ZMP 貨物輸送の自動運転けん引車「CarriRo Tractor」提供開始 国内の空港で貨物運搬の実証実験を予定 牽引能力25t

株式会社ZMPは自動運転技術を用いた貨物輸送の実現に向けて、EVトーイングトラクターベースの最新モデル「CarriRo Tractor」(キャリロトラクター)の提供を開始したことを発表した。サイズは全高1.9m× 全長×1.23m× 全幅1.23m、牽引能力は25t。インフラに手を加えずに自動運転でき、最高速度は非牽引時が20km/h、牽引時は15km/h。同社が設計から自社開発した。(上の画像はCarriRo Tractor製品ページから引用)


サイズイメージ 製品ページから引用

CarriRo Tractor(自動運転けん引車両)一式の価格は3,600万円~。その他、自動走行用マップの作成や現地調整等の初期費用、オペレーション用監視システムおよび保守費用などが別途必要。


成田国際空港、関西国際空港で貨物運搬の実証実験を予定

人手を介さずに業務を行うニーズの高まりや労働者不足の解決策として、貨物運搬の自動化についても期待が高まっている。そこでZMPはコンピューター制御が可能なCarriRo Tractorを開発し、ZMPの自動運転の頭脳となるIZACを搭載、最大25tの貨物けん引を行う自動運転車両として提供する。




IZAC(アイザック)とは自動運転用のソフトウェアプラットフォーム。IZACを搭載したコンピューター(PC)へセンサーを接続し、認識させることで、IZACの制御コンポーネントを通じて判断を行い、制御することであらゆる機械をコントロールすることが可能。IZACを通じて、機械を動かすために必要な、認知・判断・操作のすべてを行える。

現在、丸紅株式会社とZMPの合弁会社であるAiRO株式会社が国土交通省航空局主催の空港制限区域内の自動走行に係る実証実験に参加し、ZMPが開発した自動けん引車両CarriRo Tractorを活用し、成田国際空港および関西国際空港で貨物運搬の実証実験を実施予定。

同社はCarriRo Tractorを空港にとどまらず、工場敷地内での建屋間の部品や材料の輸送、また港湾でのコンテナ輸送といったシーンでの自動化を中心に提供していくとしている。

CarriRo Tractor 概要
全高1.9m× 全長×1.23m× 全幅1.23m
車両重量 3,250kg
最高速度 非牽引時:20km/h 牽引時:15km/h
牽引能力 25t
自動運転の方式 自律型(インフラに手を加えずに自動運転)
基本機能
自己位置推定、障害物認識、車両制御
マニュアルモード・自動制御モード切替 等
(*)別途ルーフ上にセンサーモジュールを搭載予定。

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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