PFN 自社開発した移動型マニピュレーターロボットの量産設計へ 無人搬送や無人消毒を想定 実証実験の協力パートナーを募集

株式会社Preferred Networks(以下、PFN)は開発中の移動型マニピュレーターロボットの量産設計を進め、無人搬送や無人消毒の用途で工場、実験室、オフィス、病院、福祉施設等での実証実験を開始することを発表した。(上の画像が移動型マニピュレーターロボットのイメージ。実際に開発中のものとは異なる)

移動型マニピュレーターロボットとは
Mobile Manipulatorとも呼ばれる、ロボットアームと作業用ハンドを備えた自律移動型の作業ロボット

このプロジェクトは経済産業省の令和2年度「グローバル・スタートアップ・エコシステム強化事業費補助金」(ものづくりスタートアップ・エコシステム構築事業)に採択されている。2020年6月から2021年2月の期間中に移動型マニピュレーターロボットのハードウェアの量産設計を進め、多様な施設での実証実験を通じて製品としての作り込みをおこなう。

将来的には人手不足や人が立ち入ることが望ましくない現場において、自律走行による搬送業務や感染症対策での無人消毒業務などに活用することを想定しているという。


PFNが自社開発する移動型マニピュレーターロボット

移動型マニピュレーターロボットは物理的インタラクションや安全性にかかわる制御レイヤー(ソフトウェア技術)から、アーム、エンドエフェクター、モビリティ(ハードウェア技術)まで、PFNが統合的に設計・開発している。これにより、製品化に向けた安全性および性能の向上、必要な機能の選定、製造コストの低減を加速させている。

PFNは2018年に「すべての人にロボットを」というコンセプトを発表して以来、ロボットが身近な場所で活躍する社会の実現に向け、あらゆる現場に低コストで導入できるロボットの開発を進めている。PFNが従来から得意とする深層学習を用いた物体認識や制御などのソフトウェア技術とロボットのハードウェア技術を融合することで、物理世界の多様性や状況変化にも柔軟に対応できる実用的なロボットの開発を目指す。

なお、PFNは移動型マニピュレーターロボットの実証実験に協力できる企業・施設を募集している。

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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