ヤマハ発が”協働ロボット分野”へ参入 東京ロボティクス社に出資し技術提携 産業用ロボット事業の拡大を目指す

人間とともに作業する「協働ロボット」が、人手不足や人件費の上昇、IoT/CASEといった新領域への高度な自動化ニーズを背景に注目されている。先進国のみならず、中国などの新興国においても、需要が拡大している状況だ。
ヤマハ発動機株式会社は、産業用ロボット事業のさらなる事業規模・事業領域の拡大を図るため、協働ロボット分野に強みを持つ早稲田大学発のスタートアップ「東京ロボティクス株式会社」が発行する転換社債型新株予約権付社債を引き受け、出資するとともに技術供与に関する契約を締結したことを、1月21日に発表した。

今回の提携は、同社が2030年に向けた成長戦略の一つ「ART for Human Possibilities, Advancing Robotics」の一環として行われた。同戦略のロボティクス分野では、同社技術を応用し、ものづくり、農業、医療研究などの分野での困りごとへソリューションを提供し、ユーザーの”新たな時間を創出する”ことを掲げている。特に、「ものづくり」の領域において、市場の伸びが大きく、適用範囲も広い産業用ロボット事業の強みを活かしつつ、協働ロボットを含めたバリエーション強化を図るなどして、ユーザーにトータルソリューションを提供することを目指している。
協働ロボットの高度化に欠かせない関節柔軟性(力制御)の技術に強みを持っている東京ロボティクスと、長年のモノづくりで培った、高品質・低コスト・タイムリーな供給を実現する量産化能力を有するヤマハ発電機。両社は、これらそれぞれの強みを掛け合わせることで、協働ロボット市場へのビジネス参入を目指すと述べている。

垂直多関節ロボットのイメージ

【動画】[Tokyo Robotics] Torobo Arm: External force following during point-to-point movement

定形動作におけるアクティブコンプライアンスのデモ。2点間の移動(位置制御)と外力への倣い動作を両立させている。

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ロボスタ編集部

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