台車を自動で回収・牽引する自律型モバイルロボット(AMR)「MiR250 Hook」発売 内部輸送の自動化を促進

自律型モバイルロボット(AMR)で世界市場をリードするモバイル・インダストリアル・ロボット(以下、MiR)は、台車を自動で回収、牽引するAMRソリューション「MiR250 Hook」を発売することを発表した。


台車の内部輸送自動化を実現する「MiR250 Hook」

MiR250 HookはMiRの最速かつ最もコンパクトな「MiR250 ロボット」向けのトップモジュール。MiR250ロボット保有企業は台車牽引に必要なMiR250 Hook向けトップモジュールを購入して利用できる。保有していない場合はMiR250 ロボットとMiR250 Hookの購入で、台車の内部輸送自動化を実現できる。MiRはMiR250 ロボットとMiR250 Hookをすぐに利用可能な完全なソリューションとして提供していく。


世界中の職場では日々、何千台もの台車が手動により各部門間を行き来している。多くの企業が内部物流を最適化し、生産性および収益性を向上させ、製品輸送作業よりも価値の高い業務に従業員を配置したいと考えている。MiR250 Hookは使い勝手の良いテクノロジーで内部輸送の自動化(最大積載量500kg)を簡単に実現し、様々な顧客ニーズに対応する。


MiR250 Hookは台車への取り付けから目的地への輸送まで自動で行うため、人の介入は一切必要ない。過酷な工業環境での使用を想定した堅牢な設計が施され、最速2m/秒の速度で移動するほか、安全かつ効率よく人や障害物をナビゲートする。MiR250 Hook ロボット一台で回収・牽引可能な台車数に制限はなく、サイズや高さの異なる台車の回収も可能。MiR250 Hookはスピードと柔軟性、工業デザインが、ワークフローの大幅な最適化を実現する。


MiR250 Hookは事前準備が必要なく導入できる。MiR250 Hookは現在使用している台車やケージにQRコードもしくはAprilTagsを取り付けると、台車やケージをそれぞれ識別する。最初にルート上を手動で走行させることで、ロボットが周囲の環境をマッピングする。建物や敷地の地図をロボットのソフトにインポ-トし、数回クリックする方法でもマッピング可能。エレベーターやドアとの通信も可能なため、ロボットは各部門間を自由に移動することができる。



MiRのプレジデント、セーレン・E・ニールセン氏(Søren E. Nielsen)は次のように述べている。

セーレン・E・ニールセン氏

企業、物流センター、病院等では、現在、さまざまな台車や輸送用ケージが使用されていますが、これらは簡単に、管理しやすく、コストのかからない方法で自動化することが可能です。MiR Hook は QR コードやAprilTags により各台車の場所をほぼ例外なく特定、接続することができ、レイアウトの変更や台車の新規購入は必要ありません。

例えば組み立てラインの場合、部品が予定通りかつ自動で手元に届けば、従業員は組み立て作業中に材料や部品の回収に向かうことなく、製品の組み立てに集中することができるため、より適切かつ効率的な作業フローが実現できます。また企業側も、台車が部品を積載した状態で、在庫から適時移動してくることにより、生産エリアに台車が放置されることがなくなるため、スペースを節減することができます。

MiR250 Hook を導入することで、あらゆる産業やセクターで最適化を実現できます。物流会社では、荷物を積んだ何千台ものケージが毎日行き来するため、手動による輸送からMiR250 Hook に切り替えるだけで、大きな利益が生まれるでしょう。医療セクターにおいても、リネンや廃棄物等の内部輸送を自動化することにより、担当者にかかる負担を減らす等、大きなポテンシャルが見込めます。


モバイル・インダストリアル・ロボットについて

モバイル・インダストリアル・ロボット(MiR、Mobile Industrial Robots)は業界最先端の協調的かつ安全な自律型モバイルロボット(AMR)の開発と販売を行っている。MiRのロボットは社内ロジスティクスを迅速かつ容易にそして有益な形で管理でき、従業員はより高度な業務に専念することが可能。製造業やロジスティクスセンター等、中規模から大規模まで多岐にわたる何百もの多国籍企業と、世界の多くの病院が、MiRの革新的なロボットを導入している。

MiRはこの分野におけるグローバル市場の牽引役として世界で60以上の国々に流通網を有し、ニューヨーク、サンディエゴ、シンガポール、フランクフルト、バルセロナ、東京、上海に拠点を有している。2013年にデンマークのロボット工学分野の経験豊かな専門家によって設立し、2015年から2020年までに売上は1,246%増加し、急速な成長を続けている。デンマークのオーデンセに本社を構え、2018年には自動検査装置分野大手のテラダインの子会社となった。

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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