日立、スマートビル向けIoTプラットフォーム「BuilMirai」を開発 Microsoft AzureやDynamics 365を活用

近年、都心部においては、大規模なオフィスビル供給の継続により、テナント企業の獲得競争が激化している。また、新型コロナウイルスの感染拡大を契機として、働き方改革が進展しており、これらのビルを取り巻く環境の変化に伴って、デジタル技術の活用により、ビル内業務の効率化・高度化や、オフィスワーカー(就業者)をはじめとするビル利用者の快適性向上など、ビルの高付加価値化、スマートビルの実現に向けた動きが加速している。

このような背景のもと、株式会社日立製作所は、ビル管理の効率化や、利用者の快適性向上など、新常態(ニューノーマル)で求められるビルの高付加価値化を実現する、ビル向けのIoTプラットフォーム「BuilMirai(ビルミライ)」を開発。
同社は、ユーザーの所有するデータを活用することで、新たな価値を創出し、デジタルイノベーションを加速するため、日立の先進的なデジタル技術を活用したソリューション、サービス、テクノロジーの総称を「Lumada」としており、同プラットフォームをビル分野における「Lumada」の新ソリューションとして2020年中に日本国内で販売開始する予定であることを同年11月12日に発表した。
(※冒頭の画像:ビル向けのIoTプラットフォーム「BuilMirai(ビルミライ)」の概要図(イメージ))

同ソリューションは、日本マイクロソフト株式会社のクラウドプラットフォームである「Microsoft Azure」や「Microsoft Dynamics 365」を活用して開発したものだ。両社は同年6月に、製造・ロジスティクス分野向け次世代デジタルソリューション事業に関する戦略的提携に合意しており、今後、日立は、2020年11月4日に開始したパートナー制度「Lumadaアライアンスプログラム」の下、日本マイクロソフトとの協創を深化し、ビル分野におけるソリューションの開発や海外展開を加速するとのことだ。


「BuilMirai」の概要

「BuilMirai」は、昇降機や空調設備などのビル設備の稼働状況を遠隔で統合的に監視、分析できるデベロッパー向けのソリューションで、主に大規模ビルを対象とし、複数ビルを横断的に監視、分析することも可能。また、ビル設備のデータに加えて、ビル内のエリアごとの混雑度などの人流データを組み合わせて分析することができ、ビル管理の効率化や利用者の快適性の向上、ビルの運営品質の維持・向上を実現する。

ビル向けのIoTプラットフォーム「BuilMirai」のモニター画面(イメージ)

ビル向けのIoTプラットフォーム「BuilMirai」のモニター画面(イメージ)




「BuilMirai」の特徴

同プラットフォームは、 複数ビルのさまざまなビル設備を遠隔で統合的に監視することで、ビル管理の効率化を図れる。また、ビル内のエリアごとの混雑度などの人流データをもとに、昇降機や空調設備などのビル設備の制御システムとの連携も可能。標準化したオープンなAPIの搭載により、パートナー企業による新たなソリューションの追加が容易で、柔軟なサービスメニューの拡充にも対応している。


ビル管理の効率化

複数ビルのさまざまなビル設備を遠隔で統合的に監視し、ビルの利用状況を可視化することができる。ビル間、ビル内のフロア間の比較などにより、利用状況を加味した効率的な清掃・警備作業や、ビル設備の状態を踏まえた保守計画の策定が可能に。ビル管理の効率化、管理品質の向上を支援する。


ビル利用者の快適性の向上

ビル内のエリアごとの混雑度などの人流データをもとに、昇降機や空調設備などのビル設備の制御システムとの連携を図ることで、混雑の緩和や、混雑状況に応じた温度設定などを行い、快適なビル環境の実現を支援する。また、トイレやミーティングスペースなどの利用状況・混雑情報の提供により、ビル利用者の効率的な設備利用や、ソーシャルディスタンシングなど、ニューノーマルに対応した新たな働き方や生活を支えることができる。


ビルの運営品質の維持・向上

複数のビルについて、ビルごとのアラート発生状況、エネルギー使用量などをベンチマークし、運営課題の抽出や改善策の検討を行うことで、運営品質の維持・向上を図れる。


オープンなAPIによる柔軟なサービスの拡充

標準化したオープンなAPIの搭載により、パートナー企業による新たなソリューションの追加が容易で、柔軟なサービスメニューの拡充が可能だ。


(株)日立製作所 執行役常務/ビルシステムビジネスユニットCEO 兼 株式会社日立ビルシステム 取締役社長 光冨 眞哉氏

『BuilMirai』は、今までにない効率的なビル設備の運用管理や、ビル内の快適な生活を実現する次世代のビル向けのIoTプラットフォームであり、デジタル技術を活用したスマートビル、スマートシティの開発を進めるお客さまに大きく貢献できると確信しています。本プラットフォームは、日本マイクロソフトとの協創を通じて開発しており、今後も、『Lumadaアライアンスプログラム』の下、パートナーの皆さまとの協創を推進し、ビル分野におけるLumadaのソリューションを強化することで、『人・ビル・社会』に新たな価値を提供します。

日本マイクロソフト株式会社 代表取締役 社長 吉田 仁志氏

日本マイクロソフトは、戦略的アライアンスの一環として、『Microsoft Azure』や『Microsoft Dynamics 365』を活用したビル向けのIoTプラットフォーム『BuilMirai』を、日立製作所さまが国内市場に提供されることを心より歓迎いたします。 特に『Microsoft Azure』は、お客さまのデジタルトランスフォーメーションを推進するAIやIoTテクノロジーを提供し、グローバルプラットフォームとして展開が広がっています。今回の『BuilMirai』によって、ビルシステム分野におけるデジタルトランスフォーメーションが加速することを大いに期待しています。本ソリューションについては、マイクロソフトにおいても『Microsoft AppSource』上で販促支援活動を行います。今後、海外市場への協業拡大を含めた日立製作所様との連携を拡大し、お客さまに寄り添いながら、社会変革につながるデジタルトランスフォーメーションを推進していきます。


Lumadaとは(公式ホームページ内)
https://www.hitachi.co.jp/products/it/lumada/index.html
関連サイト
株式会社日立製作所

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ロボスタ編集部
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