
石川県小松市、BOLDLY株式会社、株式会社ティアフォー、アイサンテクノロジー株式会社および損害保険ジャパン株式会社の5者は、2023年3月2日から3 月20日まで、2024年春に予定される北陸新幹線小松駅の開業を見据えて、JR小松駅と小松空港をつなぐルートにおいて小型自動運転EVバス(定員:10人)の実証実験を行い、実験の最終日に宮橋市長をはじめとする関係者向けの試乗会を開催するとともに、実証実験の成果を報告した。
同実証実験の背景
同5者は、北陸新幹線小松駅の開業に合わせてJR 小松駅・小松空港間のさらなるアクセス向上を図るため、2022年8月3日に、自動運転バスの定常運行の社会実装を軸とした連携協定を締結。今回の実証実験では、JR小松駅・小松空港間のルートにおいて、損保ジャパンによる自動運転リスクアセスメントやアイサンテクノロジーによる高精度3次元地図データの作成を同年12月に行った上で、ティアフォーが開発を主導する自動運転ソフトウエア「Autowar」による自動走行や、BOLDLYが提供する自動運転車両運行管理プラットフォーム「Dispatcher」を使った遠隔監視を実施した。
自動運転バスの定常運行の社会実装を軸とした連携協定_各者の役割
小松市 | 事業主体 |
---|---|
BOLDLY | プロジェクト全体の進行管理や遠隔監視・運行システム構築等 |
ティアフォー | 自動運転バス車両及び自動運転システムの提供 |
アイサンテクノロジー | 高精度三次元地図の作成等 |
損害保険ジャパン | リスクアセスメントを含む安全性に関しての支援 |
同実証実験内容と今後の展開
同実証では、自動運転レベル2で1日に4〜5便走行し、BOLDLYとティアフォーの社員が車内のオペレーターおよび遠隔監視者を務めており、5者は、今回の実証実験を通して技術検証や課題の洗い出しを行った後、2023年度に予定している小型自動運転EVバスの長期実証に向けて取り組みを進め、2024 年度中に小型自動運転EVバスの定常運行実現を目指すと述べている。
▼同実証実験および試乗会概要
3月2日〜20日まで実証実験を行い、最終日20日に、「サイエンスヒルズこまつ ひととものづくり科学館」において実証実験の成果報告会を行った後、「サイエンスヒルズこまつ ひととものづくり科学館」と小松空港をつなぐ公道で試乗会を開催した。
期間 | 2023年3月2日~20日 |
---|---|
走行距離 | 片道約4.4km |
走行速度 | 最高時速19㎞ |
走行ルート | JR小松駅と小松空港をつなぐ公道 |
使用車両 | 「GSM8」(国産の車両をベースにした自動運転車両) |
【国内空港初】成田空港で5Gを活用した自動運転バスの実証実験 NTT東/KDDI/ティアフォーらがレベル4導入に向け
【長野県初】市街地の一般公道をEV自動運転バスで走る社会実装実験 市民向け一般乗車予約受付中 アイサンテクノロジー
この記事を読んだ人におすすめ
-
「未来を乗りにおいでよ。次世代モビリティのまち体験」東京臨海副都心にて開催 自動運転バスや小型モビリティ、AIスーツケース等を体験(事前予約制)
-
「マイカーにレベル5の自動運転機能」は的外れ、社会問題の早期解決にはならない 制限地域内から公道へ自動運転実用化の現状まとめ
-
最新のEV自動運転バス「MiCa」日本上陸 レベル4対応、長時間運行、障害物回避機能など搭載 BOLDLYが今夏以降に公道走行へ
-
ティアフォー「エッジパーセプション開発キット」提供開始 自動運転/運転支援/自走ロボット/警備・監視カメラなどの開発向け
-
4月の道交法改正でどう変わる? 自動運転ロボットの進化が加速へ!ティアフォーが国交省「バリアフリー・ナビプロジェクト」実証の詳細を公開
-
2台の5G自動配送ロボットが西新宿を快走!フードデリバリーと医薬品配送の自動化をめざす 川崎重工/KDDI/タケダ等6社が共同で
-
オンライン遠隔診療と5G自動運転ロボットで医薬品の自動配送/回収サービスの実証実験 武田薬品工業や川崎重工などが協力
-
アルテック 欧州市場の電気バスで実績あるKARSAN社と総販売代理店契約 JRバス関東と連携、小型ノンステップ電気バスの国内普及めざす