石川県小松市は、BOLDLY、ティアフォー、アイサンテクノロジーおよび損害保険ジャパンとの連携の下、JR小松駅・小松空港間での自動運転バスの通年運行を行っており、2024年9月19日に利用者数1万人を達成、2024年3月9日の運転開始から195日目での達成となった。
小松市では、以前からJR小松駅・小松空港間でコミュニティバスを運行していたが、2024年3月の北陸新幹線小松駅開業を機に、駅・空港間のアクセス強化による「レール&フライト」(新幹線と航空機を併用した広域移動)の拡大を目的として、自動運転バスを導入。自動運転バス運行開始後の利用者数は前年同月比平均2倍以上で推移しており、レール&フライトの拡大に向けた効果が表れてきている。
今後も継続的に通年運行を行い、安全・安心・安定を高めるための各種改善を図るとともに、持続可能な公共交通の実現に向けた自動運転レベル4への取組も進めていくとしている。
事業の背景および内容
小松市、BOLDLY、ティアフォー、アイサンテクノロジーおよび損保ジャパンの5者は、北陸新幹線小松駅の開業に合わせてJR小松駅・小松空港間のさらなるアクセス向上を図るため、2022年8月3日に、自動運転バスの通年運行の社会実装を軸とした連携協定を締結。
2023年からは、損保ジャパンによる自動運転リスクアセスメントやアイサンテクノロジーによる高精度3次元地図データの作成を事前に行った上で、ティアフォー製の自動運転バス「Minibus」を用いて、ティアフォーが開発を主導する自動運転ソフトウエア「Autoware」による自動走行や、BOLDLYが提供する自動運転車両運行管理プラットフォーム「Dispatcher」を使った遠隔監視を実施。
路線バスとしての運行を担う地域の交通事業者に対して、BOLDLYによるトレーニングを実施した後、2024年3月9日からJR小松駅・小松空港間において自動運転バスの有償での通年運行を開始している。
路線バスの通年運行について
運行開始 | 2024年3月9日 |
---|---|
走行距離 | 片道約4.4km(約15分間) |
走行速度 | 最高時速35㎞ |
走行ルート | JR小松駅と小松空港をつなぐ公道 ※途中の停留所なし |
使用車両 | 自動運転バス「Minibus」(ティアフォー製) |
運賃 | 大人280円、小児140円 |
運行業務受託者 | 北鉄加賀バス株式会社 |
運行ダイヤ |
小松空港と北陸新幹線小松駅を結ぶ自動運転EVバスの通年運行を明日から開始 BOLDLYやティアフォーなど5者が連携
ティアフォーやBOLDLYなど小型自動運転EVバス導入の実証実験と試乗会 北陸新幹線小松駅開業を見据えた石川県小松市で
川崎市、2027年に自動運転EVバス「レベル4」を社会実装へ 川崎駅周辺巡回と羽田連絡線の2ルート、関係8社とEVバスを公開
ロイズタウン駅周辺で自動運転バス運行 最新デジタル技術の「とうべつデジタルパーク2024」開催 北海道当別町とマクニカ
路面の特殊塗料に沿って自動走行 大阪・関西万博に向けた大型EVバスの自動運転の実証実験 レベル4の認可取得をめざす
【民間初】鹿島とBOLDLY 自動運転レベル4での車両の運行許可を取得 HICityの「道路」で自動運転バスの運行を実現へ
自動運転バス関連記事【ロボスタ】
この記事を読んだ人におすすめ
- 川崎市、2027年に自動運転EVバス「レベル4」を社会実装へ 川崎駅周辺巡回と羽田連絡線の2ルート、関係8社とEVバスを公開
- 小豆島で自動運転バスの走行実証へ JTB「20年先の小豆島をつくるプロジェクト」観光客は増加、島内の少子高齢化は加速
- ティアフォーやNEC等の5者、豊見城市で「レベル4 自動運転バス」社会実装で包括連携協定 2024年度中の実証開始へ
- ティアフォーとスズキが資本業務提携 地域モビリティの自動運転技術で協業へ ティアフォーは85億円の追加資金調達も発表
- 【民間初】鹿島とBOLDLY 自動運転レベル4での車両の運行許可を取得 HICityの「道路」で自動運転バスの運行を実現へ
- 路面の特殊塗料に沿って自動走行 大阪・関西万博に向けた大型EVバスの自動運転の実証実験 レベル4の認可取得をめざす
- ティアフォー ロボットタクシーと自動運転トラックの開発事業を推進へ 経産省「モビリティDX促進のための無人自動運転開発・実証支援補助金」に採択
- VolvoがNVIDIAのアクセラレーテッドコンピューティングとAIを搭載したEVのSUV「EX90」の量産を開始