自律移動ロボット「カチャカ」が大規模言語モデルに対応 自然な会話による操作、過去の会話内容も記憶してより人間的に

自律移動ロボットを開発する株式会社Preferred Robotics(プリファードロボティクス)は、自律移動ロボット「カチャカ」に大規模言語モデルを利用した新機能を追加することを発表した。5月16日(木)に提供を開始した。
これまでカチャカは「(もの)を(場所)に持ってきて」という定型の音声コマンドにのみ対応していたが、今回の新機能の追加により、人に話しかけるような自然な会話を通じてカチャカに指示を出すことができるようになった。


カチャカは、AIを搭載し、人の指示で家具を動かす自律移動ロボット。専用家具とドッキングすることで、ユーザーの指示に従って指定の場所までモノを運ぶことができる。人が家具に合わせて動くのではなく、人に合わせて家具が動くというスマートファニチャーのある生活を提供する。また、2024年2月には法人向けに機能・サービスを特化した「カチャカプロ」をリリースしている。

■動画 大規模言語モデル(LLM)との連携で、あなたのことを覚えて賢くお手伝い | カチャカにお願い


大規模言語モデル(LLM)搭載、人間のような自然な会話を実現

プリファードロボティクスは、AI技術を搭載し、人の指示で家具を動かす自律移動ロボット「カチャカ」を2023年5月に発売、その後も継続的な機能追加を実施してきた。発売から1周年を迎えた2024年5月に、昨年から開発を進めてきた大規模言語モデル(LLM)を利用した新機能の提供を開始した。

今回追加される新機能では、カチャカをより自由で自然な会話で操作できるだけでなく、カチャカが過去の会話内容を記憶し、それをベースに人の指示に対する理解力を高めることで、より利用者の意図に添った動作をするという。
さらに、利用時の困りごとに関して、話しかけるだけで解決策を提示するなど、より自然な会話をカチャカと楽しみながら、その活用範囲を広げることが可能になる。


新機能の詳細 

・自然言語の曖昧な指示で操作ができる
 従来の定型音声コマンドを気にせず直感的に指示できる
 複数のアクションも一つの指示で対応できる

・ユーザーとの会話を記憶する
 過去の会話内容に応じてカチャカが動作する

・カチャカとパーソナライズされた会話が楽しめる
 利用時の困りごとを解決
 FAQを調べなくてもカチャカに聞くだけで解決策を教えてくれる


新機能アプリ画面



使用方法

1.カチャカのソフトウェアを3.0にアップデート
2.スマートフォンアプリの「カチャカにお願い」アイコンをタップ
3.スマホに話しかける


6月以降に実装を予定している機能

困りごと解決能力の向上
例)「今通った場所は通らないようにしてくれる?」と話しかけると、カチャカが自動で進入禁止エリアを登録
初期設定の自動化
 通常15〜30分かかる初期設定を、いくつかの質問に答えるだけで自動で設定(目的地、家具の登録、ルーティン、安心設定など)

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ロボスタ編集部

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