身体的制約を持つ人が分身ロボットで競う「リモートスポーツ大会」決勝戦を8月24日開催 体育は見学だった参加者がチームプレー体験に歓喜

バイオジェン・ジャパン株式会社、株式会社オリィ研究所、一般社団法人オンラインボッチャ協会は、身体を動かすことが困難な人でも自宅や病室などの遠隔地からリモートで参加できるスポーツ大会「2025 バイオジェンカップ リモートスポーツ大会」の決勝戦を2025年8月24日に開催すると発表した。

本大会は、障害を抱えていてもチームで協力し合い、作戦を練りながら熱戦を繰り広げることで「スポーツをすることの楽しさ」を知ってもらうことを趣旨としている。参加者は会場へ来る必要がなく、自宅や病室といった遠隔地からPCやタブレットなどのデバイスを使いリモートで参加する。



新種目も増え、過去最多の36名がエントリー

今回は2024年の2種目「OriHimeサッカー」「オンラインボッチャ」に加え、新たな種目として「OriHime-T配膳」も登場する。普段、東京・日本橋にある「分身ロボットカフェ DAWN ver.β」でも活躍している自走型ロボットも加わることで、スポーツをする楽しさだけでなく、働くことの楽しさも一度に体験できる。

2025年は過去最多の36名の選手がエントリーしており、例年以上の盛り上がりを見せている。参加対象は29歳以下で、スポーツをする上で困難がある人。自身もしくは介助者同伴のもと、デバイスの操作が可能な人が参加できる。出場選手は、これまでに実施された練習会に参加している。

8月24日の決勝戦では、予選会を勝ち抜いた各種目2チームずつ、総計6チームがリモート上での熱戦を繰り広げる予定。決勝戦の会場は株式会社CAC Holdings提供のCACボッチャコート(東京都中央区日本橋箱崎町)となっている。



遠隔操作型分身ロボットやボッチャマシンを活用

OriHimeはオリィ研究所が開発した遠隔操作型分身ロボットで、高さ約23cmの本体の中にはカメラ・マイク・スピーカーが搭載されており、インターネットを通じ、PCやタブレットなどのデバイスを使用することで自宅や学校といった遠隔地からの操作が可能となる。

オンラインボッチャでは、競技会場に設置されたボッチャマシンをインターネットを介して操作し、ボッチャ競技を行う。会場へのアクセスが困難などの問題により、従来のボッチャには参加をすることができなかった重度身体障害のお子様でも、自宅から競技に参加することが可能である。



スポーツ体験に喜びの声

参加者の多くが障害などによって、身体を自由に動かすことができない方や、視線入力ユーザーである。参加後には「いつも体育は見学ばかりだったが、自分も仲間たちとスポーツをする経験が出来て嬉しい」「OriHime-T配膳の競技ではじめてゴールテープを切る経験が出来た」「はじめてボールを蹴る経験が出来て、楽しかった」といった感想が寄せられた。

本大会の開催により、リモート技術を活用した新しいスポーツの形が、身体的制約を持つ人々の社会参加促進に寄与することが期待される。


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ロボスタ

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