人件費削減の救世主?次世代ドローンAIプラットフォーム「AIRPHA」α版リリース

AquaAge株式会社は、業務用ドローンに特化したAI機能を搭載した次世代ドローンAIプラットフォーム「AIRPHA(エアファ)」のα版(MVP)を2025年8月にリリースした。AIRPHAは高度な物体認識、障害物回避、自律飛行を実現し、ドローン運用の効率化と人件費削減を目指している。

近年、ドローンは建設、農業、災害調査、インフラ点検など多様な分野で活用が進んでいるが、用途ごとに求められるAI機能が異なるため、現場のニーズに十分応えられていない。多くの業務用ドローンはレベル3の手動操縦にとどまり、操縦者に加え複数の補助者が必要で、人件費の増加が普及の障壁となっている。

 

自社開発ドローン 「トンボちゃん」

上記の課題に対し、名古屋大学発のスタートアップであるAquaAgeは、自動運転や知能ロボット、AI開発の技術を活用し、独自開発した研究開発用ドローン「トンボちゃん」シリーズでAI技術の実証を進めてきた。

「トンボちゃん1号」屋外用

NVIDIA Jetson Orin、Depthカメラ、GPSを搭載し、Visual SLAMとGPSの融合により、屋外環境での高精度な自律航行を実現。

「トンボちゃん2号」屋内用

NVIDIA Jetson OrinやLivox MID-360を搭載し、LiDAR SLAM技術によりミリ単位の障害物回避と360度の環境把握を実現している。

 

「トンボちゃん」シリーズは国産ドローンでも採用されているPX4フライトコントローラを搭載しており、AquaAgeのAI技術は国産ドローンへの搭載にも対応可能。

 

ドローンAIソリューション事業

AquaAgeは業務用ドローンと業務特化型AIを組み合わせたドローンAIソリューション事業を展開し、物体認識や障害物回避に加え、視覚と言語を統合したVLM(Vision-Language Model)を活用した「ドローン自律思考」機能を搭載している。これにより操縦者の負担を大幅に軽減し、人件費削減と業務効率化を同時に実現する。

 

次世代ドローンAIプラットフォーム「AIRPHA」

ドローンAIソリューション事業で培った業務特化型AIを統合し、ドローンサービス会社向けに月額課金制(SaaS)でプラットフォームを提供。
主な導入ターゲットは人件費削減や業務効率化を目的とする企業であり、AIRPHAの高度なAI機能によりドローン運用の自律化を推進するとしている。

 

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杉田 大樹