アイリスオーヤマがAIセキュリティカメラ事業に新規参入 AI搭載モデルを含む38機種 マスクやヘルメット着用時でも顔認証

アイリスオーヤマはネットワークカメラにAIアルゴリズムを搭載したモデルを含む全38機種の「AIカメラ」シリーズを2020年4月20日より発売し、AIカメラ事業(セキュリティカメラを含む)に新たに参入することを発表した。

今回発売する「AIカメラ」はAIアルゴリズム搭載モデル10機種とセキュリティカメラのスタンダードモデル20機種、そして全モデルに共通して使用できるビデオレコーダー8機種の合計38機種。




マスクやヘルメットでも識別

AIアルゴリズム搭載モデルは従来の防犯対策に加えて、マスク着用時でも顔認証できる機能や、工事作業所等でヘルメット着用でも認識する機能を搭載する。顧客属性の分析もできるという。また、カメラ本体にAIアルゴリズムを内蔵し、分析はクラウドで行うものの、結果はカメラ端末のアプリケーションに送信して動作できるため、データ量は従来の1/100以下で済むとしている。これにより回線への負担を軽減できる。
顔認識スピードは0.2秒と素早い解析が可能。全てのモデルに4K UltraHDクオリティレンズを搭載し、高解像度・高視野角で撮影できる。明かりの少ない夜間でも使用できる暗視、逆光でも被写体を認識できる機能も装備する。


主な使用用途


改正労働者派遣法を視野

近年、生産年齢人口の減少に伴う労働者不足や人件費の上昇により、企業は少ない労働力で質の高いサービスを提供する必要に迫られている。また、セキュリティカメラは防犯対策などにおいて小売店や物流倉庫、ホテルといった多様な場所で使用され、今後もさらなる市場と需要の拡大が見込まれる。

そのような中で同社は2020年4月1日に同一労働同一賃金を柱として施行される改正労働者派遣法を視野に、少ない人手で防犯やマーケティング分析に活用できるAIカメラの発売により、多様なニーズに合わせて適切なソリューションを提案する。

AIアルゴリズム搭載モデルは従来の防犯対策だけでなく、マスクの着用認証や工事作業所等でのヘルメット着用を認識する顧客属性の分析ができ、マスク着用時でも顔認証できる機能を搭載している。同製品はアイリスオーヤマBtoB事業が提供する、無線制御照明システム「LiCONEX」(ライコネックス)や電子棚札、スライド棚などのラインアップを組み合わせることで小売店舗や各種施設へのトータル・ソリューションの提案もできる。


商品特徴

■商品ラインナップ


AIアルゴリズム搭載モデル 10機種

セキュリティカメラスタンダードモデル 20機種

ビデオレコーダー8機種



以下はAIアルゴリズム搭載モデルでの機能を紹介。


AI解析技術を防犯や顧客分析等に活用

従来のセキュリティ・防犯機能に加え、AIアルゴリズムを搭載したことにより、顧客分析や動線把握などのマーケティングが可能。




データ量は従来の1/100以下

従来はカメラ+クラウド/ソフトウェアが必要だった。また、すべてのデータを送信するためデータ量が膨大、回線への負担も増加。



同製品はカメラ本体にアルゴリズムを搭載。必要なデータのみ送信し、データ量は1/100以下。より解像度の高いデータを送信できる。

データ量1/100以下とは?
従来のIPカメラの圧縮方式「H264」と、当社AIカメラの圧縮方式「H265+」を比較した場合。「H264」のデータ量を100とした場合、「H265+」では「H264」の80%のデータ量に圧縮。また、カメラ本体にアルゴリズムを搭載しているため、必要な情報のみをデータに伝送することで更に20分の1に抑える。


顔認識スピードは0.2秒

従来は約3秒かかるところを、AIアルゴリズムを搭載することにより0.2秒の顔認識スピードを実現。顔キャプチャ機能で認識した人物を性別・年齢・身長などの属性を、即時に分類してカウントする。警備の配置を検討したり、来場者の傾向を掴みマーケティング資料として活用できる。認識項目は最大15種類まで設定が可能。


4K UltraHDクオリティレンズ搭載

4K UltraHDクオリティレンズ搭載で、文字や人の顔をはっきりと認識できる高精細な映像をとらえる。さらに広角レンズでより広い範囲を撮影可能。高解像の映像を独自の圧縮技術で保存するため、ナンバープレートなどの文字もはっきり読み取れる映像を撮影できる。2.8mmでの最大水平視野は、他の2.8mmのカメラと比較して22°広くなっている。





■その他の特徴
・暗視、逆光対応
超高感度レンズで明かりの少ない夜間でも被写体をはっきりとらえることが可能。逆光時の映像も照度を補正し、被写体が認識できるように調整する。



・境界認知
あらかじめ設定したエリアやラインへの入退室を感知。また、進入禁止エリアなどの場合モニタールームに警報を通知し防犯する。



・不審者、持去、置去検知
カメラの映像をAIによって分析し、怪しげな行動をとる人物や不審な荷物、物が紛失しているなど、異常が発生している場所を検知。モニタールームに通知する。



関連サイト
アイリスオーヤマ

ABOUT THE AUTHOR / 

山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

PR

連載・コラム