カメラとAIで検査するトヨタ向け「AI外観検査装置」の対象を拡大 トランスアクスルのアルミケースの生産ラインにも導入 Musashi AI

武蔵精密工業のグループ会社の、Musashi AI株式会社は、トヨタ自動車の生産現場に導入している AI外観検査装置について、検査対象となる部品をさらに拡大したことを発表した。(冒頭の画像は「トランスアクスル向けアルミケース」)

Musashi AIのAI外観検査装置はトヨタ自動車の本社工場を含む生産現場に実装されており、従来はトランスミッションギヤを検査対象の部品としてきた。

【Musashi AI株式会社】トヨタ自動車へのAI外観検査機導入インタビュー

Musashi AIではトランスミッションギヤ以外の大型部品や複雑な形状の部品に AI 外観検査の対象を拡大するため、独自のアルゴリズムの研究に取り組み、アルミケースの製造過程で発生する特有の欠陥を検出するソフトウェア開発に成功した。

この新たなソフトウェアを搭載した AI 外観検査装置はトランスアクスル向けのアルミケースの生産ラインに導入されています。Musashi Ai の外観検査装置は汎用性の高さが特長で、今回の事例においても既存ラインの設備を活かしての導入となった。
Musashi AIは、ものづくりを熟知した AI の現場実装力を強みとしていて、今後、電動車向け部品をはじめ AI 外観検査の対象を拡大するべく、精度の向上に努めていく考えだ。


武蔵精密工業とMusashi AI

武蔵精密工業は四輪/二輪車用向けに、デファレンシャル/トランスミッションギヤ/プラネタリィ/ボールジョイント/カムシャフト等の開発/製造/販売を行っている。コア事業における電動、自動運転といった次世代モビリティー向け商品展開を進める一方、先端 AI 技術開発によるインダストリー4.0 の推進、カーボンニュートラルへの貢献を目指したエネルギーソリューション事業、更に SDGs の幅広い領域での達成貢献に向けたオープンイノベーション展開等、広く新事業の創出・拡大にも注力している。

武蔵精密工業は、AI の技術開発や製造現場への実装、ブローバル展開を加速するため、イスラエルの技術パイオニアで Poliakine Innovation の設立者である Ran Poliakine 氏が代表を務める SixAI Ltd.と合弁で、Musashi AI 株式会社を 2019 年 7 月に設立した。イノベーションに向けて同じ想いを共有するリーダーたちと協働し、Industry 4.0 に関する新たなエコシステムを構築していく、としている。

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ロボスタ編集部

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