ヤマト運輸が見守りサービスを全国展開へ IoT電球「HelloLight」を活用した多摩市の実証事業で有用性を確認

ヤマト運輸は現在多摩エリアで実証事業を行っている、LEDとSIMを一体化したIoT電球「HelloLight」を活用した見守りサービスの提供地域を拡大し、2021年2月5日(金)から全国(一部離島を除く)で利用者の募集を開始することを発表した。


提供エリアを拡大の背景

地域社会における独居高齢者は年々増加するとともに地域コミュニティの希薄化などにより社会参加が減少し、孤立しやすい状況が顕著になっている。一方、地域包括支援センターや民生委員、介護福祉事業者や自治会など、高齢者を見守る側の高齢化や人材不足などが深刻化している。さらに新型コロナウイルスの感染拡大により、社会環境も大きく変化し、離れた家族間でも気軽に会いにいけない状況となり、「高齢者の見守り」に新しい課題が顕在化している。

これら3つの課題解決に向けヤマト運輸では2020年6月から東京都多摩市でハローライトが開発した、外部との通信が可能なIoT電球「HelloLight」を活用した見守りサービスの実証事業を実施してきた。

今回、多摩市での実証事業において、サービスの実効性や個人の利用ニーズなど、一定の有用性が確認でき、他自治体からの導入の要望が多く寄せられたことから、提供エリアを拡大する。


IoT電球「HelloLight」を活用した見守りサービス

サービスの利用を希望する設置先(例:高齢者)の宅内にヤマト運輸がIoT電球「HelloLight」を設置する。宅内に設置した電球が一定時間ON/OFFしない場合、利用者が指定した通知先(例:親族や知人)、ヤマト運輸のネコサポサービスセンターへ自動的に異常検知のメールが発信される。

異常検知のメールを受信後、通知先は利用者に連絡をとり、その際に連絡が取れなかった場合はネコサポサービスセンターに連絡することで、ヤマト運輸のスタッフが利用者の自宅を訪問する。万が一、応答がない場合や異常を感じた場合は、高齢者向けの相談窓口である地域包括支援センターなどに連絡し、状況を通知先に報告する。



「HelloLight」を活用した見守りサービスは全国の個人、法人、自治体を問わず、利用可能。専用申込みサイトまたは、専用の申込用紙(ヤマト運輸直営店または、セールスドライバーに用命)から申込みできる。申込み完了後、ヤマト運輸のスタッフが利用者宅を訪問し、「HelloLight」の設置および通信環境の確認を行い、利用開始。

利用料金は電球1個あたり月額980円(税抜)。支払方法はクレジットカードまたは後払い(コンビニ・郵便局振込用紙払い)。


今後の展開

ヤマト運輸は超高齢化社会の課題解決に資するユニバーサルサービスとしての確立を目指す。また、サービス提供を通じて、地域一体となった見守りのしくみを充実させていくことで、より安心して暮らし続けられる街づくりを推進し、豊かな社会の実現に貢献する。

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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