Genesis AIは、人間レベルの物理的操作能力をロボットに与える初のロボット基盤モデル「GENE-26.5」を発表した。同時に、大規模なデータ収集とモデル学習を可能にする独自システムも公開し、これまでにない複雑なロボットタスクを披露する映像を公開している。
GENE-26.5が切り拓く新世代のロボット知能
GENE-26.5はロボット専用に設計されたAI基盤モデルであり、膨大なデータと多様な環境を吸収することで、複雑かつ長時間にわたるタスクを卓越した器用さで実行できる。
同社が公開した映像では、20工程に及ぶ料理、スムージーの調理、精密な実験室作業、ワイヤーハーネス作業、ルービックキューブの解法、4つの物体を同時に把持する片手操作、そして人間レベルのピアノ演奏など、これまでロボットが実現できなかった高難度タスクが実演されている。




Genesis AIの共同創業者兼CEOであるZhou Xian氏は「ロボットにとって脳と手は最も重要かつ複雑な要素であり、本日、業界で最も先進的な両者を発表する。人間の手にしかできなかったことを、ロボットが信頼性高く、大規模に実行できるようにするのは史上初めてのことだ」と述べた。
人間の動作を1:1でロボットへ転写する独自ハードウェア
Genesis AIが開発した巧みなロボットハンドは、人間の手の形状と機能を忠実に再現しており、触覚センシング電子スキンを搭載したデータ収集グローブと組み合わせて使用する。
このグローブを装着した人間が作業を行うと、グローブ・人間の手・ロボットハンドの間で1:1:1のマッピングが実現し、高品質なデータをロボットに直接転写できる。
グローブのハードウェアコストは従来の一般的な手法と比較して100分の1であり、内部テストではデータ収集効率が従来の遠隔操作手法と比べて最大5倍向上し、データ品質も優れていることが確認されている。同社はパートナー企業と連携し、実際の職場環境でグローブを展開することで、日常業務そのものを新たな学習データの供給源とする計画だ。これにより、世界最大の人間スキルライブラリの構築を目指す。
さらに、Genesis AIのデータエンジンは、人間が装着したカメラによる一人称視点映像や、インターネット上の大量の人間行動動画も活用する。
また、次世代シミュレーションシステムにより、仮想環境と現実世界の差(sim-to-realギャップ)を大幅に縮小。AIがAIを学習させる自己進化サイクルを実現し、従来の物理的テストと比べて飛躍的に速いスピードでモデルの訓練・評価が可能となっている。
Khosla Venturesの創業者であるVinod Khosla氏は「Genesis AIはロボティクスの軌道を変えつつある。同社の画期的な基盤モデルと人間中心のデータエンジン、独自のシミュレーションは、開発速度を劇的に向上させ、商業顧客への即時展開を可能にするだろう」とコメントした。
Genesis AIはシードラウンドで1億500万ドルを調達済みであり、Eclipse、Khosla Ventures、Bpifrance、HSGが出資。元Google CEOのEric Schmidt氏、実業家のXavier Niel氏、AIの先駆者であるDaniela Rus氏およびVladlen Koltun氏も投資家として参画している。
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