世界初のポータブルNMR量子コンピュータ「Gemini Mini」発売へ!基礎知識の習得向け SpinQ社製 スイッチサイエンスが販売

株式会社スイッチサイエンスは、SpinQ Technology(本社:中国深セン市)が開発した、量子コンピューティングの教育と普及に適した世界初のポータブル量子コンピュータ「Gemini Mini」とその上位機種「Gemini」及び「Triangulum」を、スイッチサイエンスのウェブショップにて2022年12月15日より販売開始した。(※「世界初」は同社およびSpinQ社調べ(2022年12月)/市販されているポータブル型のNMR量子コンピュータとして)


「Gemini Mini」は、SpinQの量子コンピュータの中でも小型・低価格で、制御オペレーティングシステム、タッチスクリーンを内蔵しており、他のデバイスを接続することなく使い始めることができるという。
すでに世界の研究機関に販売実績のある「Gemini」(2020年販売開始)のひと回り小さいモデルで、教育コースが用意されており、量子コンピューティングとアルゴリズム設計の基礎知識をすばやく把握することが可能。また、Geminiシリーズが2量子ビットであるのに対し「Triangulum」は、3量子ビット量子アルゴリズムを実現している。






「Gemini Mini(ジェミニミニ)」について

Gemini Miniは、ポータブルNMR(核磁気共鳴)量子コンピュータだ。Gemini Miniはタッチスクリーン搭載の小型デバイスで、量子ビット数は2ビットと最小構成だが、量子コンピューティング教育とデモンストレーションのための包括的なソリューションを提供。どのような知識レベルを持つユーザでも、量子コンピュータの基本的な知識と操作を素早く習得できるように開発されている。なお、同製品はWi-Fiを使用するが、工事設計認証の取得済みで、同社にて電気用品安全法に準拠したACアダプタとDCプラグ変換コネクタを同梱して販売する。



「Gemini Mini」の特徴
メンテナンスフリー:室温で動作し、安定した性能を発揮/運用にあたりメンテナンスや追加コストが発生しない
豊富な実装例やアルゴリズムを搭載:複数の量子アルゴリズムの例を搭載/2量子ビットのリアル量子コンピューティングシステム/8量子ビットの量子コンピューティングシミュレータを統合
テキストブック付属(英語版):量子コンピューティングに関する学習教材を提供
幅広いオーディエンス:教育機関、中等教育、科学展示などの科学教育、量子技術ファンの自習
ハードウェア:タッチスクリーン搭載、上部カバーを取り外して内部を確認できる

▼「Gemini Mini」の仕様

量子ビット数 2 Qubits
コヒーレンス時間 > 20 ms
1量子ビットゲート操作の数 > 30 gates
2量子ビットゲート操作の数 > 10 gates
量子ビット周波数(H) 27 ± 1.5 MHz
量子ビット周波数(P) 11 ± 0.5 MHz
RFチャンネル数 2
パルス分解能 < 100 us
90°パルス幅 -< 100 ns
位相分解能 < 0.1°
レシーバダイナミックレンジ -114〜60 dBm
デジタルコンバータ 500 MS/s 16 Bit
NMRシグナルピーク分解能 < 50 Hz (FWHM)
付属ソフトウェア CASTOR
ビルトインデモアルゴリズム 18種類
カスタムアルゴリズム 設定可
定格電源 100 ~ 240V AC 50Hz/60Hz 単相
消費電力 ~60W
外形寸法 (H x W x L)200×350×260mm
重量 14kg

▼「Gemini Mini」販売情報

型番 SPINQ-GEMINI-MINI-PSE
商品名 Gemini-Mini – 2-qubit ポータブルNMR量子コンピュータ
価格 1,188,000円(消費税込み)
内容物 Gemini Mini 本体、ACアダプタ(PSE対応 24 V / 5 A)、ACアダプタ用出力DCプラグ変換アダプタ(5.5 × 2.1 mm→5.5 × 2.5 mm)、オペレーティングマニュアル(英語)、出荷証明書(テストレポート)、CASTORソフトウェアライセンス証明書
購入ページ https://ssci.to/8678




「Gemini」

Geminは、2量子ビットのデスクトップ NMR(核磁気共鳴)量子コンピュータだ。核磁気共鳴理論に基づいて、核スピン現象を量子ビットキャリアとして使用し、RFパルスによって量子ビット状態を読み取り操作する。Geminiは量子コンピューティング教育や簡単な科学研究に適している。




▼「Gemini」の仕様

量子ビット数 2 Qubits
コヒーレンス時間 > 20 ms
1量子ビットゲート操作の数 > 200 gates
2量子ビットゲート操作の数 > 20 gates
量子ビット周波数(H) 41.3 ± 2 MHz
RFチャンネル数 2
パルス分解能 < 100 ns
90°パルス幅 < 30 us
位相分解能 < 0.1°
レシーバダイナミックレンジ -114〜60 dBm
デジタルコンバータ 500 MS/s; 8 Bit
NMRシグナルピーク分解能 < 20 Hz (H2O)<41.3 Hz (実験サンプル)
付属ソフトウェア SpinQuasar
ビルトインデモアルゴリズム 6種類
カスタムアルゴリズム 設定可
定格電源 100 ~ 240V AC 50Hz/60Hz 単相
消費電力 ~100W
外形寸法 (H x W x L)600×280×530mm
重量 44kg

▼「Gemini」販売情報

型番 SPINQ-GEMINI
商品名 Gemini – 2-qubit デスクトップ型NMR量子コンピュータ
価格 5,720,000円(消費税込み)
内容物 Gemini 本体、電源ケーブル、オペレーティングマニュアル(英語)、出荷証明書(テストレポート)、SpinQuasarソフトウェアライセンス証明書(単独ライセンス)
購入ページ https://ssci.to/8679




「Triangulum」(トライアングラム)

Triangulumは、3量子ビットのデスクトップ NMR(核磁気共鳴)量子コンピュータだ。ハードウェアレベルでのパルスシーケンスのエンジニアリングをサポート。ユーザは機器の量子回路をカスタマイズでき、外部ポートからのプログラミングが可能となっている。Triangulumは低コストでメンテナンスが不要で、安定した機器であり、量子コンピューティング教育や単純な科学リサーチに適している。




▼「Triangulum」の仕様

量子ビット数 3 Qubits
コヒーレンス時間 > 40 ms
1量子ビットゲート操作の数 > 40 gates
複数量子ビットゲート操作の数 > 8 gates
量子ビット周波数(F) 39.6 ± 1 MHz
RFチャンネル数 2
パルス分解能 < 10 ns
90°パルス幅 < 20 us
位相分解能 < 0.1°
レシーバダイナミックレンジ -114〜60 dBm
デジタルコンバータ 800 MS/s; 16 Bit
NMRシグナルピーク分解能 < 20 Hz
付属ソフトウェア SpinQuasar
ビルトインデモアルゴリズム 6種類
カスタムアルゴリズム 設定可
定格電源 100 ~ 240V AC 50Hz/60Hz 単相
消費電力 330W
外形寸法 (H x W x L)610×330×560mm
重量 40kg

▼「Triangulum」販売情報

型番 SPINQ-TRIANGULUM
商品名 Triangulum – 3-qubit デスクトップ型NMR量子コンピュータ
価格 7,920,000円(消費税込み)
内容物 Triangulum 本体、電源ケーブル、オペレーティングマニュアル(英語)、出荷証明書(テストレポート)、SpinQuasarソフトウェアライセンス証明書(単独ライセンス)
購入ページ https://ssci.to/8680




両社について

株式会社スイッチサイエンスは、電子工作用の電子部品を自社で設計、製造、または国内外から調達し、販売する事業を行っており、2021年4月には、親会社株式会社144Labから、STEM教材事業、IoT開発協力事業を取得し、事業分野を広げている。また、中国の深センに拠点を置き、2018年に設立されたSpinQ Technology Co., Ltd.は、量子コンピューティングにおけるワンストップ ソリューションを提供する企業だ。技術の研究開発と商業化を通じて、量子コンピューティングの商業化と普及を促進することを使命とし、超伝導量子コンピューター、デスクトップ NMR 量子コンピューター、一般的な量子コンピューティング クラウド プラットフォームから、科学研究、教育、医薬品の研究開発、金融技術、人工知能、その他多くの最先端技術の分野のソフトウェアまで、幅広いビジネスをカバーしている。


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