ソフトバンク株式会社は2月19日、信号処理に関する国際会議「ICASSP 2026」に併設された音声強調に関する国際コンペティションにおいて第1位を獲得したと発表した。慶應義塾大学の高道慎之介准教授をアドバイザーとする共同研究の成果だ。
同社が1位を獲得したのは「2026 IEEE International Conference on Acoustics, Speech, and Signal Processing」(ICASSP 2026)に併設された音声強調に関する国際コンペティション「ICASSP 2026 URGENT Challenge」のTrack 1(Universal Speech Enhancement)。
この成果をまとめた論文は、2026年5月4日から8日までスペインで開催される「ICASSP 2026」の「SP Grand Challenges」で発表される予定だ。
「ICASSP 2026 URGENT Challenge」は、世界各国の企業や大学などが参加し、さまざまな音声劣化条件に対応可能な音声強調技術の性能を競い合う国際的なコンペティションである。音声や信号処理分野のトップカンファレンスであるICASSPに併設され、各分野における重要課題に取り組むプログラムとして位置付けられている。
音声処理技術は、ディープラーニングの発展により大きく進展してきた。一方で、ノイズや残響など実環境で収録された多様な劣化音声に対して、安定して高品質な音声を生成することは依然として課題となっていた。
ソフトバンクは、こうした課題に対し、複数の音声強調モデルを組み合わせることで、さまざまな劣化条件に対応可能な音声強調技術の研究開発を進めている。このたび開発した音声強調技術が「ICASSP 2026 URGENT Challenge」のTrack 1において、総合順位で第1位となった。

この音声強調技術の発展により、さまざまな環境で収録された音声を高品質に復元できるようになり、音声AI(人工知能)の学習データの品質や精度の向上が期待される。また、コールセンターなどにおいて通話音声の音質を改善することで、オペレーターの負担軽減や対応品質の向上、業務の効率化への貢献が期待される。
なお、この成果は、慶應義塾大学の高道慎之介准教授をアドバイザーとする共同研究の一環として得られたものである。ソフトバンクは、今後もAI技術の高度化を進め、社会課題の解決および事業価値の創出に取り組んでいくとしている。

