
AutoStoreは大規模で高スループットの倉庫自動化の最新のイノベーションを発表した。
企業が迅速な配送に対する消費者の期待に応えるためのプレッシャーが増す中、最新のロボットピースピッキングソリューション、先進的なワークステーション、そしてピーク時の運用パフォーマンスを支える強力なソフトウェアパッケージといった新しいソリューションが登場。さらに、拡張されたPio製品ラインは、より多くの企業が自動化を導入しやすくする一方、新しいサービスタワーはメンテナンスを簡素化し、最大限の稼働時間を確保する。
AutoStoreの最新技術のポイント
CarouselAI
AutoStore初のAI搭載のロボットピースピッキングソリューションで、ロボティクス分野のリーダーであるBerkshire Greyと共同開発した。
本ソリューションは、労力を要する注文ピッキングプロセスを自動化し、最高水準のSKU処理能力と24時間365日の稼働を実現することで、フルフィルメントの効率性を大幅に向上させ、自動化の拡張を希望する小売業の顧客にとって、迅速な投資回収(ROI)を提供する。一方既存の顧客向けには、CarouselAI Upgradeを通じて、CarouselPort 4.0から大規模なインフラ変更を伴わずにシームレスな移行を現実するレトロフィットオプションも用意されている。
AutoStoreのパートナーネットワークによるサポートのもと、CarouselAIおよびそのアップグレード製品は、2025年夏より欧州および北米にて提供開始予定、日本を含むアジア太平洋地域については未定。
VersaPort
倉庫の運用効率および安全性を飛躍的に向上させる革新的なソリューション。
VersaPortの最大の特徴は卓越した柔軟性にある。機械的な改修を必要とせず、変化するワークフローにも迅速かつ的確に対応。単独での運用はもちろん、複数のシステムと連携させることで、個別製品の投入から高度なピッキングワークフローに至るまで、幅広い運用ニーズに柔軟に対応可能となっている。また、倉庫管理システムの統合により、入庫および出庫業務の切り替えをクリック一つでシームレスに実現する。
VersaPort、スケーラビリティを考慮した設計となっており、将来を見据えたフルフィルメント戦略に最適。更にAutoStoreの厳格な安全基準を満たしており、安心して導入することができとしている。2025年夏より欧州と北米で提供を開始し、日本を含むアジア太平洋地域については年末ごろ提供開始予定。
Essentials Software Package
Essentials Software PackageはAutoStoreの顧客がシステムパフォーマンスをあらゆるプロセスにおいて最適化できるよう支援する、包括的なソフトウェアパッケージ。
本パッケージは、初期設計や統合プロセスにとどまらず、先進的なルーティングアルゴリズム、リアルタイム分析機能、インテリジェントなレポーティング機能を提供し、継続的な改善を促進する。
AutoStoreの標準化されたモジュール設計および卓越した柔軟性は、システムの導入プロセスを大幅に簡素化するとともに、幅広いユースケースにおいてシームレスに適合することで、倉庫自動化の普及を推進する。この堅固な基盤の上に構築されたEssentials Software Packageは、さらなる効率性を向上、複雑さの軽減、そしてより迅速かつ的確に意思決定を実現することで、運用プロセスを一層効率化する。そのスケーラビリティと適応性に優れたアプローチにより、企業は運用の変化に柔軟かつ迅速に対応することが可能。
AutoStoreのシンプルなハードウェア設計と連携することで、本ソフトウェアはシステム設計から需要変動への微調整に至るまで運用を継続的に最適化することにより、常に最高の効率性、最大限の稼働時間、そしてシームレスなスケーリングを実現する。2025年3月4日より、全世界で順次提供開始している。
拡張されたPio製品ライン(P200、P400、P600)
標準化されたプラグアンドプレイ方式のソリューションで構成されている。コンパクトなシステム設計により、Pioは限られたスペースにおいても最大限の効率性を発揮し、業務運用の最適化を実現する。
直感的に操作可能な専用アプリケーションは日々の業務を円滑にサポートするとともに、既存のワークフローへの容易な統合を可能。更に柔軟なサブスクリプションモデルを採用しており、企業は多額の初期投資を必要とせず最先端の自動化技術を導入できる。欧州および北米にて提供開始予定、日本を含むアジア太平洋地域については未定(未発売)。
新型サービスタワー
新しいサービスタワーは、ロボットの輸送をリフトで、スタッフの移動を階段で行うことで、従来の高コストなメザニンレベルのサービスエリアを不要にした画期的な仕組み。これにより、収納スペースを最大化し、インフラのコストを削減できる。
サービスタワーは、小規模な施設でも自動化を導入しやすくし、大規模な施設では緊急時の効率的なアクセスを提供。また、運用コストを低く抑え、メンテナンスも簡単にするため、倉庫の効率性が大きく向上する。
このサービスタワーは、ヨーロッパと北米ではすでに利用可能で、アジア太平洋地域では2025年末までに導入される予定。
コメント
AutoStore 最高経営責任者 (CEO) Mats Hovland Vikse 氏
AutoStoreは、顧客価値と運用効率を向上させる革新を推進することで、業界をリードしています。企業がスピードと効率に対する要求の高まりに直面する中、AutoStoreは、顧客のフルフィルメントを支援し、デジタルトランスフォーメーションを加速させる変革的なソリューションを提供することに尽力しています。
AutoStore 最高製品責任者(CPO) Parth Joshi 氏
昨秋、私はAutoStoreの『Product 2.0』の取り組みの一環として、より迅速かつ革新的な製品開発を進めることを宣言しました。今回発表された新製品は、顧客志向を重視し、先進的な自動化により生産性を向上させ、コスト削減を実現するというコミットメントを示しています。特に誇りに思っているのは、AIを活用した『CarouselAI』と、顧客のあらゆるステージをサポートする『Essentials Software Package』です。
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