茨城県境町はソフトバンク株式会社の子会社であるBOLDLY株式会社(ボードリー)の協力のもと、2021年7月1日に開業した高速バス「境町〜東京駅線」の発着地点である境町高速バスターミナルと道の駅さかいを結ぶ自動運転バス「NAVYA ARMA」(ナビヤ アルマ)の運行を8月2日から開始することを発表した (上のNAVYA ARMAは境町ホームページより引用)。
予約に応じてバスを走らせるオンデマンド運行を今夏から開始するなど、乗客にとってさらに利便性の高い運行に取り組む。これにより、2020年11月から運行しているルートと合わせて、境町における自動運転バスの走行経路は、合計約5キロメートルから約20キロメートルになる。今後は、境町全域へのルート延伸に向けて取り組むとしている。
・文化・観光施設
道の駅さかい、河岸の駅さかい、ニコニコパーク、キッズハウス、さくらの森パーク、葵カフェ、S-start up、モンテネグロ会館
・医療拠点
西南医療センター、あかおぎ整形外科クリニック、いとが眼科、なかい歯科クリニック、池田産婦人科医院、優心会クリニック
・交通結節点
道の駅さかい、河岸の駅さかい、高速バスターミナル
・移住促進拠点
アイレットハウス さくら館
乗車定員11人以上の車両が一般の人の移動手段として期間を限定せずに大半の区間を自動で走行するのは、自治体として境町が初(BOLDLY調べ)。町民は今夏から「LINE」で乗車予約ができるようになるが、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、町民以外の人が乗車する際は、電話での事前予約制としている。なお、自動運転バスは、自家用自動車として走行する。
定時便ルートの新設・拡充
【新設】エコス経由高速バスターミナル行き
境町高速バスターミナルと「道の駅さかい」を結ぶ往復約8キロメートルの定時便ルートを8月2日に新設し、東京駅から境町に高速バスで訪れる観光客などがスムーズに自動運転バスに乗り換えて町内を回遊できるようにする。
【拡充】郵便局経由シンパシーホール行き
勤労青少年ホーム(シンパシーホール)と、境町の地域活性化の拠点である「河岸の駅さかい」を結ぶ往復約5キロメートルの既存の定時便ルートを、シンパシーホールから「道の駅さかい」までを結ぶ往復約6キロメートルに同日から拡充する。自家用車で訪問する人が多い観光拠点の「道の駅さかい」と、路線バスのターミナルである「河岸の駅さかい」、境町高速バスターミナルの3つの交通結節点を自動運転バスでつなぐことで、移動の利便性を向上させることを目指す。
2.LINEで自動運転バスを呼べる 町民を対象に実施
町民を対象にモニターを募集し、オンデマンド運行を今夏から開始。オンデマンド運行ではバス停を新たに10カ所追加し、合計26カ所で乗降可能になる。コミュニケーションアプリ「LINE」でバスの予約や定時便の時刻表の確認などを行えるようにする他、スマートフォンを持っていない人も手軽に利用できるように、複数のバス停に自動運転バスの呼び出しができるタブレットを設置する予定。なお、利用頻度の高いバス停は、定時便の運行ルートに追加することを検討する。
3.土日祝日の運行
住民からの多数の要望に応えて、平日に加えて土日祝日の運行を8月2日から開始する。
4.貨客混載による運行
町内で定期的に輸送している食品などを、自動運転バスで乗客とともに輸送する貨客混載の取り組みを今夏から開始し、旅客と貨物の効率的な輸送を推進する。将来的に自動運転バスで輸送した町内産品を東京駅行きの高速バスで都内に出荷することを目指す。
境町とBOLDLYの取り組み
境町は2020年11月26日から町内で自動運転バスを運行し、のべ約6,500キロメートルを走行、のべ約3,100人の乗客が利用した。BOLDLYは運行ルートの選定・設定や、3D マップデータの収集、障害物検知センサーや車両の設定など、自動運転バスの走行に必要な作業を行っている他、運行業務を担っている。BOLDLYは約8カ月間の運行を通して、車両のメンテナンスを担う株式会社マクニカなどとの協力により構築した自動運転バスの運行体制の有効性を確認した。今後も、自動運転バスの運行におけるさらなるサービス品質の向上に向けて取り組む。
境町自動運転バス運行情報
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山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。