三菱重工業 プラント巡回点検防爆ロボット「EX ROVR」を実用化 第二世代機「ASCENT」を4月に市場投入

三菱重工業は防爆性能を有するプラント巡回点検防爆ロボット「EX ROVR」(エクス ローバー)の実用化に向けた第二世代機をENEOS株式会社と共同開発したことを発表した。

EX ROVRは原子力発電所向けの遠隔保守技術をベースとして開発したものであり、防爆型式検定の合格、マニピュレーターの実装、ソフトウェアの開発、初号機での実証試験を完了して実用化を果たし、4月から「ASCENT」(アセント)の製品名で市場投入を開始する。


「EX ROVR」が人に優しい安全・安心な作業環境を実現

「EX ROVR」は国際規格であるIECEx、欧州をはじめ世界で広く採用されているATEXおよび国内の防爆型式検定に合格済みであり、可燃性ガスのある危険場所(Zone1)において安全に使用することが可能。爆発性雰囲気となり得る状況下において昼夜を問わず点検作業を行い、作業員の安全性向上、業務効率化および設備稼働率の向上に貢献する。



また、照明付きカメラを搭載した6自由度防爆マニピュレーターの採用により、プラント内計器の複雑な配置に応じたさまざまな姿勢で近接・正対画像を撮影できるほか、ガス濃度の測定や音声の録音、熱画像の取得も可能。さらに付属のウェブアプリと組み合わせて活用することで、遠く離れた場所からでも点検スケジュールの運用管理や点検データの確認を行えるほか、プラントにおけるインシデント発生時には遠隔操作によりタイムリーな現場確認が可能で、プラント点検業務の効率化と安全かつ迅速な事態収束に貢献する。


三菱重工は防爆ロボット技術を活用した新たなソリューション提案を通じ、可燃性ガス環境になる製油所などのプラントにおける安全性・生産性向上に貢献していく。

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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