「アドベンチャーウォーク ~ムーミン谷の冬~」体験レポート ソニーの音響技術Sound ARとイルミネーションが融合した新体験 ムーミンバレーパーク

今年の「アドベンチャーウォーク ~ムーミン谷の冬~」の舞台は夜。まっすぐな道にたくさんのランタンの灯火が輝くランタンロードからお話が始まります。その瞬間、私達はムーミン谷の冬に入っていきます。ヘッドホンからはムーミン谷の冷たい風の音が響き、足を前に踏み出すと、それに合わせて雪を踏みしめる音が聞こえてきます。ソニーの最新技術が創り出す新感覚の音体験と、光のシンフォニーのはじまりです。

「冬からのおもてなしのランタンロード」灯りのともったまっすぐの道から、この物語は始まります (撮影:ロボスタ)

足がすくんでしまうような漆黒の闇や・・

(撮影:ロボスタ)

眩しいくらいに色鮮やかな光の中に、お馴染みのキャラクターたちが登場したり、ワクワクする世界が拡がっています。

(撮影:ロボスタ)


冬季限定ナイトアトラクション「アドベンチャーウォーク」

株式会社ムーミン物語は、11月21日から2021年3月7日(日)の期間、ムーミンバレーパークで開催する冬のイベント「ウインターワンダーランド」の中で、冬季限定ナイトアトラクション「アドベンチャーウォーク」を実施することを発表しました。これはソニーの音響技術「Sound AR」を使い、イルミネーションが輝き、特殊なライティング効果を施したムーミン谷を歩く新感覚のアトラクションです。

写真は公式のイメージ写真です(© Moomin Characters ™) ムーミンはみなさんの心の中に

ロボスタ編集部はメディア向けの発表会に参加し、前回より素敵度がパワーアップした「ムーミン谷の冬」を体験しました!
更に、演出家の小栗了さんにお話も聞いてきました。

写真は公式のイメージ写真です(© Moomin Characters ™) ムーミンはみなさんの心の中に


スマホのヘッドホンでストーリーを聴きながら歩く

埼玉県飯能市、宮沢湖の湖畔に位置するムーミンバレーパーク・メッツァビレッジ。ここで繰り広げられる冬だけの音と光のエンタテインメントが「アドベンチャーウォーク」です。

スタート地点の「ランタンロード」からムーミンバレーパークの入場口方向をのぞむ (撮影:ロボスタ)

宮沢湖の外周を舞台に、大規模な光の演出が施された現実世界に、仮想世界の音と声が混ざり合うソニーの新感覚の音響技術「Sound AR」を組み合わせ、耳元から流れるムーミンの素敵なストーリーを聞きながら、全長約1.8㎞の湖畔の道を進む体験型アトラクションです。まるで冬の森の中をムーミントロールと一緒に冒険しているような感覚で、物語の世界が体験できるのが特徴です。

コース内に17ヶ所のストーリーポイントがあり、そこではトーベ・ヤンソンさんが書いた「ムーミン谷の冬」をベースにしたストーリーが語られます (撮影:ロボスタ)

「ランタンロード」をスタートして、しばらくは厳しいムーミン谷の冬を疑似体験します。前述したように、足の動きに合わせて、雪を踏みしめる音がしたり、水を掻く音がしたりと、音響技術を使った不思議な体験を楽しみましょう。
また、コース内には17ヶ所(16ヶ所とボーナス)のポイントがあり、そこではトーベ・ヤンソンさんが書いた「ムーミン谷の冬」をベースにしたストーリーが語られます。語りはスナフキン役の櫻井孝宏さんが担当。ムーミントロールやトゥーティッキ、リトルミイなど、お馴染みのキャラクター達も登場します。

(撮影:ロボスタ)

前回のストーリーポイントは6ヶ所だったので、今回の「ナイトアドベンチャー」はそれだけグレードアップしているんですね。

「アドベンチャーウォーク ~ムーミン谷の冬~」の演出は小栗了さん。語りはスナフキン役の櫻井孝宏さん(いま話題のアニメ「鬼滅の刃」では冨岡義勇役)、ムーミントロールなどのキャラクターも皆さん、アニメなどで人気の声優の皆さんが担当。声の魅力もたっぷり味わえる作品になっています

「アドベンチャーウォーク」全体 MAP。ストーリーが流れるポイントが前回の6ヶ所から16ヶ所に大幅に増えています。ボリュームたっぷり楽しめますよ(でも、楽しくてあっという間でした)


ストーリーのゴールはムーミン屋敷

スタートでは暗く、寒く冷たかったムーミン谷も、ゴールのムーミン屋敷に近付く頃には、輝く春の訪れが光と音で表現されます。

(撮影:ロボスタ)

スキップしたり弾んだり、春の訪れを音と身体連動のセンサーでも体感(撮影:ロボスタ)


また、ムーミン屋敷の前にはもうひとつ、体験して欲しいアトラクションがあります。それはNAKEDの村松亮太郎さんによる新作アート「Breath / Bless Project」(ブレス ブレス プロジェクト)のインスタレーション作品「Dandelion」(ダンデライオン)です。コロナ禍でタンポポの綿毛を吹くことも自粛するような日常ですが、ここではスマホを使ってタンポポの綿毛を舞い上がらせましょう。このシステムは遠く東京タワーに設置された「Dandelion」ともリンクしていて、この思いは東京タワーにいる誰かにもきっと届くに違いありません。

(撮影:ロボスタ)


ソニーの「Sound AR」もバージョンアップ

現実世界に仮想世界の音が混ざり合うソニーの新感覚「Sound AR」は、今年もパーク内の情景とともに、訪れたゲストだけに聞こえるキャラクターたちの音声で楽しませてくれます。前回は、専用のスマホとヘッドホンをレンタルして参加する形式でしたが、今回は自身のスマホに予めインストールしておいたアプリ「Locatone」(ロケトーン)と自身のヘッドホンを使って参加します。コロナ禍でより安心な利用環境が配慮されています。
あらためて「Sound AR」の3つの特徴を確認してみましょう。

1.位置連動
体験者の位置情報に基づき、特定のスポットに入ると「シャリーン」という音と共に、音声でストーリーが再生されます。歩きながら物語が進み、キャラクターと一緒に順路を進むことで、冬の冒険ストーリーが体験できます。

2.立体音響技術
まるで物語の世界に入り込んだかのような、立体的な音場を実現することができます。音源に位置や角度などの情報を付けて全方位に配置。全ての方向から音が届く体験も楽しめます。自分のそばでキャラクターたちが会話し、まわりを動き回る様子も音で感じることができます。

3.身体連動
やっぱりこれがインパクト大。体験者が歩くと雪を踏みしめたり、水辺を歩く足音がするなど、体験者の動きに連動して音や声を再生する技術です。足音が楽器の音になったりすると楽しくてスキップしたくなりますよ。

参加する人は、事前にアプリ「Locatone」を予め自身のスマートフォンにダウンロード、インストールしておく必要があります(iOSとAndroid OSに対応)。スマホやワイアレスイヤホンののバッテリー残量は十分にある状態で参加しましょうね。


この不思議な体験をいつでも思い出せる再生機能

また、「Locatone」が導入されたことでうれしい特典があります。それは、体験したストーリー「ムーミン谷の冬」の音声を、うちに帰ってからもいつでも鑑賞できる、ということです。気の早い人は、帰りの電車の中でストーリーを聴きながら、不思議な体験を思い出してニンマリしちゃうこともできます。

体験したストーリーはいつでも再生して聴き直すことができます。これはうれしい!


演出家「小栗了」さんインタビュー

「アドベンチャーウォーク ~ムーミン谷の冬~」の制作に携わったクリエイティブディレクターであり、演出家の小栗了さんは「原作の”ムーミン谷の冬”は長編で全部を語りきることはできません。そのストーリーの中で特に素敵なエピソードを抜粋し、パズルのように組み替えて構成しました。みなさんには是非、ゆっくりと歩きながら、自然を感じてストーリーを楽しんで欲しい」と語りました。
ロボスタ編集部では体験終了後に「こだわり」についてインタビューをしました。

小栗さん

このストーリーは”ムーミンの成長譚”なんです。ふだんは冬眠していて冬を体験したことがない種族のはずのムーミントロールが、たまたま冬の間に目を覚ましてしまい、外をさまよい歩きます。厳しい冬の中でいろいろな苦難をムーミンと一緒に体験しながら、大人に成長していく姿を感じて欲しいと思います

編集部

コンセプトとしてこだわった部分を教えてください

小栗さん

今回、実はアナログ感にこだわりました。ムーミンのお話自体がデジタルに合うストーリーとは思えないので、ストーリーの間だったり、キャラクター達の要素を皆さんに投げたつもりです。目の前にあるものを見るだけでなく、皆さんの想像力をそれに加えることで、見えているものさえ変わっていくのではないか、と考えています。

編集部

具体的にはそれはどのような部分でしょうか

小栗さん

例えば、ミスト(霧)が拡がっているところに光を反射するミラーボールを置いてみたり、吹き上がる大きな噴水による演出があったりします。しかし、それらは僕が何をどう表現したいかというより、皆さんの想像力でどう見えるか、どう感じるかに委ねている部分があります。


ムーミンの原作であるトーベ・ヤンソンさんの小説には、僕たちの想像力に委ねる世界観を感じていて、僕はとても素敵だなって思います。今回はその世界観も表現したくて、また皆さんにも想像力を加えると見えているものがどんな風に見えようになるのだろうって、そんな体験を是非して欲しいと思って作りました。

編集部

ライティング演出でこだわったところはありますか?

小栗さん

ムーミン谷の厳しい冬を表現した前半に強い吹雪のシーンがあります。その光の演出にスタッフ一同こだわりました。皆さんもぜひ体験してみて、SNSなどで感想を聞かせてください。

編集部

音声やストーリーの中でこだわったところはありますか?

小栗さん

こだわったのは実は、ストーリーの本編が終わった後に流れる「エピローグ」です。スタッフからは「ムーミン屋敷の前で終わるストーリーとして完結した方がいい」という意見もありましたが、僕はどうしてもエピローグを加えたかったのです。僕にとって、これはムーミンの成長譚であり、エピローグでのスナフキンとムーミンの会話があってこそ描ききれたものです。ムーミンからの問いかけに対してスナフキンが返すセリフの前に”間”があるのですが、この間でもスナフキンがどのような表情をして、どういう動きをしているか、皆さんも想像して欲しいと思います。あ、本編終了後ですから、聞き逃さないでくださいね(笑)。


【小栗了さん 略歴】
演出家。1976年東京生まれ。1995年、映画監督を目指し渡米。2001年、役者として活動するために帰国し、蜷川幸雄の舞台やスティーヴン・セガール主演の映画などに出演を果たす。2006年、俳優引退と同時にオペラ制作会社のアートクリエーションに入社。2007年、同社からスピンアウトする形で設立されたイベント制作会社NACの取締役に就任。企業イベントの企画・演出・制作・進行からアクロバットショー・格闘技・演劇・クラシックコンサートの演出などジャンルレスに活動。ムーミンバレーパークのグランドオープンより、キャラクターショーの脚本・演出を担当。2020年4月よりクリエイティブディレクターに就任、パークの各種クリエイティブのディレクションを担当。




チケット情報

「アドベンチャーウォーク」はムーミンバレーパークとは別の専用のチケットとなります。ムーミンバレーパークが閉園後の夜、「アドベンチャーウォーク」がはじまるというイメージです。もちろん、昼のムーミンバレーパークを楽しんで、夜も「アドベンチャーウォーク」で楽しむ、というのもありですね。公式オンラインサイトでチケットが購入できますので詳しくはそちらで。


© Moomin Characters ™
※Sound AR™はソニー株式会社の商標です。
※Locatone™はソニー株式会社の商標です。

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神崎 洋治
神崎 洋治

神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。

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