見守り会話ロボット「タピア」の実証実験 茨城県大子町で高齢者在宅における実用性を検証

AIの開発及びコミュニケーションロボットの開発・製造・販売を行う株式会社MJIは、2020年10月に関東経済産業局が開催した「ガバメントピッチ」を通して、茨城県大子町の共創パートナー候補としてマッチングが成立。2021年4月に大子町をフィールドとして高齢者見守り会話ロボット「Tapia」(タピア)を活用した地域課題解決の実証実験プロジェクトを行うことを発表した。

茨城県大子町は県の最北⻄端に位置し、日本三名瀑のひとつである国名勝「袋田の滝」をはじめとした有名観光地も多い町。人口は約16,000人。MJIは大子町の共創パートナーとなること及び、タピアを通して互いに支え合う心豊かなまちづくりを目指す。


実証実験プロジェクトの背景

MJIは2020年10月27日(火)に関東経済産業局が開催した自治体×ヘルスケア関連ベンチャー企業等共創プログラム「ガバメントピッチ」に参加。当日登壇した茨城県大子町は「田舎で IT 介護!〜高齢化率 45%の町の挑戦〜」をテーマに、ヘルスケア分野に係る地域課題やニーズを発表。イベント終了後、MJIより茨城県大子町へタピアを活用した共創提案をした。その結果、共創パートナー候補に向けたマッチングが成立した。

タピアは会話・見守り・ビデオ通話機能などを持った、見守り会話ロボット。「コロナ禍で家族と会えない」「高齢で離れて暮らす親が心配」「毎日連絡はとれないけど様子が知りたい」「顔を見ながらビデオ通話でお話ししたい」といった、高齢者と離れて暮らす家族の悩みを解決する。タピアは自治体の高齢者見守り支援ロボットとして採用されている他、厚生労働省・公益財団法人テクノエイド協会「介護ロボット等の試用貸出事業」の試用貸出機器として登録、一覧に掲載されている。

【タピアができること】

おはなし タピアはロボット年齢5歳の女の子。タピアと楽しく会話したり、物語の読み聞かせや、各機能の音声操作ができる。きゅうけい中、タピアがこっそり独り言をつぶやくことも。
予定表 目覚まし、薬の時間をカレンダーから登録・タピアがお知らせをする。定期的な予定を追加して、家にいる間も生活のリズムを整えよう。
タピアでみまもり(※リンクした専⽤アプリのみで使える機能) 外出先や離れて暮らす家族から、家庭内の様⼦がみまもりできる。タピア側には、みまもりしている人の名前が表⽰される。
タピアでんわ(※リンクした専⽤アプリのみで使える機能) 専⽤アプリ・タピアからそれぞれ発着信ができるので、外出できない時でも家族、孫、友達と顔をみながらビデオ通話が可能。
お知らせ 毎週⽉曜⽇を含む週に3回、「今⽇は何の⽇」「アップデート情報」「タピアの図書館情報」や、簡単にできる体操・健康情報などをタピアがお知らせ。
カメラ 撮った写真はタピア本体に保存され、専⽤アプリからも保存した写真の閲覧・保存が可能。


実証実験概要
実験期間 2021年4月〜6月(予定)
実験対象世帯 10世帯程度
サービス内容 ・高齢者世帯へタピアを設置し、家族による見守り環境の拡充
・大子町からタピアを通して高齢者へ町のお知らせの配信
目的 見守り会話ロボットの高齢者在宅における実用性



茨城県大子町 担当者よりコメント

独居高齢者が増加傾向にある本町では、見守り支援を必要とする人が、必要とする形で支援を受けられる環境を構築するため、既存の「行政が主体の見守りサービス」だけでなく、「多様な主体による見守りサービス」の整備が課題となっています。そこで、MJI様から御提案いただいたタピアによる「家族が主体の見守りサービ ス」の実証実験を行い、見守り環境の拡充について検討をしたいと考えています。タピアが、本町の住⺠が住み慣れた地域で今後も暮らし続けるための新たなツールとして力を発揮することに期待しています。

関連サイト
茨城県大子町
MJI

ABOUT THE AUTHOR / 

山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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