中国のIT企業大手の「アリババ」(Alibaba)は、Amazon Echo対抗と言えるスマートスピーカー「Tmall Genie」(ティーモール ジニー)を発表した。Amazon Echoと同様、スマートホームのハブとなって制御コントロールを行ったり、ニュースや天気予報、音楽再生など幅広い用途に対応できるようだ(スキルをインストールすることで機能アップがはかられる)。
価格はベータ版とはいえ499円と記載されているので目を疑ったが、どうやら499元(7,980円程度)のようだ(今月の出荷予定はベータテスター向け1000台限定)。なお、サイズは126mm X 83mm X 83mm、重量は400gとなっている。
アリババが運営する中国国内向けの大手ECサイト(電子商取引サイト)「Tmall」の名を冠していることからも、ショッピング市場に狙いを定めていることは想像できる。
今後、ECサイトのポータルの一部をスマートスピーカーが担う将来を考えると「Amazonだけに先行させるわけにはいかない」という強い意思が垣間見える。実際にスマートスピーカーが普及し、これに対応しているECサイトが安くて安心であると消費者が認めれば、日常的な買い物をスマートスピーカー対応ECサイトでのみ行うようになる可能性すらある。特にスマートフォンで買い物をしないユーザー層はそちらに流れると思われる。
Amazonの場合はスピーカーの名前が「Amazon Echo」でAI音声アシスタントは「Amazon Alexa」だが、こちらのAI音声アシスタントは「AliGenie」となっている(独自開発)。プロモーション動画を観る限りは話しかけるときのトリガー音声も「Tmall Genie!」となっているようだ。
筒型の形状で天面にマイクが6個配置され、そのあたりの仕様もAmazon Echoと似ている。
筒型の下部にカラーレンダリング可能なLEDライトを装備し、音声に反応する状態のときはこれが点灯してユーザーが視認できるようになっている。
■プロモーション動画が下記の「Tmall Genie」サイトで公開されている。
https://bot.tmall.com/#2