ロボットに「好奇心」を与える自律学習アーキテクチャとは? ロボットが自ら考えて行動する人工意識技術 Forcesteed Robotics

人工意識をあらゆるロボットに搭載することで、動的な環境でも複雑なタスクを自ら考えて処理できるようにすることを目指す株式会社Forcesteed Roboticsは、ロボットが未経験の情報を探索・学習・進化するための継続的自律学習アーキテクチャ「好奇心(System4)」を公開した。同社はAIと画像認識、ロボティクスを組み合わせた研究開発を行っている。


人工意識の中核技術として開発

「好奇心(System4)」は、同社が開発している人工意識AC(Artificial Consciousness)の中核構成の一つで、人間の脳の好奇心をモデル化した継続的自立学習のためのアーキテクチャだ。ロボットが好奇心に基づいたデータのキュレーションと継続学習を行う仕組みを提供する。

同社では、ロボットの社会実装における安全性と倫理性を重視し、アシモフのロボット三原則を行動規範として設計に取り入れ、実際のエンジニアリングにも反映している。


従来技術の限界を突破

人間は、未知の事象に対して自ら情報を収集し、意味を見出して行動を変える「好奇心」に基づいた学習を行う。「好奇心(System4)」は、この人間の「好奇心」に着目。従来のルールベースや単純な強化学習では、限界があった未知の状況や例外的な環境変化への対応を可能にした。

ロボットに探索と更新のサイクルを内包させ、環境に適応し続けるアーキテクチャを提案している。



「生涯学習型AI」としての活用を模索

同技術は、未知や新規性に自発的に反応する「好奇心」を実装。周囲の変化や新しい対象にロボット自身が気づき、注意を向け、学習のきっかけを自ら作る「内発的学習」を実現する。

頻繁には起こらない稀な事象(事故、障害、イレギュラーな行動)に対しても、記録・分析・学習を自動的に行い、実環境での実用性を高める「ロングテール」への対応を可能にした。

新しいシーンに対して継続的に学習することで発生する忘却問題に対応し、重要なデータの選別を行う役割を果たす、異常検知と忘却のバランス制御を備えている。

ロボットが自ら成長する存在を目指しており、ルールベースの応答や一過性の強化学習とは異なり、経験を積み重ねて自らをアップデートし続ける「生涯学習型AI」としての活用を模索している。


パートナー機関を募集中

「好奇心(System4)」のアーキテクチャは、教育・福祉・警備・産業・研究など、幅広い分野での応用が見込まれる技術だ。Forcesteed Roboticsでは現在、本技術のさらなる進化と社会実装を目指し、共に価値を創造する企業・研究機関・パートナーとの協業を広く募集している。

製品への組込み、実証実験、共同研究、業務連携など、様々な形での連携を模索しており、連絡は広報担当のメールアドレス contact@forcesteed.com にて受け付けている。

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