自律移動ロボットを開発する株式会社Preferred Robotics(プリファードロボティクス)は、自律移動ロボット「カチャカ」の歯科診療所用に最適化した専用パッケージ「デンタルプラン」を発売した。ソフトウェア、ワゴン、ユーザーサポートがセットになっている。
デンタルプランの導入で、カチャカによる歯科診療所に特化したワゴン搬送など、効率的な運営とスタッフの負担軽減をサポートなどで期待できるという。
既に国内の歯科診療所に導入中
「カチャカ」は国内各所の歯科診療所に既に導入開始しており、以下のようなシーンで利用されているという。
・診療前の準備:基本セット・紙コップ・手袋などを診療前に配布
・診療後の片付け:使用後の基本セット等の滅菌室への運搬、ゴミ・廃棄物収集
・診療中の治療機器呼び出し:充填材や口腔内カメラなどをボタン一つで呼び出し
・カルテ搬送:受付から各ユニットへの患者ファイルや事務用品、廃棄資料等の運搬
運搬中に医師やスタッフが患者対応・清掃・滅菌・カルテ記入などを並行で作業できるようになり、業務の効率化・患者に接する時間の充実につながり、時間的効率が高まることで好評を得ているという。
プリファードロボティクスは歯科診療所でのカチャカの利活用状況を観察し、対話を重ねることで、歯科診療所特有のニーズに応え、より効率的な運営をサポートする「デンタルプラン」を開発した。
「カチャカ デンタルプラン」の主な特長
狭い通路でも搬送可能な「カチャカワゴン」
これまでのカチャカ専用の「カチャカシェルフ」は通行可能エリアの最小幅が65cmだったが、少し狭い通路の55cm幅を通行可能な「カチャカワゴン」をラインナップに加えた。これにより、狭い通路の歯科診療所や、スタッフや患者の往来する環境でもスムーズな無人運搬が可能となった。
歯科医院特有のニーズに応える機能
「デンタルプラン」では、カチャカがBGMを鳴らしながら走行したり、壁際など指定された経路を走行するためのアプリケーションを実装した。また、スタッフが直感的に操作可能な「カチャカボタン」を押すだけで、ユニットや滅菌室にカチャカを呼び出すことができる。さらに、リモートアクセス機能により、プリファードロボティクスが直接ユーザーの困りごとの把握や解決サポートを遠隔で行えるようになった(※リモートアクセスはユーザーが許可した場合に限る)。
リモートアクセスによるセットアップサポート
リモートアクセス機能により、カチャカの導入時に遠隔でのセットアップサポートが可能となった。これにより、導入初期の設定が迅速かつ効率的に行うことができる。
プリファードロボティクスは、「デンタルプラン」の歯科業界への販売拡大のため、歯科卸である株式会社シバタおよび内外歯材株式会社との取引を開始した。
歯科診療所でのカチャカの使用例
「カチャカ」とは
カチャカは、AI技術を搭載し、人の指示で家具を動かす自律移動ロボット。専用家具とドッキングすることで、指定の場所までモノを運ぶことができる。これまで難しいとされてきた、環境変化の激しい居住空間での柔軟な自律移動を実現。人が家具に合わせて動くのではなく、人に合わせて家具が動くというスマートファニチャーのある生活を提供する。また、2024年2月には法人向けに機能・サービスを特化した「カチャカプロ」を発売した。
一般社団法人テクニカルディレクターズアソシエーション主催の「第0回 Tech Direction Awards」にて「Digital Product部門」受賞。公益財団法人日本デザイン振興会が主催する「2023年度グッドデザイン賞」受賞。日経トレンディ主催の「ヒット予測2024」11位に選出。
ブランドサイト: https://kachaka.life
九州デンタルショー2024で展示
また、6月1日に開幕する「九州デンタルショー2024」(開催日時:2024年6月1日(土)~6月2日(日)、会場はマリンメッセ福岡 A館)の内外歯材ブースに出展し、カチャカの実機に加え、カチャカワゴン、カチャカボタンを含むデンタルプランのメリットを紹介する。