触覚グローブとVR歩行装置を統合 1HMXがヒューマノイド制御システム「Nexus NX1」公開

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ヒューマン・マシン・エクスペリエンスソリューションを提供するアメリカの1HMXは、複数の没入型技術を統合した新パッケージ「Nexus NX1」を発表した。

本製品は、ヒューマノイドロボットの遠隔操作や、Embodied AI、VRにおけるトレーニングおよびシミュレーションの精度を最大化することを目指して設計されている。

業界最高峰の技術を結集した全身システム

Nexus NX1は、リアルな触覚フィードバック、自然な移動能力、そして全身での没入感を提供するツールである。機械を精密かつ自然に人間が制御することを可能にする、初の全身システムと位置づけられている。

このシステムには、HaptX社の触覚・力覚フィードバックグローブ「HaptX Gloves G1」、Virtuix社の360度移動プラットフォーム「Virtuix Omni One」、Freeaim社の電動ロボティックシューズ「Freeaim Shoes」といった、各分野で最先端の製品が統合されている。

これらに加え、72自由度(DoF)の全身および手指のトラッキング機能を備え、VRやロボティクスアプリケーションとのシームレスな連携を可能にする包括的なSDK(ソフトウェア開発キット)も提供される。

1HMXのCEOジョー・バデリー氏は、「Nexus NX1により、ヒューマノイドロボットとVRの未来に不可欠な、全く新しい製品カテゴリを確立した」と述べ、同社のビジョンを体現する製品であると強調した。

ロボット制御からAI訓練まで広がる応用可能性

Nexus NX1のユーザーは、リアルタイムで現実的な感覚入力を受け取ると同時に、ロボット制御、AIのトレーニング、あるいはユーザー自身のパフォーマンス評価に活用できる貴重な出力データを生成する。

取得可能なデータは多岐にわたり、サブミリ単位の精度を持つ72自由度の全身モーションキャプチャ、ユーザーの骨格や軟組織のモデル、指や手のひら数百点にわたる精密な触覚変位・圧力データ、重心位置、高忠実度の移動方向と速度、足と地面との距離などが含まれる。

これにより、製造、医療、防衛、研究といった多様な産業分野での即時的な価値創出が期待される。また、複数のNexus製品をネットワークで接続することで、リアルタイムの触覚フィードバックに基づいた人間の動きやインタラクションを反映する全身アバターを用いた、魅力的なマルチユーザーアプリケーションの構築も可能となる。

1HMXのシニアグローバルバイスプレジデントであるジョー・マイケルズ氏は、「現在の人間の労働力と未来のロボット労働力にとって画期的な製品だ」と述べ、労働課題の解決に貢献するとの見方を示した。

Nexus NX1はすでに予約注文の受付を開始しており、出荷は2026年第2四半期を予定している。

《ロボスタ編集部》

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