三菱電機のスマートビルと自律搬送ロボット「カチャカ」がシステム連携の実証実験 プリファードロボティクス
三菱電機ビルソリューションズ株式会社と株式会社Preferred Robotics(プリファードロボティクス)は、三菱電機ビルソリューションズのスマートシティ・ビルIoTプラットフォーム「Ville-feuille」(ヴィル-フィーユ)を活用した「ロボット移動支援サービス」と、Preferred Roboticsが開発・販売する自律搬送ロボット「カチャカ」との連携について、有用性を確認する実証実験を実施した。
「ロボット移動支援サービス」のエレベータ連携機能により、「カチャカ」はエレベータを利用して建物内のフロア間を移動して自動搬送でき、稼働範囲の拡大により建物内のラストワンマイルの課題解決に貢献する。
今後も、両社は病院、オフィスビルなどのビジネスの場からマンションなどの一般家庭までの物流DX推進に向けた省人化や業務効率化の検討・実証を進め、物流の2024年問題などの社会課題解決に向けて取り組む、としている。
「Ville-feuille」はエレベーター、空調、照明、サービスロボット、入退室管理システムなどのさまざまなビル内設備の稼働データやセンシングデータなどを収集・蓄積し、データ処理を行うIoT プラットフォーム。
ビル・マンションでの自動搬送ロボット活用の課題
近年の労働人口不足を背景とした省人化・省力化ニーズの高まりを受け、ビル・マンション内の物流の効率化・自動化が急務となっている。そうした環境下、Preferred Roboticsの「カチャカ」は小型・安価なロボットとして様々なビル・マンションで普及が進んでいるという。
ただ、建物内における自動搬送の実用化に向けては、ロボットとエレベータが連携したフロア間移動による稼働範囲の拡大が課題であり、その課題解決に向けて検討・実証が必要となっている。
「ロボット移動支援サービス」と「カチャカ」の連携(エレベーター連携機能)
ロボットからのリクエストに応じて、「Ville-feuille」がエレベータの呼び出しや行先階登録を行う。ロボットに対しては、「Ville-feuille」から配車する号機や乗降タイミングなどを通知することで、エレベータを利用したロボットの縦移動を実現する。ロボットの稼働範囲が拡大すれば、ロボット導入台数が削減でき、ビル内生産性向上やビル管理の省人化、運用効率化などに貢献するとしている。
自律搬送ロボット「カチャカ」について
「カチャカ」は、多様化する人々の生活をより便利にするため、Preferred Roboticsがこれまで業務用ロボット領域で培ってきた技術を応用し、人の指示どおりに自動で動く家具「スマートファニチャー」の実現を目指して開発しました。「カチャカ」は、自己位置推定とマッピング(SLAM)、ナビゲーション、画像認識、音声認識、ハードウェア設計を高度に融合させ、これまで難しいとされてきた、環境変化の激しい居住空間での柔軟な自律移動を実現している。
一般家庭のほか、人手不足が深刻化する医療機関、工場、飲食店など多種多様な業種における自動搬送ソリューションに活用されはじめている。
「カチャカ」は株式会社Preferred Roboticsの登録商標。
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