中国・深圳を拠点とするロボットメーカーUBTECH(ユービーテック)は、ヒューマノイド「Walker S2」を数百台規模にクライアントに納入したと、YouTube動画を通して2025年11月12日発表した。同社は「世界初となるヒューマノイドの大量納入」(二足歩行型)としている。

UBTECHは、接客・案内ロボット「Cruzr(クルーザー)」や教育向けSTEMロボット(子ども向けプログラミング教材)などで世界展開している。大量生産能力を持つことから、性能さえ安定すれば、世界に先がけてヒューマノイドの量産体制がとれる企業として注目されていた。


UBTECH は今回の納入先は明確に公開していない。
今年、同社が「Walker S2」に関して 約2億5千万元(約3,400万 USドル : 約52~54億円)規模の契約を「著名な国内企業」と結んだと報じられていた。
また、同社は3月に複数台のヒューマノイドがEVメーカー「Zeekr」のスマート工場で働く「Walker S1」の動画を公開しているが、それとの関連も定かではない。(関連記事「UBTECH、複数台のヒューマノイドがEVメーカー「Zeekr」のスマート工場で働く動画を公開 Zeekrは2025年に日本市場へ参入予定」)


「Walker S2」は、2025年に本格展開を始めた産業用ヒューマノイドロボット。ヒューマノイド自身がバッテリーを自ら交換することで、24時間無人で休止なしで稼働できる動画が公開された時に最も注目を集めていた(バッテリーホットスワップ(バッテリー交換)機能)。


身長は176cm、体重70kg、全身に52自由度。可搬荷重は最大15kg程度。
「Walker S2」は「ただ歩く・展示する」から、ヒューマノイドの次のフェーズ「継続運用でき、現場投入が可能な産業ロボット」を目指す明確なモデルとされている。
ロボティクス/自動車/モビリティ/AIの業界動向にも興味深く、「フィジカルAI」や「エンボディドAI」の観点からも注目される事例だ。

動画には「大きなマイルストーンを達成しました!世界初となるヒューマノイドロボットの大量納入が完了!数百台の「UBTECH Walker S2」がパートナー企業に納入されました。産業オートメーションの未来がここに。変革に向けて前進!」と記されている。
■UBTECH Walker S2 - World’s First Mass Delivery of Humanoid Robots
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