ソフトバンク株式会社は米国ミシガン州を拠点に北米および日本で自動運転サービスを検証・展開するMay Mobility, Inc.(メイモビリティ)と5G(第5世代移動通信システム)ネットワークなどを活用した自動運転サービスの早期社会実装に向けて、業務提携契約を締結したことを発表した。
ソフトバンクとMay Mobilityについて
自動運転サービスは交通渋滞の緩和や交通事故の削減、過疎地域や少子高齢化社会などの社会課題の解決につながる新たな移動インフラとして期待されている。日本政府が策定する「官民ITS構想・ロードマップ(2021年発表)」では、2025年度をめどに無人の自動運転サービスを日本各地で展開することが目標に掲げられている。
ソフトバンクはこれまで日本のさまざまな社会課題の解決に貢献するため、産業向けの5Gネットワークの研究開発や、企業や地方自治体などと連携したMaaS(Mobility as a Service)事業の推進をしてきた。May Mobilityは自社開発のADK(Autonomous Driving Kit)を搭載した自動運転サービスの検証・展開をすでに北米および日本の9都市で実施してきた。また、May Mobilityは2017年の会社設立からこれまでに、公道での自動運転の走行実績が31万5,000回以上あり、拡張性が高く、柔軟性がある自動運転技術を持つなど自動運転業界をリードしている。
ソフトバンクとMay Mobilityは両社の強みを組み合わせることで、日本における自動運転サービスの早期社会実装に貢献していく。
今後の取り組み内容
1.自動運転向け次世代ネットワークの実現
現在、レベル4(高度運転自動化)やレベル5(完全運転自動化)の実用化に向けた研究開発が進んでいる。自動運転車が自律的に走行するレベル4やレベル5では、車内からドライバーがいなくなることが想定されているが、自動運転車を安全に走行させるために走行状況を遠隔監視することが求められる。その場合、自動運転車の周辺映像や車両に関する情報、周辺の道路に設置されたセンサーなどからの情報をリアルタイムに収集して監視センターと連携するため、自動運転に最適化された大容量かつ低遅延なネットワークが必要。ソフトバンクはこれまで培ってきた車両通信に関する知見と、May Mobilityの自動運転技術を組み合わせて、日本における自動運転向け次世代ネットワークの実現を目指す。
2.自動運転サービスの社会実装に向けた取り組み
自動運転サービスの社会実装にはネットワーク構築の他にも、遠隔監視の管理システムや充電・整備拠点の構築、配車や決済を行うユーザーアプリの開発なども必要。ソフトバンクはICT(情報通信技術)とDX(デジタルトランスフォーメーション)に関する知見を生かして、将来的にソフトバンクが持つ顧客基盤やグループ会社であるMONET Technologies株式会社のさまざまなサービスとの連携も視野に入れて、自動運転サービスの早期社会実装に貢献していく。
各社のコメント
ソフトバンクの代表取締役 社長執行役員 兼 CEOの宮川 潤一氏は次のように述べている。
May MobilityのCEOのEdwin Olson(エドウィン・オルソン)氏は、次のように述べている。
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山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。