狭い通路を走行できる自律搬送ロボット「カチャカスリム」登場 Preferred Roboticsが医療現場を支援

狭い通路を走行できる自律搬送ロボット「カチャカスリム」登場 Preferred Roboticsが医療現場を支援
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株式会社Preferred Roboticsは、自律搬送ロボット「カチャカ」シリーズの最新モデルとして、幅260mmの超細型モデル「カチャカスリム」の提供を2025年11月13日(木)より開始した。

本製品は、従来のモデルでは通行が困難だった幅450mmの狭い通路も自律走行できるスリムなボディが特長である。これにより、都市部のクリニックのような限られたスペースや、人通りが多い環境においても、最大15kgの物品を自動で運搬することが可能となり、現場スタッフの身体的・精神的な負担軽減と業務効率化への貢献が期待される。

狭い通路に対応、医療現場の課題解決へ

人材不足が深刻化する医療・介護業界ではDX化が進む一方、治療器具や書類の受け渡しといった物理的なモノの移動は、依然としてスタッフの重要な業務となっている。同社はこれまで、自律搬送ロボット「カチャカ」や「カチャカプロ」を活用し、多くの医療現場で搬送の自動化を支援してきた。

しかし、都市部のクリニックなどでは通路幅がさらに狭いケースも多く、「より細い通路でも走行できるロボットを開発してほしい」という要望が寄せられていたという。こうした現場の声に応える形で、最小通路幅450mmでの走行を実現した「カチャカスリム」が開発された。

スリム化と導入の容易さを両立した特長

「カチャカスリム」は、従来の「カチャカ」シリーズが専用家具に潜り込み牽引する仕組みだったのに対し、ロボット本体に家具を直接搭載する方式を採用した。この変更により、専用家具の脚部による通路幅の制約がなくなり、大幅なスリム化を実現した。

また、導入の容易さも追求されている。プログラミングなどの専門知識が不要なノーコードでの設定・運用が可能で、設定後はボタンを押すだけで操作できる。タスクがないときは自動で充電器に帰還し、次のタスクに備える。ロボット本体およびシステムは低コストで提供され、追加費用も不要としている。

製品の主な仕様は、本体寸法が幅260mm、奥行き420mm、高さ760mm、最大運搬重量は15kg。

医療現場からオフィスまで、広がる活用シーン

「カチャカスリム」は、クリニックをはじめとする医療現場だけでなく、オフィスや研究施設など狭小空間での物品搬送にも応用可能である。今後は、複数台の統合管理を可能にする「カチャカフリートマネージャー」との連携により、さらなる業務効率化を目指すとしている。

同社は、「すべての人にロボットを」というビジョンのもと、深層学習などのAI技術を最大限に活用し、多様な現場で人々の役に立つロボットの提供をしていく方針だ。

《ロボスタ編集部》

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