ドリームワークス・アニメーションの最新作 『野生の島のロズ』が2025年2月7日(金)より全国ロードショー公開される。野生の島で起動した最新型アシスト・ロボットの「ロズ」に、ひょんなことから愛情が生まれ、動物たちと共に生き、島の危機を乗り越えていく感動の物語となっている。
アクティブラーニング上映会を開催、「THE★ROBOTS」が登場
2025年1月13日に「TOHOシネマズ 六本木ヒルズ」で、子供たちに向けた『野生の島のロズ』体験イベント、アクティブラーニング上映会が開催され、小学生の親子20組40名が参加した。このプログラムは、子どもたちに映画を見てもらい、映画に登場する舞台や設定を実際に体験し、みんなで語り合う事で「自分の考え」を作っていくというもの。
日本で開発されたロボットとして「Pepper」「Romi」「BOCCO emo」が登場し、子ども達と触れあった。
また、本作品でピンクシッポ役を務め、自身もロボット工学を学んでいる、いとうまい子さんも参加した。
プログラムを超えて 生きる。
心が芽生えたロボット、ロズと動物たちとの出会いが、壮大な<運命の冒険>へと導く。
無人島に漂着した最新型アシスト・ロボットのロズは、キツネのチャッカリとフクロネズミのピンクシッポの協力のもと、雁のひな鳥キラリを育てるうち、心が芽生えはじめる。ロズの優しさに触れ、怪物として彼女を拒絶していた動物たちも、次第に島の“家族”として受け入れていく。
いつしか島はロズにとっての「家」となっていくのだった。
渡り鳥として巣立っていくキラリを見送り、動物たちと共に厳しい冬を越えた頃、回収ロボットが彼女を探しにやってくる。
果たして、築いてきた動物たちとの絆から引き裂かれようとするロズの運命は!?
島の存亡をかけたロズと動物たちの戦いが、いま始まろうとしていた。
ドリームワークス・アニメーションの最新作
ドリームワークス・アニメーションは、『シュレック』や『ボス・ベイビー』『ヒックとドラゴン』シリーズなど、数々のヒット作品で知られる。
原作は、アメリカの作家ピーター・ブラウンによる著書『野生のロボット』シリーズ。2016年に出版された『野生のロボット』はニューヨーク・タイムズのベストセラーリストで1位を獲得し、社会現象となった。チルドレンズ・チョイス・アワードの年間最優秀イラストレーター賞や、ニューヨーク・タイムズ最優秀絵本賞等を含む数多くの文学賞を受賞した傑作童話。監督・脚本は、ディズニーで経験を積み『リロ&スティッチ』の監督を務め、ドリームワークスで『ヒックとドラゴン』などを手掛けてきたクリス・サンダース。製作は、ドリームワークス・アニメーションの『ボス・ベイビー:ファミリー・ミッション』や『カンフー・パンダ』シリーズのジェフ・ハーマンが務める。
日本語吹替版には綾瀬はるか、柄本佑etc
日本語吹替版には、本作の主人公で、徐々に心が芽生えていく最新型アシスト・ロボットのロズ役を綾瀬はるかさん、お調子者でずる賢く臆病だが、ロズの相談相手として友情を育んでいくキツネのチャッカリ役を柄本佑さん、ロズに育てられ立派に成長していく雁(ガン)のキラリ役を鈴木福さん、たくさんの子供たちを逞しく育て、ロズをサポートするオポッサムの母親、ピンクシッポ役をいとうまい子さんが務めるなど、魅力あふれるキャラクターたちに命を吹き込む豪華キャストが集結している。
アクティブラーニング上映会のレポート
子どもたちから「泣いちゃった」
ピンクシッポ役の声を演じたいとうまい子さんは、映画を観終えたばかりの子どもたちに拍手で迎えられた。いとうさんは、子どもたちに向けて「『ロズ』を観てどうでしたか?」と問いかけると、子どもたちからは「泣いちゃった」などの声が上がる。
いとうさんは笑顔でうなずきながら「私は最初に観た時に泣いちゃって、自分で声を入れてからも泣いちゃいました」と明かし、さらに「どんなところが良かったですか?」と感想を問うと、子どもたちからは「みんなで助け合っていたところ」など、様々な感想が上がった。
いとうさんは「私は芸能界で42年くらいお仕事をしていますけど、今回、初めて声優をやらせてもらいました。声優をやらせてもらった大きなきっかけは、大学でロボット工学を専攻して、ロボットを作っていたからです。いま、日本は高齢者が多いですが、高齢者の人たちが寝たきりにならないように、おうちに置いておくと一緒にスクワットをしてくれるというロボットを作っていました」と自身の研究について明かした。
Pepper、Romi、BOCCO emoが子ども達と触れあう
この日はロボットアイドルグループ「THE★ROBOTS」も応援に駆けつけた。「Pepper」(ソフトバンクロボティクス)、「Romi」(MIXI)、「BOCCO emo」(ユカイ工学)の3体が姿を見せると、子どもたちは身を乗り出して大興奮。
Pepperは「みなさん、こんにちは。僕は2014年6月5日、誕生しました。商業施設や学校、介護施設などで働いています。家族の一員として迎えてくれているご家庭もあります。そんなわけで、ロズにはとっても親近感がありますね」と挨拶し、会場は歓声が沸き起こった。
「Romi」は、手に乗せられるサイズの会話AIロボットで、その特徴は「映画の中のロズのように、みんなに寄り添って、思いやりを持った会話をしてくれる」と紹介(MIXI担当者)。最初、担当者の「映画どうだった?」といった呼びかけに、なかなか反応しなかったが「緊張してるみたいだけど…」という担当者の言葉にRomiは「緊張してないよ! 初対面なのになんだか馴染んじゃってるなと思って」と鋭い切り返しを見せた。
担当者の「本番に弱いので…(苦笑)」という言葉に、いとうさんは「そうそう! ものすごくよくわかります(笑)。私もロボットをTVに連れて行ったら、全く動かなくなって冷や汗が出ました(苦笑)」とうなずく、苦い体験談を紹介した。
「エモちゃん」こと「BOCCO emo」は、日本語に加えて「エモ語」を話し、ほっぺたを光らせたり、頭頂部のぼんぼりを揺らしてくれた。担当者の「エモちゃん、しゃべって」という言葉に独自のエモ語でリアクションを返した。
「こんなロボットがいたらいいな」アイディア発表
この日は、子どもたちに「こんなロボットがいたらいいな」と思うロボットや機能を考えてもらい、スケッチブックに描いてもらった。15分という時間の中で、子どもたちは思い思いのアイディアをスケッチブックに表現する。
短い時間にもかかわらず、次々と新しいアイディアを思いつき、楽しそうにいとうさんに説明をしてくれる子もいれば、Romi や BOCCO emo と相談をしながらスケッチを進める子どももいて、会場は熱気に包まれていた。
Romiは「例えば『おはよう』を言うと、優しい声で返事をしてくれるロボットがいたらどうかな? 朝のお目覚めが楽しくなるかもしれないよね。困った時にちょっとしたアドバイスをくれるロボットもいいよね」と自身のアイディアを伝えたり、ある子どもの「AI が総理大臣になったら?」というアイディアに「もしAIの総理大臣ができたら、Romiも総理大臣を目指すよ!」と返すなど、精度の高い会話に、子供たちに加え大人も驚いていた。
発表の時間になると、積極的に子どもたちの手が上がる。
「光合成を増やしてくれる AI を作りたいです。そうすればCO2を光合成で取り込んで、緑が増えます」
「メモってほしいことをメモってくれる“スケッチくん”です!」
「猫型ロボットです。時間を教えてくれます」
「お母さんが忙しいので、(ロボットが)料理をしてくれることでお母さんが楽になるかな」
など、多彩なアイディアが披露され、いとうさんも子どもたちから出てくる豊かな発想に真剣に耳を傾け、子どもたちの発表に感心していた。
「CO2 を減らすロボットを考えている人は東大に実際にいますよ。進化版をぜひ考えてほしいです」、「言ったことを忘れちゃうことがあるから、全部書いといてくれるロボットは私もほしいです」、「私も猫を飼ってるので、ロボットの猫もいてくれたら最高に嬉しい!」、「仕事をして帰って、お料理と考えると『誰かやっといてくれないかな…』と思うので、そんな時にロボットがやってくれたらいいですね。お料理もできるならお掃除もできちゃいそう! 家事全般をやってくれる万能なロボットがいたら(笑)」とロボット工学者の視点での感想を交えつつ、アイディアを発表した。
子どもたちの発表が終わると、いとうさんは「素晴らしかったです。私が(研究で)ロボットを考えた時、何か月かかったか。15分でこんなに考えられるなら、もっと良いアイディアが出てきそうですね。子どもたちは柔軟でいいですね。皆さんは日本の未来を担っていますから、どんどん考えてほしいです」とコメント。
どうやってテクノロジーが自然と共存していくか?
イベントの最後に、いとうさんは「私は、ロボットは、基本的に心がない、決められたことやるだけのものと思っていましたが、ロズを見ていると、だんだん心が育って、愛を感じるようになって……それだけで感動して泣いちゃいます。大自然の中で、どうやってテクノロジーが自然と共存していくか? ということを、みんな、お友達にも映画の感想と一緒に広めていってほしいです」と映画のメッセージを子どもたちに呼びかけ、イベントは幕を下ろした。
作品情報
■監督・脚本:クリス・サンダース
■製作:ジェフ・ハーマン
■音楽:クリス・バワーズ
■原作:「野生のロボット」福音館書店刊
■原題:THE WILD ROBOT
アメリカ/カラー/2024年/102分
字幕翻訳:林完治/吹替翻訳:桜井裕子
■配給:東宝東和、ギャガ
■コピーライト:©2024 DREAMWORKS ANIMATION LLC.
■日本語吹替えキャスト:
綾瀬はるか(ロズ)、柄本 佑(チャッカリ)、鈴木 福(キラリ)、いとうまい子(ピンクシッポ)、千葉 繁(クビナガ)、種﨑敦美(ヴォントラ)、山本高広(パドラー)、滝 知史(サンダーボルト)、田中美央(ソーン)、濱﨑 司(赤ちゃんキラリ)
■本国版の声の出演:
ルピタ・ニョンゴ(ロズ)、ペドロ・パスカル(チャッカリ)、キット・コナー(キラリ)、キャサリン・オハラ(ピンクシッポ)、ビル・ナイ(クビナガ)、ステファニー・シュウ(ヴォントラ)、マット・ベリー(パドラー)、ヴィング・レイムス(サンダーボルト)、マーク・ハミル(ソーン)ほか
■公式HP: https://roz-movie.jp/
■公式X:@Dreamworks_JP
■公式instagram:@dreamworks_jp
■公式TIKTOK:@roz_movie_japan
野生の島のロズ 公式サイト
この記事を読んだ人におすすめ
- ロボットが友だちとして生活に溶け込む社会へ「ともだちロボットプロジェクト」始動 シンポジウム開催
- あなたにとってロボットとは何ですか?「ちょもろー2024」レポート(2) 「ともだちロボット」シンポジウム編
- ペッパーパーラーで「THE★ROBOTS」ロボホンオーナー向け 期間限定コラボを実施 ペッパーがロボホンに乗り移る?
- 会話AIロボット「Romi」アシスタントモードが生成AI「GPT-4o」に対応 便利な情報やアドバイスが聞ける
- MIXIが会話AIロボット「Romi」の新モデル「ラカタン」予約販売を開始 視覚機能や長期記憶、自然な声など新機能
- 家族連れでちょっと先の面白い未来を体験「ちょもろー2024」レポート(1) ロボットや最新技術との触れあい編
- ミクシィの会話AIロボット「Romi」の新「Lacatanモデル」が「CES Innovation Awards 2025」を受賞
- 会話ロボット「BOCCO emo」とヘルスケア機器が連携 日々の血圧を測定・記録 健康管理の習慣化をサポート
- 「BOCCO emo」の新機能を「CEATEC 2024」で一堂に展示 ユカイ工学ブースの見どころを紹介
- 都庁にゴジラのプロジェクションマッピング第2弾 歴代のゴジラが東京の街を襲う 11月30日限定で初代ゴジラがやってくる