エウレカロボティックス株式会社は、東京・お台場にある川崎重工業株式会社のロボット展示・学習施設「Kawasaki Robostage」に自社技術が導入されたと発表した。
具体的には、セミヒューマノイドロボット「Nyokkey(ニョッキー)」による物販アイテムのピッキングシステムに、同社の「Eureka AIビジョンシステム」が採用されている。


システムの概要
本ピッキングシステムでは、Eureka AIビジョンシステムを構成するEureka 3DカメラとEurekaコントローラがNyokkeyの「目」と「脳」の役割を担う。来場者からの商品購入リクエストを受けると、ロボットとビジョンシステムが無線で連携し、対象商品の認識から把持までを自律的に実行する仕組みだ。

高難度の技術課題をどう解決したか
本プロジェクトでは、複数の技術的難題が存在した。
移動型ロボットにおけるキャリブレーション:自律移動型ロボットは棚の前で停止してもわずかな位置ずれが生じ、その微小な差が手先では大きな誤差となり、ピック成功率に直結する。エウレカロボティックスは棚上方に固定された3Dカメラが棚基準の座標系を高精度に取得する仕組みを構築。一度のキャリブレーションで精度を維持でき、レイアウト変更時も容易に再設定が可能な体制を整えた。さらに、移動のたびに相対位置を補正することで、移動環境下でも安定した高精度ピッキングを実現した。
商品に取り付けられた半透明リングの正確な認識:自律移動型ロボット×半透明ワーク×不均一照明環境という技術的難易度の高い条件に対し、株式会社昭特製作所と協力して有効な解決手法を提示。
採用の経緯と各社のコメント
本案件は、川崎重工から昭特製作所への相談をきっかけに検討が始まった。カワサキロボットシステムパートナーである昭特製作所がエウレカロボティックスのパートナーでもあったことから、川崎重工にEurekaのAIビジョン技術が紹介され、プロジェクトの実現に至った。
採用の決め手として、高難度案件への強いコミットメントに加え、産業用ロボットに限らずセミヒューマノイドロボットを含む多様なロボットとの統合が可能である点も評価された。
川崎重工業ソーシャルロボット戦略部システム開発二課課長の久保仁氏は「ロボットは人と違い、センサなど多様な外部機器と無線でつながれる強みがある。知能の一部を外部に持たせることで、人と同等あるいはそれ以上に活躍できる可能性が広がる。その姿を物販Nyokkey+AIビジョンシステムで表現した」と述べた。
エウレカロボティックスのマネージングディレクタ・石丸広典氏は「比較的小規模なベンチャーだからこそできるスピードと柔軟性で、今後も高難度アプリケーションに挑戦していく」とコメントした。
本システムは2026年4月22日(火)より、東京都港区のKawasaki Robostageにて公開中だ。
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