『ぷよぷよ』の制作から改編をワークショップ形式で実践 『ぷよぷよプログラミング』活用の教育カリキュラム 茨城県立高校に提供

株式会社セガはアクションパズルゲーム『ぷよぷよ』のソースコードを使ってプログラミングを学習できる教材『ぷよぷよプログラミング』を活用したワークショップ形式の教育カリキュラムを開発し、茨城県立常陸大宮高等学校に提供したことを発表した。

カリキュラムに沿った授業は同校情報技術科に在籍する3年生を対象とし、2020年12月10日(木)から2021年1月19日(火)にかけて7回にわたって行われた。プログラミングへの理解を深めてもらうこと、将来のキャリアについて考えてもらうきっかけとなることを目的とし、ワークショップ形式で行った。


生徒独自の『ぷよぷよ』をシリーズ総合プロデューサー細山田氏が評価

カリキュラムでは実際の『ぷよぷよ』のコードを記述・改編し、生徒独自の『ぷよぷよ』を完成させることを目標としており、親しみやすく、かつ実践的な学習ができ、また、活躍する現役のプロプレイヤーやゲームクリエイターと交流できることが特徴。初回の2時限でプログラミングに関する導入の講義を行い、続く5時限に渡って、情報技術科星野教諭の指導のもと、学校の独自授業による作品制作が行われ、最終回となる授業ではセガの現役プロデューサーが生徒による作品を講評した。


ワークショップ全体の様子

12月10日の第1回では「ぷよぷよ」シリーズのジャパン・e スポーツ・プロライセンスを保有し、システムエンジニアの経歴を持つ“ぴぽにあ選手”の指導のもと、生徒はゲーム開発のプロも使用するプログラミング開発環境であるMonaca Education上で、「ぷよ」の落下や左右移動、回転をさせるためのコーディングや「ぷよ」の落下スピードなどのパラメータを書き換えてゲームバランスを調整する作業を体験。また、ぴぽにあ選手に対してeスポーツに関する質疑応答も行われ、生徒はeスポーツ事業やそれに関わる様々な仕事があること、プロ選手の仕事についても学んだ。


生徒に指導するぴぽにあ選手

後日、生徒は5班に分かれ、「ぷよ」を果物や電車のイラストに差し替えるなど、『ぷよぷよ』に独自の改編を加える発展的学習を行った。また、同校では独自に情報リテラシーに関する授業を設け、著作物盗用などを例に挙げて情報やデータを正しく管理、活用する大切さについて学んだ。

1月19日の授業では「ぷよぷよ」シリーズ総合プロデューサーの細山田水紀氏がオンラインで講義。生徒はそれぞれ改編した『ぷよぷよ』について班ごとに発表をし、細山田氏がその講評を行った。参加した生徒からは「英語もプログラミングも苦手でうまく作れるか心配でしたが、とてもわかりやすかったです。」「機会があれば『ぷよぷよ』をプレイしてみたい。プログラムを知った上で遊ぶとまた違った楽しみ方ができるのではないかと思います。」などの感想が寄せられた。


オンライン越しに発表と講評を行う様子(1月19日)
・カリキュラム内容(50分×8時限)
第1回(12月10日)2時限講師:「ぷよぷよ」プロプレイヤーぴぽにあ選手
〇『ぷよぷよ』ってどんなゲーム?
〇プログラミング講座(前半)
(ゲームフィールドをつくる/背景に画像をつける/ぷよを落下させる等)

=休憩=

〇プログラミング講座(後半)
(ぷよを回転させる/ぷよの色を変える/ぷよの落下スピードを変える等)
〇eスポーツを取り巻く仕事やプロ選手の仕事について
(eスポーツとは/プロ選手について/eスポーツに関わる様々な仕事について)

第2回~第6回通常授業 5時限
〇『ぷよぷよプログラミング』初級の復習
〇プログラムの改編、発表準備
〇情報リテラシーについての学習

第7回(1月19日)1時限
講評:ぴぽにあ選手、「ぷよぷよ」シリーズ総合プロデューサー細山田水紀
〇各班生徒の発表(『ぷよぷよ』の改編した箇所、改編した目的、やってみたい改編)
〇細山田プロデューサーによる質疑応答、講評


ぷよぷよプログラミングについて

『ぷよぷよプログラミング』は株式会社アシアルが提供するプログラミング学習環境『Monaca Education』において、『ぷよぷよ』のソースコードを書き写す作業(写経)を通してプログラミング学習ができる教材。製品版と同じ画像素材を利用し、実際に『ぷよぷよ』のプレイ画面を確認しながらコーディングを行うことができる。基礎コースから初級・中級・上級コースまでの難易度を用意し、幅広い学習層が活用できる。

800以上の教育機関で利用されている『Monaca Education』はクラウドサービスのため教育現場での導入や運用が簡単で、インターネット環境があれば既存PCやタブレットによる学習や指導が可能。第17回日本e-Learning大賞で日本電子出版協会会長賞を受賞し、2020年6月の提供開始以来、『ぷよぷよプログラミング』の登録者数は25,000人を突破している。


セガではゲーム事業やジャパン・eスポーツ・プロライセンス認定タイトル『ぷよぷよ』のeスポーツ展開を通じて培ったノウハウや資産を活用し、今回の取り組みのようにプログラミング教育に関する企画・運営を多数サポートしている。今後もプログラミング教育が必修化された小学校のほか、中学校、高等学校、大学でのプログラミング教育を支援する取り組みを進めていく。

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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