自律移動ロボットを開発する株式会社Preferred Robotics(プリファードロボティクス、:略称PFRobotics)は、スマートファニチャー・プラットフォーム「カチャカ」、および専用家具「カチャカシェルフ」を2023年5月17日(水)に新発売することを発表した。
カチャカは、滑らかなコンパクトボディに、複数のセンサー、カメラ、LED、ドッキングユニットを搭載。カチャカシェルフの下に潜り込んで、シェルフごと運んでくる。物流倉庫などで使われている、注文のあった製品を商品棚ごと運んでくる自動搬送ロボットのしくみに似ている。
モニターテスト版から性能を向上、追加機能も実装
PFRoboticsは、カチャカの発売に先駆けて実施したモニターテストの結果を受け、カチャカの基本性能の向上と、家庭内での実際の用途に合わせた追加機能の実装を行なった。
製品アップデートの結果、移動時の最大速度を約2倍に高速化、家具の検知精度の向上、動き出しや処理待機時間の短縮、これらによって指示完了までの時間を半減させた。
また、音声指示に関して、特定のアクション指示を短いフレーズで登録する「音声ショートカット機能」を開発。例えば「ねえカチャカ、キッチンシェルフをダイニングに持ってきて」といった指示を、「ねえカチャカ、持って来て」などと短縮できるため、より簡単にカチャカへの指示ができるようになったという。
PFRoboticsは「”すべての人にロボットを”という信念のもと、今後も利用者の声を取り入れ、カチャカのアップデートを続けます。生活スタイルが多様化した現代において、人々がより自由で、創造的に暮らせるような新しい居住空間をスマートファニチャー・プラットフォームを通して実現していきます」とコメントしている。
■カチャカ コンセプトムービー
カチャカの概要
カチャカは、PFRoboticsと親会社である株式会社Preferred Networksの技術を駆使した、PFRobotics初の家庭用自律移動ロボット。
多様化する人々の生活をより便利にするため、業務用ロボット領域で培ってきた技術を応用し、これまで難しいとされてきた、環境変化の激しい居住空間での柔軟な自律移動を実現。AI技術を搭載し、人の声や専用アプリの指示でスムーズに室内を移動しながら、ドッキングした家具を指定された場所まで運ぶ。
また、カチャカはプロダクトデザイナーの鈴木元氏とデザインイノベーションファーム Takram による、あらゆる住空間に自然と馴染むデザインが特長。それぞれのライフスタイルに合わせ、タイマー機能で毎日同じ時間に本や薬が運ばれてくるといった設定による「習慣化」のサポート、在宅時間の増加で顕在化した「名もなき家事」の解消、また子どもが楽しんで片付けを覚える手伝いをするなど、様々な用途で活躍する。
居住空間でのスムーズな自律移動を実現する5つの最先端テクノロジー
1. 自己位置推定とマッピング(SLAM)
多様で変化の大きい居住空間でもカチャカが自己位置を把握できるよう、独自のグラフベースSLAM(スラム:simultaneous localization and mapping、自己位置推定とマッピング)技術を開発した。カメラ、LiDAR(レーザー光を用いたセンサー)および車輪から取得した情報から自己位置を推定して地図を作成、迷うことなく正確に家具を運ぶことができる。
2. ナビゲーション
目的地までの最適なルートを導き出すため、床面の障害物回避機能や、さまざまなセンサー情報を統合したナビゲーション技術を実装。深層学習を活用し、ピクセル単位で障害物を特定することで、床面の障害物にぶつからず、スムーズに素早く移動することができる。
3. 画像認識による物体検出
深層学習を用いた画像認識技術により、フロントカメラおよびバックカメラから取得した画像から人や家具を区別し、リアルタイムに検出。
4. 音声認識
4つのマイクを搭載し、居住環境で発生する様々なノイズの中でも音声コマンドを聞き分けられるよう、独自の機械学習モデルをハイパーパラメーター自動最適化フレームワークOptuna™で最適化し、軽量かつ高精度な音声認識を実現。
5. ドッキングユニット
カチャカが専用家具の下に潜り込んでスムーズに連結・運搬できるよう、独自のドッキングユニットを開発。カチャカ1台で複数の専用家具を認識して移動させることができる。
カチャカ発売に向け搭載された新機能:
より速く正確な移動
移動時の最大速度を約2倍に高速化。家具の検知精度の向上、動き出しや処理待機時間の短縮により、指示完了までの時間を半分に削減した。
音声ショートカット機能
特定のアクションを事前に指定した短いフレーズで指示できる「音声ショートカット」機能を実装し、さらに指示出しが簡単になった。 例:「ねえカチャカ、持ってきて」というフレーズで、「キッチンシェルフをダイニングまで運ぶ」というアクションの指令が可能。
製品概要
■価格
カチャカ、カチャカシェルフ、カチャカサブスクリプションの3点の購入で利用できる。
・カチャカ本体:月額4,980円~(48回分割払い)または一括払い228,000円
・カチャカシェルフ3段:月額651円~(48回分割払い)または一括払い29,800円
・カチャカシェルフ2段:月額520円~(48回分割払い)または一括払い23,800円
・カチャカサブスクリプション(カチャカの使用に必要な月額利用料):月額980円
■商品HP : https://store.kachaka.life/
■取り扱い店舗
以下の店舗にて、カチャカ本体及びカチャカシェルフの展示販売を行う。
• b8ta Tokyo-Yurakucho(東京都千代田区有楽町1-7-1 有楽町電気ビル1階)
• b8ta Tokyo-Shinjuku Marui(東京都新宿区新宿3-30-13 新宿マルイ 本館1階)
• b8ta Tokyo-Shibuya(東京都渋谷区渋谷1-14-11 小林ビル1階)
• b8ta Koshigaya Laketown(埼玉県越谷市レイクタウン4-2-2 kaze 2階 C-205)
• b8ta Osaka-Hankyu Umeda(大阪府大阪市北区角田町8-7 阪急うめだ本店 8階)
• 蔦屋家電+(東京都世田谷区玉川1-14-1 二子玉川ライズ S.C. テラスマーケット 二子玉川 蔦屋家電1階)
• 渋谷ロフト (東京都渋谷区宇田川町21-1)
• LIVING HOUSE. アーバンドックららぽーと豊洲店 (東京都江東区豊洲2-4-9 アーバンドックららぽーと豊洲2F)
製品仕様
カチャカ本体
一般発売日: 2023年5月17日
本体価格(税込): 月額4,980円~(48回分割払い)または一括払い228,000円
外形寸法: 幅240 mm x 奥行387 mm x 高さ115 mm
重量: 10.0 kg
積載荷重: 20.0 kg(専用家具重量含む)
使用電池: 充電式リチウムイオン電池
定格電圧: DC 25.2 V
移動速度: 最速800 mm/秒
通信: Wi-Fi
カメラ: RGBカメラ×2
センサー: レーザーセンサー(LiDAR)×1、3Dセンサー(ToF)×1、段差センサー×2、家具認識センサー×1
サウンド: マイク×4 、スピーカー×1
付属品: 充電ドック、ACアダプター、電源コード
充電ドック
重量: 350 g
入力: AC100 V、50/60 Hz
出力: DC32 V、2.8 A
カチャカ専用家具(カチャカシェルフ3段・2段)
・カチャカシェルフはモジュール式になっており、パーツの付け外しが可能
・カチャカシェルフ3段は2段・1段に、カチャカシェルフ2段は1段にして使用することができる
・カバーパネルをお好みで付けることができる
価格(税込):
・カチャカシェルフ3段:29,800円
・カチャカシェルフ2段:23,800円
素材: 木材(ボード部)、スチール(フレーム部)、ウレタン樹脂(キャスター車輪)
外形寸法:
カチャカシェルフ3段:幅488mm×奥行328mm×高さ717mm(カバーパネル装着時:幅497mm×奥行328mm×高さ717mm)
カチャカシェルフ2段:幅488mm×奥行328mm×高さ435mm(カバーパネル装着時:幅497mm×奥行328mm×高さ435mm)
重量:
カチャカシェルフ3段:8.8kg(カバーパネル装着時:10.7kg)
カチャカシェルフ2段:6.3kg(カバーパネル装着時:7.3kg)
カバーパネル
素材: 樹脂(芯材)、樹脂シート(裏地)68% Post-Consumer Recycled Polyester, 32% Polyester(布地)
カラー: ライトグレー、ダークグレー
価格(税込):
3段:18,800円
2段:14,800円
専用アプリ Kachaka – スマートファニチャーで家具も自動運転
対応OS: iOS14.0以降、Android 5.0以降(発売後それぞれApp Store、Google Playでダウンロード可能となる)
価格: ダウンロード無料(ご利用にはカチャカ本体、カチャカシェルフ、カチャカサブスクリプションが必要で、別途通信料がかかる)
機能:
1. カチャカの初期設定
2. カチャカの操作
3. ショートカットの設定とワンタップ操作
4. カチャカの位置の把握
5. あらかじめ指定した日時・場所にシェルフを動かすスケジュール設定
6. 進入禁止エリアの設定 など