【ホテル業務のDX】浅草のホテルで汎用運搬ロボット「カチャカプロ」がエレベータを使ってリネンを自動搬送

株式会社Preferred Roboticsは、東京都が実施する「ロボットトライアル導入支援事業」に採択されたと発表した。
この事業は、宿泊施設における人手不足や業務効率化の課題解決を目的とし、清掃、案内・誘導、運搬・搬送などのホテル業務を補完・代替するサービスロボットの試験導入を支援するもの。


2024年12月4日より、REAH Technologies株式会社が運営するレジデンシャルホテル「BON東京浅草」において、同社の汎用運搬ロボット「Kachaka Pro(カチャカプロ)」を活用したリネン搬送の実証実験を開始した。


10階建のホテルで、ロボットがエレベーターと連携しリネン搬送を自動化

この実証実験では、10階建ての宿泊施設内で「Kachaka Pro」がエレベーターと連携し、自動搬送ロボットによるフロアをまたいだ移動を可能にしている。リネン搬送にかかる作業時間の短縮と業務負担の軽減を目指す。


また「Kachaka Pro」の特性を活かし、棚を入れ替える運用を通じて、アメニティ類の搬送にも対応できる可能性を検証する。この実験の成果をもとに、リネン以外の物品搬送への展開も視野に入れる。




Kachaka Proとは

「Kachaka Pro」(カチャカプロ)は、製造業や物流業、医療業界など様々な領域で活躍するPreferred Roboticsが開発した小型の自律搬送ロボット。以下の特長を持ち、宿泊施設や小規模事業所などでの利用にも対応できる設計となっている。

エレベーターとの連携
カチャカプロは、エレベータシステムとシームレスに連携し、フロア間の搬送をスムーズに行う。これにより、従業員が行っている搬送作業を効率化する。

1台のロボットで複数の棚を運搬可能
カチャカプロは、搬送対象の棚と自由に分離・結合する機構を備えている。これにより、1台のロボットでリネン、アメニティ、備品など多様な物品の搬送に対応できる。

簡単操作と高い安全性
直感的な操作が可能な設計に加え、障害物回避や衝突防止機能を備えている。これによって、狭い施設内でも安全かつスムーズな運搬が可能。

省スペースで運用可能
カチャカプロはコンパクトなボディ設計で、廊下やエレベーターの限られたスペースでも快適に動作する。そのため、既存の施設環境を大幅に変更することなく導入が可能。

カチャカプロは、コストパフォーマンスに優れ、施設運営者だけでなく、従業員にも負担を軽減するソリューションを提供する、としている。


プロジェクトの意義

観光業界では人手不足が深刻化しており、特に宿泊施設では業務効率化が重要な課題となっている。同社のカチャカプロは、宿泊業界の現場における課題解決を支援し、従業員の働きやすい環境づくりに寄与することを目指している。

Preferred Roboticsは「今後もロボット技術を活用したソリューションを提供し、様々な業界における課題の解決に取り組んでまいります」とコメントしている。

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ロボスタ編集部

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