木製の「muiボード」がスマートホームをどう変える? 世界規格 Matter対応やAlexaと連携する動画をCESに先がけて公開

京都のIoTスタートアップである株式会社mui Labは、ラスベガスで2022年1月5日より行われる「CES 2022」にて、あらゆるIoTデバイスやシステムを穏やかなものにし、生活空間において快適なデジタル情報体験を提供する「muiプラットフォーム」を発表する。これは「CES 2022 Innovation Awards」を受賞したプロダクトで、スマートホーム標準規格「Matter」に対応するという。また、Alexaと連携した独特な表示やインタフェースが話題となっている。同社はMatterに対応したユースケースの動画と、Alexaと連携した動画を公開した。


muiプラットフォームについて

「無為自然」(作為的でなく自然でありのままの状態)の思想をデザインアプローチに取り入れているmui Labは、テクノロジーの快適性を違和感なく人の暮らしに取り入れることを目指し、天然木を活用したインターフェースと心の豊かさを重視したユーザー体験を軸に、muiプラットフォームという新たなシステムを開発。

muiプラットフォームは情報過多を引き起こす可能性のある「ノイズ」をフィルタリングし、ミニマルなディスプレイに適したデータのみを特許を持つmui Lab独自のUXデザイン技術と手法で作成したインターフェイスを通じて提供する。さらにmuiプラットフォームは2022年6月から一般公開予定のMatter(マター)対応のデバイスであれば、どれにも連携可能となる。このmuiプラットフォームを活用し、現在、世界の企業と連携が始まっている。


■世界共通のスマートホーム標準規格の「Matter」に対応
mui Labは2022年6月に一般公開予定であるスマートホーム製品間の互換性を高めるための世界共通のスマートホーム標準規格「Matter」に参加。「Matter」は旧Zigbee Allianceと呼ばれていた業界団体Connectivity Standards Alliance(CSA)が策定している統一規格。Matterへの加入によって、muiプロダクトやmuiプラットフォームは、各社が提供する多様なスマートホームデバイス間で共通のアプリケーションやデータモデル、クラウドサービスなどを通じて相互に通信することを可能にし、安全で信頼性が高くシームレスな体験を得ることが可能となる。この規格にはAmazon、Apple、Googleなどグローバル企業が200社以上参加し、将来のスタンダードとなることが期待されている。Matterの対象となるのは電球、コンセント、サーモスタット、ドアロック、セキュリティシステム、テレビ、アクセスポイントなど。

【動画1】The Matter Ready mui Platform


muiプラットフォームを活用した連携

以下の協業プロジェクトはCES2022でも一部紹介される。

mui ボードがAmazon Alexaと連携

mui Labはスタートアッププログラム、事業開発、技術サポートを通じて創業者を支援するプログラム「Alexa Startups」に選ばれた企業の1つ。「mui ボード」と連携したAlexaを通じて、ユーザーは天気の確認、タイマーの使用、アラームのセットなどをハンズフリーで依頼することができる。例えば、「Alexa、mui ボードに5分のタイマーをセットするように頼んで。」と言うと、muiボードは自動的に5分を表す曲線を描き始める。


これによって、ユーザーは視覚的に時間の経過を把握することができ、タイマーの始まりと終了点のみの認知に比べて、判断や行動の選択肢が広がる。また、自然素材に触れるという感覚が穏やかな心の状態を作る上に、音声とタッチのインタラクションをシームレスに操作でき、ストレスフリーな体験を提供する。

【動画2】Alexaと連携したmuiボード

Alexaスタートアップの責任者であるリズ・マイヤーズ氏は次のように話している。

リズ・マイヤーズ氏

未来のテクノロジーは必要なときにはそこにいて、必要でないときには背景に消えていくようなアンビエント・インテリジェンスを有していると考えています。我々は音声のパワーとパーパスフルなデザイン(目的に適した設計)を融合させるmui Labのビジョンに感銘を受けましたし、今後のmui Labに期待をしています。Alexaに内蔵されたmuiボードが、どのようにお客様の心を豊かにし、より多くのことを成し遂げる手助けをできるか、楽しみにしています。


SAPとの協業でアンケートシステムを開発

SAPとのコラボレーションでExperience Managementシステム「Qualtrics」と統合する、新しいアンケートシステムを構築。muiボードを活用した手書き文字の認識技術を使用することで、ユーザーが自分の手を使ってメッセージを書くという体験によって、より思慮深いフィードバックを得られ、顧客や従業員との深い関係性の構築を期待できる。



家族の絆を深める家「muihaus.」をJIBUN HAUSと共同開発

家づくり体験を通じて「自分らしい暮らし」を提案するJIBUN HAUS.とmui Labの協業で時を超えて家族の絆を深める家「muihaus.」を共同開発し、2021年12月20日より提供を開始。


「muihaus.」を象徴するのは、家族の軌跡を紡ぐ「柱の記憶」。「柱の記憶」は家族が書き込んだ落書きや子どもの身長などをデジタル柱に記録し、いつでも思い出として引き出すことができるmui Labのプロダクトで、時と共に次第に愛着を持てる大黒柱のような存在になることが期待される。





家族の絆を深める家「muihaus.」の特徴

・「柱の記憶」に家族の思い出を保存し、いつでも再生、追憶できる
「muihaus.」ではワコムのデジタルペンで記録した子供の身長や落書きがデジタルデータとして「柱の記憶」に蓄積され、家族の軌跡を時間を超えて追体験することができる。家族で過ごした瞬間ごとの小さくも大切な記憶は、テクノロジーのサポートによって、遠く未来まで受け継がれ、家族の今と未来を緩やかに繋ぐ。

・「muiボード」が無為にアシストする、自然で穏やかな睡眠・起床
「muihaus.」に備えられた「muiボード」は、スマートホーム機器と同じく、リモコンとして照明やエアコン、音楽スピーカーなどをコントロールする他、インターネットとつながり天気やカレンダー情報の入手、ラジオ視聴ができる。また、二十四節気に合わせて季節を感じる詩が届いたり、自然に起床や就寝を促す光源調整を行う機能を備えている。音や時刻の設定により、無理なくゆったりとした起床を促す目覚ましタイマーや、設定した就寝時間に向けて徐々に暗くなる照明機能を備える「muiボード」が、自然で穏やかな睡眠・起床環境を整える。

・家族の心地よいつながりを感じる間取りとデザイン
muihaus.は伊藤維建築設計事務所によって設計。特徴的な点は家の4面が同じ形で、内周を回遊できる作りであること、そして、窓を大きく採用していること。これは家族同士がつながりやすいだけでなく、外界の自然とのつながりも意識した設計となっている。1Fは水回りを内側に集約し、窓のついた廊下とダイニングキッチンを外側に持ってくることで、外部の時間や空間の変化を家の中にいながら感じられるような造りとなっている。

2Fは全ての部屋が角部屋となっており、子供の成長過程やその時のライフスタイルに合わせて自由に間取りを調整できるパーティションを設置している。このパーティションの配置を変えることで、2Fの部屋をスッキリと四分割したり、隣の部屋同士を接続させたり、第二のリビングやテレワークの空間を作ったりといった、自由度の高いレイアウトが可能。

関連サイト
muihaus.


mui Lab 代表取締役 大木和典氏からのコメント

大木和典氏

私たちが考える未来のテクノロジーは、人間の行動や環境に自然にフィットするものです。ユーザーは、デバイスの要求に合わせて自分の習慣を変える必要はありません。テクノロジーが人間らしさを包含すれば、ユーザーをより幸せにすることでしょう。私たちの『muiプラットフォーム』は、まさにそのために設計されたものです。

また、Matterに対応することで、世の中の多くのデバイスに穏やかでシームレスな体験をもたらすようになるでしょう。CES UnveiledとCES 2022にて、Alexa連携のmuiボードをデモし、お客様がこれまでに経験したことのない方法で生活の質を向上させることができることをお見せしたいと思います。


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ロボスタ編集部
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