュー

「テレノイド」は、アンドロイド研究の権威である、大阪大学教授でATR石黒浩特別研究室室長の石黒浩氏が開発した遠隔操作型ロボットです。

今回はそのテレノイドに関するサービスを運営する「テレノイド計画」さんにお邪魔し、実際にテレノイドを触らせてもらいました。



テレノイドの実機レビュー

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こちらがテレノイド。第一印象は「怖い」というのが正直な感想です。これまで様々なロボットを見てきましたが、その中でも「変」で「怖い」のです。それがまさか10分後に「かわいい」と思うようになるとは夢にも思いませんでした。


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テレノイドは人の顔を模していながら、これといった特徴がない、真っ白な見た目をしています。性別すらわかりません。開発者の石黒教授が「人は情報が足りないとポジティブな想像で補う」と説明している通り、テレノイドはあえて見た目の情報を欠くように作っており、あとは人間の想像力にゆだねています。


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テレノイドの先では、コミュニケーターの女性が遠隔で操作しながら会話をしてくれます。声もボイスチェンジャーによって幼い印象に変わっているため、小さい子供と話している感覚に陥っていきます。ただし、あくまでインターフェースはテレノイドなので、抱いている側は人と会話をしているという印象ではありません。


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では、抱っこしてみます。

はじめのうちはテレノイドを抱いている感覚ですが、会話をしながら時間が経過していくと、まるで赤ちゃんか小さい子供を抱っこしている感覚に陥ります。少し重みがあり、その重みが存在感につながっているんです。


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取材で訪れた良い大人たちが次々にテレノイドのトリコになっていきます。


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おそらく写真だけ見ると、「え、本当にかわいいの」と思われると思いますが、見ているときと抱っこしているときの印象がまったく違うんです。だんだん可愛く見えてくるというのが、特徴の一つだと思います。

今販売中のコミュニケーションロボットは会話を成り立たせるのがまだまだ難しいですが、テレノイドは後ろ側にコミュニケーターがいるので、当然自然な会話を続けるができます。もちろん人がしゃべっていることは理解しているのですが、それでもテレノイドとの会話で「はじめてロボットと自然な会話を楽しんだ」と感じました。


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衣装を着せるとまた違った印象になります。


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小学生くらいの女の子に見えたり、大人の女性に見えたり。元々の顔に個性がないので、テレノイドはどんなファッションでも着こなしていきます。

サービス展開

介護施設などで進められている実証実験では、テレノイドを抱っこしている方のお子様がコミュニケーターをおこなったりすることで、面と向かって会話をするときとどのような違いをもたらすか、などが検証されています。結論から言えば、お子様を目の前にして話すよりも、テレノイドを通じて話をしたほうが会話が続くそうです。それ以外にも国内外の10以上の施設でテレノイドによる実証実験は行われており、普段会話が得意ではない方が会話をしたりするようなポジティブな反応が多く見られているようです。

また、テレノイド計画のジェネラルマネージャー・喜多村さんによれば「子供よりも大人のほうが受け入れやすく、特にお子様を育てたことがある方のほうがテレノイドを可愛がる傾向にあります」とのことです。


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テレノイド計画とこころみの代表を兼務する神山晃男氏

今後も様々な場所で実証実験が進められていくほか、こころみのサービスと連動した形での展開も予定されています。こころみが展開中の「つながりプラス」は、一人暮らしの親御さんに担当コミュニケーターが毎週2回お電話し、お電話の内容をその都度ご家族にメールでレポートする会話型の見守りサービスです。こころみ社内に在籍しているコミュニケーターは、トレーニングや試験を受けたコミュニケーションの専門家。元劇作家、元保険外交員など様々な経歴を持った方々で、途切れることのない楽しいコミュニケーションを提供してくれます。テレノイドがこころみと連携することで、高齢者の方々に新たなコミュニケーション体験を与えていくことができるようになりそうです。

▽ 外部リンク

株式会社テレノイド計画 http://telenoid.co.jp/
株式会社こころみ http://cocolomi.net/
ATR http://www.atr.jp/


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望月 亮輔
望月 亮輔

1988年生まれ、静岡県出身。ロボスタ編集長。2014年12月、ロボスタの前身であるロボット情報WEBマガジン「ロボットドットインフォ」を立ち上げ、翌2015年4月ロボットドットインフォ株式会社として法人化。その後、ロボットスタートに事業を売却し、同社内にて新たなロボットメディアの立ち上げに加わる。