モスバーガーの「ゆっくりレジ」店員は分身ロボット「OriHime」(オリヒメ) 外出困難な2名がパイロットを担当して遠隔から接客

モスバーガーを展開するモスフードサービスはオリィ研究所と協力し、分身ロボット「OriHime」(オリヒメ)を活用した「ゆっくりレジ」の実験導入を行うことを発表した。

今回の実験ではモスバーガー大崎店の店頭に平日の14時~18時に「OriHime」を1台設置し、会話を楽しみながらじっくり商品を選びたい利用客に向けた「ゆっくりレジ」を稼働させる。「ゆっくりレジ」は、OriHimeを遠隔から操作するパイロットが利用客と会話しながら注文の受付を担当し、決済は有人レジにて行う。実験は2020年7月27日(月)~8月下旬までの約1か月間行う。今後、システムを改良することで、OriHimeを通じて注文から決済までを行えるよう機能を拡張する予定。


モスバーガー大崎店の店頭に設置された「OriHime」のイメージ

実験期間のパイロットは関西に在住の障がいのある2名が担当する予定。OriHimeのそばにパイロットのプロフィールを紹介する案内掲示を設置することで、利用客とパイロットのスムーズな会話を促す。


パイロットのプロフィールとコメント(プレスリリースより引用)

■酒井麻椰さん(パイロットネーム:まやちゃん)
兵庫県在住で23歳の”まや”と申します!好きなことはお笑いを見たり、ジャニーズを見たりすることです。脊髄性筋萎縮症(SMA)という神経性の難病のためひとりで外出することが難しい状態ですが、こんな素敵なお店で働けることにワクワクしています!モスバーガー大崎店の”看板娘”になれるよう、精一杯頑張ります!




■竹久滉人さん(パイロットネーム:ヒロト)
先天性骨形成不全症という病気のため外出困難なのですが、大阪からこのロボットにログインして働いています。動物の動画を見たりネットサーフィンするのが好きです!OriHimeを通じていろんな話を聞きたいです!よろしくお願いします!





今後はドライブスルー注文や自走式ロボットによる配膳業務なども検討

モスフードサービスでは2018年11月にセミセルフレジ、2019年12月よりフルセルフレジを一部店舗において導入し、人手不足の解消への対応を進めてきた。同時に、時代にあったモスバーガーらしいホスピタリティの形を追求し、テクノロジーを活用しながら、人ならではのあたたかみのある接客について研究を続けている。今回オリィ研究所が協力する「OriHime」を活用した実証実験では、レジ対応するキャスト(店舗スタッフ)がその場にいなくても、注文時の応対を介した、人と人のあたたかいコミュニケーションの実現を目指している。


■分身ロボット「OriHime」とは
「OriHime」は全長約23cmの分身ロボット。子育てや介護、身体障がいなどの社会的ハンディキャップにより外出困難な人の分身として、遠隔地であってもあたたかみのあるコミュニケーションを可能にする。「OriHime」を開発するオリィ研究所は「あらゆる人たちに、社会参加、仲間たちと働く自由を。」というビジョンのもと、外出困難な人々の社会参画を目的にサービスを展開している。

また、昨今の新型コロナウイルス感染症によるソーシャルディスタンスなど、社会環境の変化に即した対応が外食業界にも強く求められているため、モスフードサービスは今回の「ゆっくりレジ」の成果をもとに、ドライブスルー注文への応用や自走式ロボットによる配膳業務などを検討していく計画。これらについても、2020年度内の実験開始を視野に入れているという。


SDGsの取り組みを強化している「モスフードサービス」

モスフードサービスでは「人間貢献・社会貢献」の経営理念のもと、SDGsの取り組みを強化している。今回、パイロットとして身体に障がいのある人とともにリモートレジの実験を行い、17の目標のうち「8.働きがいも経済成長も」「9.産業と技術革新の基盤をつくろう」「10.人や国の不平等をなくそう」の3つの目標を通じて社会貢献を進める。また、リモート環境でできる業務を生み出すことで、社会に貢献できるチェーンを目指す。

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山田 航也
山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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