ブラザーロジテック株式会社は、物流現場が抱える人手不足・高齢化・保管スペース不足といった課題に対応するための運用体制を構築した。
クラウド型倉庫管理システム「SLIMS」と自律走行型ロボット「HAIROBOTICS ACR(以下、ハイロボ)」を組み合わせることで、大幅な業務効率化を達成している。
老朽化したWMSと現場の課題
同社は名古屋市内を中心に複数拠点を運営し、入荷から保管、出荷まで一貫した物流サービスを提供している。長年使用してきたオンプレミス型WMSの老朽化が進み、処理速度やシステム連携に課題を抱えていた。
また、工程ごとに管理コードが異なるため確認作業の手間が多く、効率化やミス防止の観点からも見直しが求められていた。さらに、作業者の高齢化に伴い、倉庫内での移動や作業における身体的負担の軽減も急務となっていた。
クラウドWMS「SLIMS」導入で安定運用を実現
こうした課題を解決するため、同社は株式会社セイノー情報サービスが提供するSLIMSを採用した。導入により処理速度と安定性が向上し、業務停止リスクは大幅に低減。24時間365日のサポート体制も整備され、トラブル発生時の対応力が強化された。システム刷新と並行して業務プロセスの見直しも進め、管理コードを統一。帳票印刷の削減や工程間の確認作業の簡素化が実現し、現場オペレーションはよりシンプルで効率的な形へと改善された。

ハイロボ導入で高密度保管と作業効率化を両立
港第1倉庫では、ハイロボを導入した。従来は作業者が倉庫内を移動してコンテナを取りに行く必要があり、ピッキング効率や空間活用に課題があった。
ハイロボの導入により、天井高5.5mの空間を最大限に活用できるようになり、作業者は指定エリアで効率よくピッキングできる環境が整った。

SLIMSとハイロボの連携によって作業フローが自動化され、作業者は倉庫内を移動せずにピッキングが可能となった。その結果、身体的負担が大きく軽減されたほか、作業時間は約60%短縮された。高さ5mのラックを活用することで保管効率は約2倍に向上し、省スペースでの生産性向上も実現している。
今後はAI活用でさらなる高度化へ
今後は蓄積データを経営指標や荷主へのフィードバック、現場改善に活用し、データドリブンな物流管理を目指す方針だ。将来的にはAIを活用した作業ナビゲーションや障害発生時の支援など、現場を支える仕組みのさらなる高度化も視野に入れている。WMSとロボットの融合によって実現した業務効率化と空間最適化は、ブラザーロジテックの取り組みが次世代物流のモデルケースとなり得ることを示している。
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