トヨタがコネクテッドカーの標準化へ 「Apple CarPlay」「Android Auto」を6月より標準設定 スマホとの連携強化

トヨタ自動車は、ディスプレイ・オーディオ(DA)のオプションサービス「Apple CarPlay」「Android Auto」を標準装備化し、6月発売の新型車よりスマートフォンとの連携機能を強化することを発表した。
また、既に販売済みのDA装着車についても、「T-Connect通信」によるバージョンアップを通じて、6月中旬以降、順次機能を装備していく考えだ。

トヨタは、昨年9月17日発売の「カローラ、カローラツーリング」のフルモデルチェンジより、新型車へのスマートフォンとの連携可能なDAおよび、Data Communication Module(車載通信機)「DCM」の標準装備を進めており、コネクティッドカーの普及に取り組んでいる。

トヨタは既に標準サービスとして提供している「SmartDeviceLink」に加え、新たに「Apple CarPlay」と「Android Auto」を標準装備化することで、より多くのユーザーにコネクティッドサービスを利用できるようにする。スマートフォンをUSBケーブルで接続することで、マップ、電話、メッセージ、音楽アプリをDA上で、誰もが気軽に利用できるようになる。運転中もハンズフリー通話や、音声による機能操作で、安心して使うことができる。

トヨタに限らず、米国等では日本のメーカー車は既にコネクテッド機能の標準化が進んでいる。スマートフォンをケーブル接続したり、無線接続することで、スマホの機能を車内で利用することは一般化されている傾向だ。プリウスにも車内に大型のタブレットを装備しているモデルもある。また、カーナビ機能も米国等ではスマホアプリを使用するケースが多く、国内市場向けの車種はコネクテッド機能の立ち遅れが目立っていた。

本来なら自動車の車体にSIMカードなどが搭載され、車体やセンサー、車載アプリ等がネットに接続されるのがコネクテッドカーや「CASE」の目指すところだが、スマホを介して自動車とネットの親和性が向上するだけでも、一歩進んだと言える。

トヨタはクルマやバイクとスマートフォンを連携させ「SDL」(Smart Device Link:スマートデバイスリンク)の普及に積極的だ。非営利団体「SDLコンソーシアム日本分科会」にも加入している。自動車メーカー10社(トヨタ自動車、日産自動車、マツダ、SUBARU、ダイハツ工業、三菱自動車工業、スズキ、ヤマハ発動機、川崎重工業、いすゞ自動車)ほかで構成されている団体で、アプリ開発者の支援も行っている。
(関連記事「12月からスマホの「ながら運転」厳罰化へ 自動車メーカー10社が参画、スマホとクルマを連携する「SDLアプリ」とは? SDLアプリコンテスト2019開催レポート」)

トヨタは「これからもコネクティッドサービスを通じて、お客様の「安全・安心」「快適・便利」なカーライフの提供に向け、コネクティッドカーならではの魅力づくりに取り組む」と発信している。


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ロボスタ編集部

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