住宅とロボティクスの融合で新サービスを創出 旭化成ホームズとPreferred Roboticsが資本提携

旭化成ホームズ株式会社は株式会社Preferred Networks(以下、PFN)が2021年11月1日に会社分割により設立した株式会社Preferred Robotics(以下、PFRobotics)と資本提携したことを発表した。また、旭化成ホームズは第三者割当増資を引き受ける契約を3月14日に締結し、3月18日に当該株式を取得した。なお、第三者割当増資の出資額は3億円となる。


資本提携の背景

旭化成ホームズは近年、人的・物的両面でのデジタル化を含めたグループ基盤の強化を掲げ、顧客とのコミュニケーション拡充や従業員の働き方改革を目的としたIT環境の急速な整備を実施したほか、IoT・センシング技術などを活用した防災・防犯環境の強化も進めてきた。昨年11月にはデータサイエンス技術を用い、暮らしに関する多角的なサービスを創出するデジタルサービスプラットフォームの構築を目指すことを公表し、第一弾として、住宅内の一部に設けたセキュリティレベルを選択可能な収納空間の運用サービス「スマートクローク・ゲートウェイ」を運用開始した。

「スマートクローク・ゲートウェイ」概念図

また、旭化成ホームズはデジタル技術領域における豊かな暮らしの実現を目指し、ディープラーニング(深層学習)やロボティクスにおいて世界トップレベルの技術を持つPFNと2021年にロボット技術に関する実証研究を実施した。


家庭用自律移動ロボットの共同開発を推進

今回はPFNが家庭用を含む自律移動ロボット事業の推進を目指してPFRoboticsを設立した事に伴い、当社が構築を目指すデジタルサービスプラットフォームと、家庭用ロボットの連携による新たな暮らしの価値を提供していく最適なパートナーであると考え、PFRoboticsと資本提携を行う事を決定。


旭化成ホームズは作業系(調理・掃除ロボ等)、暮らし支援系(コンシェルジェ等)、見守り・癒し系など多岐にわたり活躍の場を有する家庭用ロボットは住宅内における暮らしに寄り添う商品やサービスの提供にあたって非常に重要な技術分野と考えており、今後、PFRoboticsと家庭用の自律移動ロボットの共同開発を推進していく予定。

同社は人びとの「いのち・くらし・人生」全般を支え続けるLONGLIFEな商品・サービスの提供を目指している。PFRoboticsとの資本提携による共同開発を推進することで、その実現に大きく貢献できるものと考えている。


PFNとPreferred Roboticsについて

PFNは深層学習技術やロボティクスなどの先端技術を実用化することを目的に2014年3月に創業。交通システム、製造業、バイオ・ヘルスケアをはじめ、ロボット、材料探索、教育、エンターテインメントなどの分野で事業化を推進している。「すべての人にロボットを」の実現のため、2021年11月、自律移動ロボットの研究・開発・製造・販売を行うPFRoboticsを設立した。

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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