「お仕事かんたん生成2.0」でPepperの企業導入を加速、マイクロソフトの「Azure」と連携強化でAI活用やデータ分析も本格化へ

ソフトバンクロボティクスは、明日と明後日に開催される「Softbank Robot World 2017」に先立ち、幅広い業種で「Pepper」の業務利用を簡単にするPepper for Bizの「お仕事かんたん生成2.0」(新版)を11月30日より提供開始することを発表した。


「お仕事かんたん生成2.0」はJavaを導入して動作レスポンス(反応)の高速化を実現した。また、企業がPepperを導入しやすいように、10業種向けに合計約100のテンプレートを準備して提供する。更に、日本マイクロソフトと連携し、お仕事かんたん生成2.0をクラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」上で開発するとともに、Pepperの業務をMicrosoft Azureと連携して、AI関連技術や分析機能など、より高度に活用できるプラットフォームを展開していく計画だ。


お仕事かんたん生成2.0の3つの特長

お仕事かんたん生成2.0は、これまでの運用で得たノウハウをもとに、小売、飲食、金融、自動車、病院など10の業種・業態・利用シーンで、Pepperを導入しやすくするツールとして用意された。


従来の「お仕事かんたん生成」はPepperを業務活用させるためのツールで、導入を簡単にする点が特徴。ブログラマでなくても(パソコンやブラウザの操作だけで)、Pepperに「呼び込みをしてもらう」とか「プレゼンをしてもらう」など、Pepperにやって欲しい作業ごとにメニューが組まれていた。今回の2.0はそれを更に掘り下げて、業種別、業務別にテンプレートが細分化され、よりピンポイントでPepperの仕事が選択できるようになった。

「お仕事かんたん生成2.0」はこれを改良したもので、ソフトバンクロボティクスの事業推進本部 本部長 吉田健一氏はその特長として「反応スピードの向上」「業界別テンプレート」「データ分析の高度化」の3点をあげた。

ソフトバンクロボティクス株式会社 事業推進本部 本部長 吉田健一氏

「スピードの向上について」は、Pepperのお仕事生成ツールである「お仕事かんたん生成2.0」自体のレスポンスと、それによって生成されたロボアプリのレスポンスの両方が高速になると言う。Javaベースで再構築をした結果、いわゆる「サクサク感」が向上した。

Pepperを導入したい企業は、まず10業種の中から分野を選択し、更に合計100パターン用意されたテンプレートの中から、利用したいものを選び、業務にあわせて用語や製品名などを簡単なキー操作で設定することで、Pepperによる各種業務の生成ができる。

「お仕事かんたん生成2.0」の特長は、「反応スピードの向上」「業界別テンプレート」「データ分析の高度化」の3つ。中でも業務別テンプレートは導入促進にはずみをつけたいと期待する

さらに、Pepperに複数の台詞を設定して顧客体験を向上させる台詞を判定するテスト(A/Bテスト)や、Pepperの接客業務を数値化しデータを集積・分析・可視化することで、オペレーションの最適化と売上向上を目指すことができるとしている。

また、業界別のコミュニティを作り、情報交換や情報共有を行ったり、そこから生まれた業界別のテンプレートを標準のテンプレートとして追加公開していったり、仲間内で生成した「お仕事」をダウンロードして交換することも可能にすると言う。


日本マイクロソフトとの連携を強化

3つめの「データ分析の高度化」には、日本マイクロソフトとの連携の強化も関わっている。AI関連技術(コグニティブサービス)や分析機能などが充実している日本マイクロソフトが提供するクラウドサービス「Microsoft Azure」とPepperが連携することで、Pepperが集めたビッグデータをビジネスに一層活用しやすくなることが期待できる。

日本マイクロソフト株式会社 執行役員 パートナー事業本部 コミュニケーションズパートナー本部 本部長 辻 純氏

日本マイクロソフトの執行役員である辻氏は「Pepperがお客様との接点となり、MicrosoftのクラウドやAIがお客様の行動データを蓄積し、分析することで迅速なビジネスプロセスへと変革するエコシステムができる」と期待を寄せた。


また、「ロボアプリパートナー with Microsoft Azure」の認定制度も発表された。ソフトバンクロボティクスは、ロボアプリパートナーに対して、Pepperで Microsoft Azure を活用するためのトレーニングを行い、「ロボアプリパートナー with Microsoft Azure 」の認定企業を2018年10月までに30社に増やすことを目標とする。


日本マイクロソフトは、認定企業のソリューションを「Cloud Everywhere」のメニューとして訴求、「IoTビジネス共創ラボ」の「Pepper ワーキング グループ」において、参画企業数を2018年10月までに20社に増やしていく計画だ(「IoTビジネス共創ラボ」はMicrosoft Azure をプラットフォームとするIoTプロジェクトの共同検証を通じてノウハウを共有するコミュニティ)


「お仕事かんたん生成2.0」が対応する業種やテンプレートはこれから公開される2.0の公式ホームページで確認することができるようになる予定だ。
ログインIDを登録(無料)をすれば一連のテンプレートを見ることができる。自社の業務にPepperと「お仕事かんたん生成2.0」が適用できそうかどうか、一度確認してみてはいかがだろうか。


関連サイト
SoftBank Robot World 2017

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神崎 洋治
神崎 洋治

神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。