「MONETコンソーシアム」の加盟企業が500社超へ  マンション専用車輌で駅や病院などを結ぶ新しいMaaSサービスの実証実験に着手

MONET Technologiesは、モビリティ・イノベーションの実現に向けた「なかまづくり」の一環として、企業間の連携を推進することを目的とした「MONETコンソーシアム」を結成しているが、その加盟企業や団体が、2020年2月19日に500社を超えたことを発表した。

また、MONET コンソーシアム発の取り組みとして、日鉄興和不動産が開発した分譲マンション「リビオシティ・ルネ葛西」において、マンション向け MaaS(マンション専用オンデマンドモビリティ)「FRECRU(フリクル)」の実証実験が2020年2月21日より開始する。実験運行期間は6ヶ月~1年程度を予定。
MONET Technologiesfはソフトバンクとトヨタ自動車の共同出資会社。ソフトバンクの「情報革命で人々を幸せに」という理念と、トヨタの「全ての人に移動の自由を」の二つのビジョンを融合し、安心・快適なモビリティ社会の実現を目指し、次世代交通サービスを開拓している。


2020年02月21日時点で509社が加盟

「MONETコンソーシアム」は多様な業界・業種の企業(サービス事業者)が参加し、自動運転を見据えたMaaS(Mobility as a Service)事業開発などの活動を行うことで、次世代モビリティサービスの推進と、移動における社会課題の解決や新たな価値創造を目指すもの。

2019年3月の設立以降、加盟各社およびMONET Technologiesが連携して、MaaSの事業開発に向けて活動している。「MONETコンソーシアム」発の取り組みとして、これまでに長野県の伊那市およびフィリップス・ジャパンと連携して、医師による診察を遠隔で行う移動診察車の実証を2019年12月12日から実施している。(関連記事「医療×MaaSを実現する車両「ヘルスケアモビリティ」がいよいよ走り出す 伊那市、MONET、フィリップスジャパンが共同で動くオンライン診療の実現へ」)

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加盟企業一覧

また、日鉄興和不動産と企画したマンション専用のオンデマンドモビリティの実験運行が2020年2月21日(金)から行われる。


マンションと駅、病院、公園等を結ぶ専用車両サービス

日鉄興和不動産が開発した分譲マンション「リビオシティ・ルネ葛西」において、マンション向け MaaS(マンション専用オンデマンドモビリティ)「FRECRU(フリクル)」の実証実験が2020年2月21日より開始する。実験運行期間は6ヶ月~1年程度を予定。

実証実験では、運行システムにMONET Technologiesの配車プラットフォームを活用。乗車予約ができるスマホアプリを利用し、マンション入居者専用車両、26人乗りのマイクロバスを運行。平日の9時30分~23時にオンデマンドシステムで周辺乗降ポイントへの運行を実施する。周辺乗降ポイントは、駅や病院、公園等を中心に実験開始時点で11箇所を設置予定。




■車両概要
・車 種:リエッセⅡ GX
・メーカー:日野自動車株式会社
・形 式:SHG-XZB50M
・乗車人数:26名(他運転手1名)

また、朝の通勤時間帯7時~9時は最寄りの「葛西」駅までのシャトル運行を実施する。マンション向け MaaS「FRECRU(フリクル)」の利用料は300円/回。シャトル運行時は200円/回となり、いずれも小学生以下は無料。


車両内観

「フリクル」は予約制。「リビオシティ・ルネ葛西」の居住者対象のサービスとなり、居住者以外の乗車は不可。乗降ポイント間なら、どこでも移動が可能で、乗降ポイントは、利用実績や利用者の要望を踏まえ、増加・見直しを行っていく予定。


11箇所の乗降ポイント

乗降予約にはMONETのスマホアプリを利用し、スマホからスピーディーな予約が可能。配車リクエストの受付は利用の24時間前から10分前まで。予約確定後、予約時間に出発地で到着したバスドライバーに名前を伝え乗車し、利用料を支払う。支払い方法は事前購入制のチケットまたはPayPay決済。今後、アプリ内でクレジットカードを用いた決済にも対応する。



複数の配車リクエストがあった場合は、乗客を乗せたり降ろしたりしながら、その時に応じて自動設定される最適ルートで、目的地に向かう。


マンション向けMaaSの利用頻度、運行時間、地域内の移動先ニーズ等などを検証

日鉄興和不動産はこれまで、「日本の住まいに「安心と先進」を」を住まいづくりの思想に掲げ、マンション開発を通じて住まいの付加価値を高める商品・サービスの提供を行ってきた。安心は当然のことながら、近年は「単身世帯」の暮らし・住まいの研究所「+ONE LIFE LAB」(プラス ワンライフ ラボ)の設立や分譲マンション初となる共用設備としての無人コンビニ「600」の導入等、先進的な取り組みに注力している。


「リビオシティ・ルネ葛西」外観写真

MaaS領域については、昨年より「MONET コンソーシアム」に加入し検討を重ねた結果、マンション向けMaaSの需要や取り組み意義に関して下記の仮説に至ったという。

■マンション向けMaaSの需要(仮説)
① 近年のマンション立地は、駅からの距離が重要視される傾向にある。駅からの距離を優先した結果、日々の時短は図られるものの、地域内に点在する各種施設の利用自由度は低下しているものと推測される。

② 昨今の高齢者の運転免許証返納や若者世代の車離れが進む傾向から、将来的に、従来の交通インフラだけでは都市生活における様々な利便性を享受できない人が増加していくものと想定される。

③ 既存マンションの一部では、専用のシャトルバスを導入している事例はあるが、維持費等コストが高く大型物件でないと導入が困難。また、最寄り駅とのピストン運行が多いため昼間の稼働率は低く、改良の余地が考えられる。

実証実験では以下の3つについて検証を行う。

■実験の目的
① マンション向け MaaSの利用ニーズや行き先を検証
・利用頻度、最適な費用負担の設定、運行時間、地域内の移動先ニーズ等を検証します。

② MaaS の導入によるマンション向けモビリティの採算性向上を検証
・オンデマンド運行を導入することにより、シャトルバス等マンション向けモビリティの採算性を検証するとともに、小規模物件向けモビリティの導入可否を検証します。

③ マンション向け MaaS の最適オペレーションを検証
・マンションでの運行に必要な機能や、最適な運行ルール等のシステム上の課題等を検証します。

今後同実験においては、周辺施設との連携、社内広告配信、運行休止日の車体を活用したバスツアー企画など、更なる付加価値向上策も検討・検証していく。その結果を踏まえ、葛西エリアで開発中の新築マンションとの連携や同社物件の集中するエリアでの複数物件へのサービス提供など、サービスエリアの拡大を検討予定。

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MONET Technologies

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山田 航也
山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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