ダイバーの代わりに水中ドローンが船のスクリューなどを点検 セキドが船底検査の実証実験

船の船体や船底、またはプロペラ(スクリュー)に損傷が生じると船速や燃費の悪化などが発生し、船舶の運航に影響を及ぼす可能性がある。

セキドROVチームは、株式会社商船三井と株式会社MOLマリンが運航管理するケーブル敷設船(海底ケーブルの敷設・修理・回収を行うための船)において、水中ROV「BlueROV2」と「CCROV」を使用して、船底検査の実証実験を行ったことを発表した。

上記の問題を解決するために、従来ではダイバーを起用して潜水での点検作業を行っていた。しかし作業は気象なども影響し、費用や時間がかさむケースがある。また、航路以外の岸壁での水深は、東京湾では16mほどで、船底とのクリアランスは最短50cmになることもあるため、潜水作業においてのリスクはさらに高くなる。

従来の調査方法

今回の実証実験で使用されたのは、「BlueROV2」と「CCROV」の2つの水中ROV。BlueROV2は6つのスラスターを有し、整備性の高い機体構造で拡張性も用意されている、低価格かつ高い機動性をもった高性能ROV。自動で針路・深度を補正保持可能なため、水中の一定の場所に留まり調査を行うことが可能。


BlueROV2 580,000円(税込626,400円) 457mm × 338mm × 254mm。重量は(バラスト含む)10〜11kg

CCROVは、水中ROV市場で最小クラスの製品で、バックパックやスーツケースに収納して持ち運ぶことができる。ユーザーフレンドリーな操作システムによって、リモコンやアプリで誰でも簡単に操作することが可能。


CCROV 430,000円(税込464,400円) 208mm(長さ)×204mm(幅)×158mm(高さ) 重量は5,524g

船底検査の実証実験では、船体後部からプロペラにかけては、BlueROV2が、船首付近に装備されているバウスラスター内部には、CCROVが調査を行った。


図1がBlueROV2、図2がCCROV

船体後部の調査では、後部プロペラの故障の有無や、清掃が必要かどうかなどの点検が行われ、調査中はBlueROV2の操縦用カメラでも十分に視認できることが確認されている。

バウスラスターとは、船の横移動を可能にする推進機(プロペラ)。横移動を可能にすることで、狭い港内や水路での旋回、変進が楽に行え、出港・接岸作業が簡単に行える。プロペラは、船体を横方向に突き抜けるように装備され、外側には格子が設置されており、従来の潜水作業では危険性の問題があり内部に入ることはできない。


バラスラスターの点検

しかし小型水中ドローンのCCROVは、問題なく格子を抜け内部のプロペラに到達。調査点検を実施した。

調査ダイジェスト

セキドは今回の実証実験で、従来のダイバーによる状態の確認に対して代替可能な手段として有効的かつ安全・確実な方法であることを確認した。

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山田 航也
山田 航也

横浜出身、1998年生まれの20歳。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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