業務DXロボットの開発を手掛けるugo株式会社は2025年11月10日(月)、株式会社成田エアポートテクノと連携し、2025年10月より成田国際空港内の設備室において、AI搭載の小型点検ロボット「ugo mini」を用いた本格的な実証実験を開始したことを発表した。
この取り組みは、日本の空の玄関口である成田空港のインフラを支える保守業務の深刻な人手不足という課題に対応し、ロボット技術による業務の省力化と高度化を目指すものである。
空港インフラ保守の現場が直面する課題
日本の基幹インフラである成田空港の安定運用は、電気設備室や機械室といった設備の日常的な点検・保守業務によって支えられている。
これらの業務を担う成田エアポートテクノでは、広大な敷地に点在する多数の設備を人手で巡回点検しており、業務負荷の大きさが課題となっている。
「ugo mini」の性能と役割
本格実証に投入される「ugo mini」は、ugoが開発した点検業務に特化した次世代型AIロボットである。コンパクトな機体ながら、高精細な4Kカメラと、周囲の環境を三次元で正確に把握する3D LiDARを搭載。自律走行・遠隔監視・AIによる自動点検を実現する。
なお、この本格実証は、2024年から約3か月間にわたって実施された事前検証で得られた成果と課題を踏まえて検証されることとなった。
予防保全、空港DXの未来
点検データの蓄積と可視化を通じた、予防保全やトラブルの早期発見の実現が今後期待される。
同社は、現場のニーズに即した機能拡張や運用支援を継続していく方針を示している。