ニコン・トリンブルが自律型四足歩行ロボット「Spot」とTrimble製スキャナの空港活用事例を公開 展示会でSpotの実機展示も発表

株式会社ニコン・トリンブルは、Boston Dynamics社の四足歩行ロボット「Spot」とTrimble社の3Dレーザスキャナ X7の点群計測を「FieldLink」(フィールドリンク)というひとつのソフトウエアで制御し、生産性を向上させた米国ユーザーの導入事例を公開した。

事例は、デンバー国際空港のもので、Boston Dynamics社のSpotとTrimble X7が点群計測ミッションを遂行し、現況計測の省人化・迅速化を実現したもの。動画も公開されている。





デンバー国際空港でスポットを活用

世界で最も利用者の多い空港の一つであるデンバー国際空港は雪の結晶のように尖った屋根のデザインで国際的にも知られている。この空港は課題を抱えていて、ターミナルの中央部に発券エリアと手荷物検査受け取り場所が設置されていることによってロジスティックが複雑になっていたという。
そこで空港内のオープンスペースを増やし、顧客体験を向上させ、より安全で直感的な乗客の流れを可能にすることに焦点を当てた、複数のフェーズからなるプロジェクト「DEN Great Hallプロジェクト」が立ち上がり、空港建設の経験が豊富なヘンゼル・フェルプス社が総合建設会社およびコンストラクション・マネジメント・パートナーとして選定された。


事前計画のプロセス

ヘンゼル・フェルプス建設グループの現場で図面がない設備を丹念に記録し、潜在的な危険性を洗い出し、現況と設計図面の不一致を解決するために、プロジェクトに3Dレーザスキャナを活用することを決めたという。

課題
大規模な建造物の現況計測をおこなうには、多数回のスキャンが必要だ。一般的には、スキャナのオペレータが機器と、重くてかさばる三脚を計測エリアの端から端まで運び、各ポイントでスキャンが完了するまで待つ必要があるという。一連のスキャンが完了するまでには、数日から数週間かかることもある。

ソリューション
ヘンゼル・フェルプス社は、データ収集の効率と現場チームの安全性を向上させるために、自動整準・自動キャリブレーション機能で操作性の高い「Trimble X7 3Dレーザスキャナ」に着目した。このスキャナを搭載してデータ連携が可能なBoston Dynamics社のロボット「Spot」をシステムで導入、現場の360度点群データと画像を短期間で計測する計画を立案した。

ワークフロー
「Spot」の基本的な動作モードは2つある。1つ目は遠隔操作による設定で、オペレータが計測場所にロボットを手動でナビゲートしてスキャンを開始。
2つ目のモードは自律走行モードで、Trimble社のフィールドソフトFieldLinkの制御によりSpotミッションシステムから情報を取得し、あらかじめ設定された動線(ウェイポイント)上の指定場所で点群計測を実行する。


アウトプット
ヘンゼル・フェルプス社のチームは、現場で手動と自律の両方のモードを使用した。
出力された点群ファイルは、Trimble X7のローカルWi-Fi経由で現場のTrimble T10タブレットに自動送信され、Trimble FieldLink上で自動合成された。この機能により、点群が確実に計測されていることを現場で確認できるので、再計測のリスクが軽減されたという。

これは、アクセス許可や物流が遅延の原因となるロジスティック管理を伴うプロジェクトでは、特に重要な機能とされる。また、撮影した現況データを設計段階のBIMモデルと比較することで、工事中に突発的に起こる出来事や遅延を排除することができた。


ヘンゼル・フェルプス社のコメント

ヘンゼル・フェルプス社のVDC(Virtual Design and Construction)部門のディレクターであるThai Nguyen氏は導入の効果を次のように語っている。

Thai Nguyen氏

Trimble社とBoston Dynamics社の技術提携はユーザーメリットが多いコラボレーションです。ユーザーは3 Dスキャナデータの計測スキルや合成方法について考える必要はありません。X7をSpotに搭載して点群計測開始のボタンを押すだけで、現場での変異を記録し、比較検討のための材料を生み出してくれるのです。X7とSpotが短時間で計測した精度の高いデータをもとに、我々は迅速に最善の決断を下すことができました。



展示会出展情報

1.メンテナンス・レジリエンスTOKYO2021
https://www.jma.or.jp/mente/tokyo/index.html
 会期:2021年11月24日~26日
 会場:東京ビッグサイト 青海展示棟
 同社ブース: Bホール MB-031

2.鉄道技術展
http://www.mtij.jp/
 会期:2021年11月24日~26日
 会場:幕張メッセ
 同社ブース: I-09(6ホール奥)

3.SparJ 第17回 3次元計測フォーラム
http://sparj.com/
 会期:2021年11月29日~30日
 会場:オンライン ※事前登録制
 弊社セミナー時間:30日11:22~11:34
 ブース時間:12:40~14:00, 17:00~18:00 (29日,30日両日)
 ※Zoomの弊社ブレイクアウトルームにお越し下さい。

4.建設DX展
https://www.construction-dx.jp/ja-jp.html
 会期:2021年12月6日~8日
 会場:東京ビックサイト
 同社ブース:場所未定

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ロボスタ編集部
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